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スーファミ名作の音源を実機で再現してみた

先日クロノトリガーの「みどりの思い出」という曲を自分で再現しましたので、先ずは動画を共有します。

基本は以前の記事で紹介した、SuperMIDIPakという商品を使って再現しています。
今回は動画のようなスーファミ実機による音源再現方法を1から順に説明したのちに、それにかかった時間と費用、最後に今後やりたい事をつらつらとあげます。


1.スーファミ実機による音源再現方法

①SFCダンパーでソフト本体からROMファイルを吸い出す

文字通りSFCダンパーでソフトのROMファイルを吸い出します。
これを出すといきなり嫌悪感感じる方も居るかもしれませんが、色々調べる限りソフトを持っておりROMデータを人に渡さない限り、この行為は特に問題無いという認識です。
実機を演奏した音もすべてROMデータやーと言われるとなんとも言い難いのか、、?(これもまた限りなくホワイトに近いグレーかなと、、)
ちなみに、SFCダンパーはArduinoを使えば自分で作れるという、以下参考の動画やブログ等の情報を元に自作しています。
後期に発売されたソフトが吸い出せないのが難点です、、

自作した配線まみれのダンパーくん

参考ブログ元

②スーファミソフトをエミュレータでプレイする

次に、SNES9xというエミュレータでプレイします。
SNES9xでやる理由は一応ありますが、後ほどすぐに説明します。

③好きなBGMが流れる所でゲームを止める

再現したいBGMが流れる画面が出てくるまでプレイをし、その画面が来たタイミングでゲームを止めます。

この場面だけでBGM脳内再生されます

④SPCファイルを取得する

ファイルタブからSPCファイルを取得します。
この工程が上記の通りSNES9xでやる理由ですね。
他にもやり方あるのかもしれませんが。
全く難しい操作ではありませんが、一応参考にした記事を。

⑤Super MIDI Pakを起動する

これは動画の通り、スーファミ本体にSuperMIDIPakを差し込んで、さらにMIDIケーブル(Micro USB)をソフトに差し込んでPCに接続します。
もう一方のUSB端子はPCに差し込みます。

⑥Super MIDI Pakのウェブアプリを起動する

PC上でSuperMIDIPakのウェブアプリを開きます。
chromeでしか動いてくれません。
iPhoneのchromeも対応はしていません。
将来この手のウェブブラウザ上で起動する音楽ツールもiphoneで使えるようになる日が来るんでしょうか?(もう既に使えたりします?)
SuperMIDIPakは本体だけでなく、このウェブアプリも含めてセットで動く感じです。
詳しくは次以降の工程で説明します。

⑦SPCファイルから波形データを読み込む

SuperMIDIPakのウェブアプリ上では、色々なファイル形式から波形データを読み込めます。(写真赤枠)
上記で吸い出したSPCファイルだけでなく、SF2(サウンドフォント)、WAVファイルと言ったものも使えます。

サンプルを追加する

ファイル数自体には制限がありませんが、要注意なのが
アップロードできる容量制限が64KBまで
ということです。
忘れそうになりますが、今MIDIキーボードで鳴らそうとしている機械は30年前の代物ですからね。
ちなみに、僕が持っているスーファミ本体は自分が当時6歳の時に親父が買ってきたものを使っています。

話が若干逸れましたが、
波形データはピッチやアタック、ディレイ、サステイン、リリース、ピッチエンベロープ、ループポイント等々設定できます。
ここの設定をいじくるとこれがまた色々と面白いスーファミっぽい音になるんですが、それはまた別の機会に動画撮ってみます。

⑧SPCファイルからエコー設定を読み込む

スーファミで1番特徴的なものはやはりエコーじゃ無いのかなーと思っています。
下↓の動画は単音で再現してるので、特徴的なエコーというのがわかりやすいかもしれないです。

このエコー設定も聖剣伝説2から吸い出したSPCファイルをウェブアプリ上で指定してやって、その音源のエコー設定をそのまま再現しています。
最初この機能を知ったときは、こんなことまで出来るのか、、!?
と心踊らされました。

エコー以外の設定で、ドラムモード等にも出来るのですが、それはまたの機会に。

⑨設定したデータをSuperMIDIPakに送る

全て設定を終えれば、動画の通りSuprMIDIPakのソフト本体に読み込ませるため、PCからアップロードします。
アップロードした後もMIDIケーブルで繋いでいれば随時サンプルの変更等ができます。

⑩演奏する

あとは、MIDI機器を繋いで演奏するだけです。
動画を見て頂くと分かるように、MIDIキーボードだけでなくMIDI PADも使って演奏しています。
基本ピアノはあまり弾けないので、アルペジオになっている部分はPADを通してMIDIアルペジエイターで演奏している感じです。
楽してすみません。
ただ、MIDIで打ち込んで鳴らすのも味気ないと思って、せめてPADで鳴らしている感じを出したかったのです。
(PADでアルペジオ設定するのに結構時間かかってます。。)

2.所要時間とお金

スーファミ音源については、元々思い入れはありましたが、
正直実機音源で再現するなんて自分でできるとは全く考えてもいなかったので、このソフトを手に入れた段階ではスーファミ音源についての知識も無く、SPCファイルなんぞ勿論知ったのは最近ですし、、
昔からスーファミ音源のことを良く知っておられる方からすると、
お前がこんな再現する資格ねぇよ!
と言われそうですが、、
とにかく無知の状態から2023年の3月頃、とにかくソフトだけ手に入れて、途中分からなさ過ぎて放棄していた時間もあって、やっと最近使い方や制御の仕方もほぼ大体分かってきたということを考慮すると、
この再現には11か月ほどかかっているということですね、、、
アホだと笑われそうですが、まぁここまでできた自分を褒めてやりたいと思います。
ちなみに、このソフトは公式サイトに行くと120USD と書いてありますが、実際輸送費とかも含めると、166.5$ 購入時のレートで23000円程度でした。
高いですね。
こんなものを内緒で勝手に買って、再現に時間費やしていても笑顔で見守ってくれている妻に感謝します。

3.今後やりたいこと。

今自分の手元にあるSFCソフトをすべて写真に収めてみました。

自分が所持しているSFCソフト!!

それぞれのタイトルに音源10曲あるとして考えても、、
まだまだ再現しがいがありそうです。
思いの外、動画を見ていただいている方もいるので、ぼちぼち再現してみます。

また、単純に再現するのではなくて、このスーファミ音源を使った自作音源も作ってそれをさらにサンプリングして、、という構想もありますが、のんびりとやっていこうと思います。

ここまで読んでいってくださった方、本当に大好きです。
ありがとうございます!!

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