星占いとセルフアウェアネス - 星にオールを任せるな
占いをインナーディベロプメントのプロセスに介入させてはいけないという話
さて、2024/12/23-31までの9日間、自己表現の練習としてNoteに記事を毎日投稿するというチャレンジをしている北欧在住の日本人です。
当然のことながら、記事を毎日書くということは思った以上にしんどいです。「せっかくなので読者にとって有益な内容や、ウケる内容を書こう」と思えば思うほど、何も書けなくなっていく(笑)今回はあくまで期間を決めた練習であり、来年になったら消してもいいかなと考えているので、本日は昨日よりも軽めな記事を書こうと思います。
某サイトの占いで自分の性格タイプを調べてみた
さて、来年度からの自分の身の振り方を考えるにあたり、昨日の記事をベースに人生相談をさせて頂いていた友人に、参考になる診断として某サイトの性格診断を紹介して頂きました。正確には、生年月日を伝えて結果まで出力してもらったのですが、タイプ診断との結果は、かなり当たっている内容でした。
診断に使うのは生年月日だけで、生まれた時間や場所などは必要ありません。占いとは言っていませんが、これで診断のベースは推測できますね。
ちなみに、過去に姓名占い師に騙されて酷い目にあった知人がいたことや、大外れの占い結果を押し付けてきた占い師との苦い思い出があり、占い自体にそこまで良いイメージがないのですが、今回の診断は言って欲しかった言葉をくれたので、紹介系の記事を書く練習として取り上げてみようと思います。
当たっていると思ったこと
このサイトで診断できるタイプは12種類あるのですが、なんでも私は「叶える系」タイプの中でも「イ●オル」という、バランスよく何でもできる人だそうです。
これらは当たっていると思いました。一部上場企業の正社員を何回かやりましたが、タイトルや出世に全く興味がなく、それよりも自分が納得してやりたいと思ったことをやりたいと考えていました。
また、事業会社で定時内に定例業務をこなすより、納得した目標に向かって自己研鑽し、不確実性の高い状況下でプレッシャーを受けながらでも最大限足掻き、役割を果たさせてもらえるような場面が一番好きです。そこに自分の肩書きや報酬は関係なく、仕事ではなく全てが遊びの感覚なので、ワークライフバランスなどはなく、全てがライフなのです。
このあたりは、昨日の投稿に書いた通り、器用貧乏にいろいろなものに手を出してきたことや、傾向として「バランサー」として物事を中庸に持っていこうとする気質があるので、「よくぞ私のことをわかってくれた!」と非常に納得のできる嬉しい結果でした。
外れていると思ったこと
一方で、もしかしたら隠れた資質を言い当てているのかもしれないけれど、あまり納得のできない、という内容もありました。
私の性格はおおらかとは程遠く、精神的にリラックスしたタイプではないので、この点には疑問符が付きました。大学受験の浪人時代にがんばりすぎてプチ・自律神経失調症を経験して以来、しばらくは「がんばらない人になること」が目標で、自分とは真逆なゆるいタイプの人に惹かれてきたので、もしかしたら本来はおおらかな人なのかもしれませんが、今現在の私に発現している性質ではないです。
ここ数年、のんびり穏やかな北欧・スウェーデンという環境にいて、猛烈に退屈しており、あまりにもゆったりした環境だと、逆に不安になって生産性が落ちるということを実感しているので、この点は納得できませんでした。
「やはり星占いは当たらない」という結論に至った決定打
さて、ここまでであれば「まあ、少し疑問に思う点はあるけれど、良いことをたくさん言ってくれた。もしかしたら自分の深層心理を言い当てているのかもしれないし、まだ発現していないだけの資質なのだろう。」と思えたのですが、夫の診断をしてみて、その淡い思いが打ち砕かれました。
夫のタイプ「エ●ト」、全く当たっていません(笑)
曰く、エ●トは失敗を恐れず何度もチャレンジする精神を持っているそうです。これは、何回か起業のようなことを試みてきた私の資質と言われれば納得するのですが、夫にだけは当てはまりません。チャレンジ精神がないとか、諦め癖があるような人ではないのですが、彼はほわーっとした癒し系、まさに妖精のような人で、私のようにガツガツした男性的エネルギーが一切ないのです。
