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2023-24 WEリーグ第20節レビュー


今節の試合結果


試合レビュー

ちふれASエルフェン埼玉 VS 日テレ東京ヴェルディベレーザ

ホーム連戦となるエルフェンがベレーザを迎えての一戦。今季ホーム最終戦となるエルフェンだったが最初のチャンスはアウェイのベレーザ。12分、土方からのパスを受けた藤野がエリア外からシュートを放つとこれがネットに突き刺さりベレーザが先制する。リードを許したエルフェンは桂が気を吐く。37分には桂のシュートのこぼれを吉田が反応するもベレーザGK田中が好セーブを見せる。前半のうちに追いつくことが出来なかったエルフェン。ハーフタイムに松久保と髙橋を投入。そして55分、エルフェンはCKの流れから吉田のシュートがベレーザDFにあたりボールはゴールに吸い込まれオウンゴールで同点に追いつく。追いつかれたベレーザは北村、神谷を投入し前線にフレッシュな選手を送ると82分、藤野がドリブルで持ち込みエリア内に侵入。タイミングを作ってあげたクロスボールはファーサイドでフリーになっていた北村の元へ。北村はこれをダイレクトで合わせるとボールはネットに吸い込まれベレーザが勝ち越しに成功する。再度追いかける展開となったエルフェンだったが残り時間は少なくタイムアップ。藤野の活躍が目立ったこの試合はベレーザが2-1で勝利した。


サンフレッチェ広島レジーナ VS 大宮アルディージャVENTUS

5位を争う両チームの直接対決。前半チャンスを多く作ったのは広島だったが決めきることができない状態が続くと30分、大島が相手を引き寄せ粘るとフリーの井上にパス。井上はこれをダイレクトで打ちこむと見事にネットに突き刺さりアウェイの大宮が先制に成功する。リードを許した広島は44分、FKのこぼれ球を小川がミドルシュート。強烈なシュートだったがボールはバーに直撃しゴールとはならず。前半は1点リードで折り返した大宮は後半も苦しい時間が続く。立ち上がりから猛攻を仕掛ける広島に対して大宮GK望月を中心に粘る大宮。広島が追いつくのも時間の問題かと思われた64分、敵陣の良い位置でFKを獲得した大宮は、仲田のキックが直接ネットを揺らし大きな追加点を決める。この失点により広島は厳しい展開となる。時間の経過とともに焦りも見られミスが散見。髙橋、李、柳瀬と交代カードを切って勝負に出るも最後まで走り切る大宮の選手たち。結局広島はネットを揺らすことが出来ずに試合終了。アウェイの大宮が2-0で完封勝利。広島と勝点25で並んだ。


マイナビ仙台レディース VS ノジマステラ神奈川相模原

順位を上げたい両チームの直接対決。相模原はこの試合の結果次第では今季の最下位が決定してしまう。そんな相模原だったが12分、ペナルティエリア内でファールを貰いPKを獲得するとキッカーの大竹は冷静に決めて相模原が先制に成功する。対する仙台も27分、チーム得点王の廣澤が自ら持ち込んでシュートを放つが決めることはできない。前半良い攻撃が作れなかった仙台は1点ビハインドで後半へと折り返す。52分、川島のスルーパスに追いついた大竹がマイナスのクロス。そこに走りこんだ南野が滑りながら合わせるもボールはゴールの上。大きな決定機だっただけに悔やまれる相模原。試合を通じてなかなかチャンスを作ることが出来なかった仙台だったが86分、石坂がペナルティエリア内で倒され今度は仙台にPKが与えられる。このPKを石坂自身がしっかりと決めて仙台が試合終盤でゲームを振り出しに戻す。さらに後半アディショナルタイムにも決定機を作った仙台だったが相模原DFがなんとかかき出して試合終了。一気に逆転負けの可能性まで出てしまった相模原だったが最低限の勝点1を獲得した。


