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デミロマンティック~私の場合~

突然ですが、私は「デミロマンティック」を自認しています。
なんじゃそりゃ?と思った方も多いと思うので、説明しておくと

デミロマンティック(demiromantic)とは「強い感情的な絆や、信頼関係が築かれている関係」の人に対してのみ、稀に恋愛感情を抱くセクシャリティです。-JobRainbow MAGAZINEより

なんですが、説明されてもいまいちピンとこない人がほとんどだと思います。
そこで、今回はデミロマンティックについて当事者の目線から具体的に説明することで、少しでも知ってもらえたらな、と思って書こうと思います。(あとネットに出回っているサンプル数が少なすぎるので、増やしたいという思いもある)

私について

まず私について
年齢:20代
性自認:女性
職業:学生(大学院生)
経歴:小中高大院全て共学
付き合った人数:0人(同性、異性含め)
好きになった人数:2人(異性のみ)
という感じで、これだけみると「恋愛経験のやや少ない普通の人」に見えるのではないかと思います。

デミロマを知ったのは

私がデミロマンティック(デミロマ)という言葉を知ったのはつい最近、ネットで見つけた「セクシャリティ診断(anone,)」なるものをやってみたのがきっかけです。
診断系(性格診断など)はこれまでにいくつかやっていて、今回も見つけたからやってみようというような軽い気持ちでやりました。
で、結果がこちら

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ジェンダー:生物学的な性別(sex)に対して、社会的・文化的な性別のこと
ロマンティック:恋愛的な指向
セクシュアル:性的な指向
※ロマンティックとセクシュアルは別のものとして考えます。

ふんふん、シスジェンダー、ヘテロロマンティック、ここら辺は予想通り、デミロマンティック…デミロマンティックって何?
ということで、デミロマンティック(以下デミロマ)について見てみると

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一目ぼれをしない、周りの恋バナについていけない…
あ、これ結構当てはまるかも、と思ったのを覚えています。
で、デミロマについてググって当事者の方のブログなど読んでいくと…
めちゃめちゃ腑に落ちる!
自分にとてもなじむセクシャリティだと感じました。

デミロマの特徴として、相手のことを深く知り、友人として相当親しくなってからしか恋愛感情を抱かないということが大きいのですが、細かい部分は人によって結構違うのではないかと思います。
例えばデミロマの方の中には同性、異性両方に恋愛感情を抱くという方もいますが、私は異性にしか恋愛感情を抱きません。
(デミロマに限らず、ジェンダー、ロマンティック、セクシュアルなどのセクシャリティ(性のあり方)は、一人一人性格や見た目が違うように人によって異なるもので、きっちり何パターンかに分けられるものではないです。)

題名を「デミロマンティック~私の場合~」としたのは、この文章が「デミロマはこうであるべき」と決めつけるものではなく、「こういう人もいるんだ」と知ってもらえたり、あるいは「私はこれに近いかも」と共感する部分が見つかる人がいればいいな、という思いを込めたからです。

私のデミロマ的特徴

では、私が思う、デミロマならではだと思う私の特徴について書いていきたいと思います。

①一目ぼれって何?そんなの本当に存在するの?
初対面の人を一目見て、あるいは二、三言だけ喋ってその人に恋愛感情を抱く(あるいは恋愛対象として気になる)、というのが本当に分かりません。その人とある一定期間(少なくとも半年ぐらい?)ほぼ毎日顔を合わせるくらい関わらないと、その人に対して恋愛対象として評価のしようがありません。
同じ理由で、「3回目のデートで告白」や写真だけで「この中ならだれがいい?」と聞かれても、相手に対して恋愛感情を抱きようがないというか、評価のしようがないと感じてしまいます。

②「ドキッとする仕草」が分からない
一般的には、「真面目な顔からニコっと笑顔になるのが好き」だとか、「髪をかき上げる仕草が好き」だとか、「ときめく仕草」というようなものがあるといわれていますが、これも分かりません。あんまり関わったことが無い人でも、その仕草をきっかけに好きになる?その仕草をする人のことを好きになりやすいってどういうこと?と思ってしまいます。
余談ですが、「好きな人の好きな仕草」というのは理解できます。し、私にもあります。でも「仕草をきっかけに恋愛対象として気になる・好きになる」というのが理解できません。

③「好きなタイプ」が分からない
「ふくよかな/細身の人が好き」「薄めの顔で背が高い人が好き」などの「好きなタイプ」についても理解できません。見た目や声、服装など、その人のことを深く知らなくても分かる部分のみでその人に恋愛感情を抱くかどうかを判断することができません。
また、少し似ていますが、「顔が好みだから(見た目だけで)芸能人を好きになる」というのも分かりません。芸能人など、会ったことが無い人のファンになることも、恋愛対象としての魅力を感じることもありますが、それはその人の発言だったり、書いた文章だったりその人のふるまいを通じてその人の考え方や性格に共感することで初めて抱く感情です。

以上が私が思うデミロマならではの私の特徴ですが、こんなことを言っておきながらこの先もしかしたら一目ぼれをしたりすることもあるかもしれません。しかし、自分になじむ、腑に落ちると感じる間は、デミロマを自認しようと思います。(セクシャリティは変化していくものですし!)

デミロマで困ったこと

続いて、デミロマで困ったことについてです。
①恋愛関係になる前に友達になりきってしまう
一般的には、親しくなりすぎてしまうと恋愛感情が湧かなくなるということが言われていたりもしますが、デミロマは友人として相当親しくならないと恋愛感情が湧かないため、「相手のことが好きだと気付いた時にはすでに友人として仲良くなりきってしまっており、関係性をなかなか変化させられない」ということが往々にしてあります。

②ほぼ初対面の人からアプローチされても反応に困る
一目ぼれが分からないことと関連して、知らない人から突然アプローチされても反応に困ってしまうということがあります。これは別にその人が嫌いとか、あるいはアプローチされたことが気持ち悪いとかいうことではなく、単純に私の内面を知らずにアプローチして来ることの意味が分からないということによるものです。

まとめ

デミロマについて私の視点から書きましたが、先ほども言ったようにセクシャリティは人によって本当に異なり、まさに十人十色といったものだと思っています。この文章が周りとの違和感を抱えている誰かの参考になったり、あるいはデミロマについて知らなかった人が知るきっかけになったりすればいいな、と思います。


※この文章は、デミロマ会議さん(https://lit.link/demiromakaigi)が発信されているものを大いに参考にして書きました。というかデミロマについて共感できることがとても多かったです。デミロマ会議さんは、より詳しく、様々な媒体でデミロマについて発信されているのでぜひご覧になってみてください!

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