むしろ「ナ●ュール」というホスピタリティのタイプが一番ピッタリで「無理せずゆるゆるふわふわ生きている、心に濁りが1ミリもない善良なエルフ」という特殊な性質を持った人物であり、「エ●ト」は対極です。これは彼を知る人なら全員が賛同してくれるでしょう。
セルフ・アウェアネスを深める際に、占いに頼るべきではない
今日は第三者からの客観的な視点が欲しいと思って友人にアプローチし、某サイトの診断ツールの助けも借りていろいろ考えてみましたが、結局「他人の言葉は参考にしても、最後は自分で決めて、選んだ道を正解にするように全力で生きるべし。」という元々のスタンスを強化することになりました。
自分自身の考え方や気持ち、欲求に内省的につながるセルフアウェアネスは、スウェーデン発の内面成長目標、IDGs (Inner Development Goals)ので、自分のありかたに関連する重要スキルの一つとして取り上げられています。
今回のウェブツールが診断してくれたのは、私が知らなかった私自身であり、まさに私が自分で探求すべきだったセルフアウェアネスの一部でした。
・自分は何がしたいのか
・自分の好きなことは何か
・自分は一体どういう人間なのか
一般に、こういった内容を明らかにしてくには、自分自身との対話の積み重ねと実際の行動、振り返り、そしてある程度の時間が必要です。心の成長や周りの環境に合わせて変わっていくものでもあるので、継続的な内省を通して高めていくしかないでしょう。
内面の探求においては、時にトラウマが表出してきたり、シャドーに向き合わねば前に進めない状況に陥ったり、決して楽な道ではありませんし、これをサポートする側にもスキルや心理学の素養が求められます。
このような心の探究を手伝う側が、その人の育った環境や身体的特徴なども見る前に、生まれた日や血液型などの自分では変えられないもので、はじめからその人の資質が決まっているかのような決定論を説くというのはどうなのでしょうか。
結局「星によって基本的なあなたの心の性質は決まっているけど、運命はある程度は変えられるので、追加料金を払えばどう解決すればいいか教えてあげますよ。」という誘導につながるので、占い師に頼る前に、精神科医かカウンセラー、コーチなど真剣に目の前の自分に向き合ってくれる専門家のドアを叩くべきだと思います。
また、たとえ運命が決まっていても、特に自分を理解する力、セルフアウェアネスは、失敗や壁を乗り越えることを通して答え合わせのように高まっていくものであるのに、この学びのプロセスをショートカットして答えだけを第三者から聞き出すという怠惰な依存心は、他者からの支配と搾取を受け入れるということにつながるのではないでしょうか。
経験上、アカシックレコードのような何かの存在は信じているので、「よめる」能力については否定しないのですが、12個の画一的な答えしか出せない無料の診断ツールなどで提供できる単純なものではないと思います。
また、読んだ結果を当人に伝えてその運命に介入することで、宇宙全体にどういう影響があるのか、その能力が本物であるほどに、慎重に考えて頂きたいと思います。
お詫び
この記事を執筆中、途中までは「当たっていた」という内容で書いていたのですが、夫の診断をしてしまったことで「当たっていない」という記事に変更してしまいました。イ●オルは納得したことしかできないタイプなので(笑)、あまりに検討違いな診断結果を押し付けられるということに我慢ができなかったのです。
せっかく紹介してくれた友人には申し訳ないですし、真面目にお仕事をされている本物の占い師の方、何よりも占いによって救われている方は、どうか私の意見など無視して、信じたいものを信じてください。
ただ、9日間チャレンジ二日目、中央ヨーロッパ時間午後8時をまわり、これからディナーで今更書き直すことはできませんので、このまま投稿させて頂きます。
それではまた明日!
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