ジェフユナイテッド市原千葉レディース VS INAC神戸レオネッサ

優勝へ向けて勝利しかないINACが千葉へ乗り込んでの一戦。前半から主導権を握ったのはINAC。13分、相手からボールを奪ってカウンターを仕掛けるINAC。田中のクロスに守屋がダイレクトで合わせるもゴール右にそれる。前半なかなかチャンスのなかった千葉は45分、スローインの流れからラインぎりぎりまで粘った鴨川がクロスを上げると大澤が中で合わせる。一度はINACのGK山下に防がれるもののこぼれ球を再度大澤が押し込み劣勢だった千葉が先制に成功する。まさかの追いかける展開となったINACは50分、田中のシュートはポスト直撃。その後も猛攻を仕掛けるINACは65分、ペナルティエリア内でのハンドからPKを獲得すると髙瀬がしっかりと決めて同点に追いつく。優勝には勝利が絶対のINACは前がかりになるが一瞬の隙を突いたのは千葉。85分、右サイドでボールを受けた鴨川が相手を1枚かわし強烈な左足一閃。GK山下も届かないところに決まって勝ち越しゴールでINACの万事休す。小林の脳震盪など負傷者の影響でアディショナルタイムは13分。最後までゴールへ襲い掛かるINACだが守り切った千葉。今季まだ1敗の相手から勝利を手にした千葉は勝点を22に伸ばした。一方のINACはこの敗戦により優勝の可能性が消滅。次節の直接対決に可能性があっただけに悔しいリーグ戦終焉となった。


AC長野パルセイロレディース VS セレッソ大阪ヤンマーレディース

ホームで勝利を手にしたい長野がセレッソを迎えての一戦。20分、百濃のクロスボールにピンポイントで高和が合わせるもボールはバーに当たりゴールとはならず。それでも良い攻撃を見せたセレッソに対してシュートシーンを多く作った長野だったが39分、高和のロングボールに反応した矢形が決めきりセレッソが先制点を奪う。シュート数では相手を上回った長野だがスコアでは1点追いかける展開で後半へと入る。なかなか展開が動かない長野は68分に一気に3枚替えを行い勝負を仕掛けると76分、鈴木が胸トラップから反転してシュート。これが決まって同点に追いつきた長野。しかし歓喜も束の間の77分、左から田中がクロスを入れると矢形がニアサイドで合わせる。このゴールで再度セレッソがリードを奪う。長野としては得点直後の失点で意気消沈。その後はセレッソからゴールを奪うことが出来ずにタイムアップ。矢形の2ゴールで勝利したセレッソは2-1で長野を破りクラブ初の2連勝を達成した。


三菱重工浦和レッズレディース VS アルビレックス新潟レディース

一足早く行われたこの平日の一戦。前半からペースを握ったのはホームの浦和。34分、栗島の裏へ送るロングボールに反応した清家がしっかりとコースに決めきり浦和が先制する。36分にも島田がシュートを放ちこぼれ球を遠藤が狙うも園田が体を張ってクリア。対する新潟は前半滝川のシュート1本に抑え込まれてしまう。前半を浦和が1点リードで折り返すと後半も主導権は浦和。78分、塩越のパスを受けた清家が右からクロスを上げると中で菅澤が頭で合わせて追加点。途中交代の菅澤は今季4ゴール目となった。この1点が大きかった浦和。新潟も前線の選手を漏れなく投入したものの得点を奪うことが出来ずに試合終了。2-0で勝利した浦和が上位対決を制した。一方の敗れた新潟は上位キープのためには痛い敗戦となってしまった。また、今節INACが千葉に敗れたことにより浦和のリーグ優勝が決まった。


今節のMVP

矢形 海優(セレッソ大阪ヤンマーレディース)

2ゴールの活躍で勝利に貢献。チームも連勝としさらに上の順位が見えてきた。


得点ランキング

藤野が1ゴール、矢形は2ゴールで順位を上げた。


アシストランキング

藤野が1アシストを追加し単独5位に浮上。


JWCRランキング

今節の結果、千葉、相模原が2ランクアップ、エルフェンが2ランクダウンした。


順位表

INACが敗れたことにより浦和の優勝が決まった。


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