【ドイツ編】ドイツの首都ベルリン~自由を極めすぎた者達~【START】
Berlin is poor but sexy(ベルリンは貧しい、だがセクシーだ)
元ベルリン市長のクラウス・ヴォ-ヴェライトの有名な言葉。
この一言がこのドイツの首都べルリンという街を的確に表している。
「インドに行って人生観が変わった」
誰でも聞いたことがあるであろう有名なフレーズ。
私はインドに行っても人生観は変わらなかったし、「こんな所二度と来るか。」としか思わなかった。
だけれどもこのベルリン長期滞在は私にとって、これからあと40~50年位は生きるであろう残りの人生ついて、起業を控えている身としてどんな会社にしていきたいのかという2点について大きく考えさせられ、決定的に大きな発想の転換点となった。
これからの記事では何篇かに分けて、ベルリンの街、文化、働き方、教育などについて書いて行きたいと思う。
ちなみにこのクラウス市長はゲイであることを告白している。
市長がゲイって時点でLIBERTY(自由)の匂いがプンプンするぜ。
ドイツの首都ベルリン
首都と言えばその国の都。
日本だったら東京。
韓国だったらソウル。
一番ヒト・モノ・カネが集まるその国の中心地。
でもドイツの場合はちょっと違う。
ベルリンは東ドイツにあった首都だ。
約30年間ソ連に統治され、30年間経済が成長しなかった首都なのだ。
実際に最低時給はベルリンよりも西側のフランクフルトや、南側のミュンヘンの方が高い。
街は落書きだらけ、ゴミもよく落ちてる。
大麻の匂いが漂い、電車に乗ると必ず現れる物乞い。
ブランド品を身に着けている人なんて見ません。
数十年の短い間に「独裁・社会主義・資本主義」の
3つの世界と社会を経験し、翻弄されたベルリナー達。
そして家族すら分断された人々。
その証拠に典型的なドイツっぽい伝統的な建物の中に急に現れる共産主義っぽい無機質なビル群。
30年前に壁をぶっ壊してやっと勝ち得た自由。
「俺達の自由はもう二度と誰にも邪魔させない」
ベルリンの街にはそんなロックでアナーキーな雰囲気が漂っています。
テクノの最先端ベルリン
あまり知られていないんだけれど、ベルリンのテクノ文化は世界の中心。
ベルリンと言ったらテクノ、テクノと言ったらベルリン。
その中でも一番格式高いクラブが「ベルクハイン」
まずこのクラブ。
入場するのが超難しい。
若すぎてもダメ、集団だとダメ、ダサい恰好しているとダメ、オシャレすぎてもダメ、浮ついている人もダメ、明らかにキマッている人も当然ダメ。
バウンサーと呼ばれる門番が「こいつはベルクハインにふさわしい人間」「本当にテクノを愛している人間」と認めないと入ることすらできない。
もちろん人種や性別は関係無い。
そして有名なのがテスラ社のCEOイーロン・マスク氏が入場拒否された話。
多分「ダサい資本主義者」認定されたんだと思う。
かっこよ。
この話を友人から聞いたので「腹いせに買収されちゃうんじゃないの」と聞くと、「ベルクハインは国営なんだよね。」と一言。
いくら金を積まれようが絶対に明け渡さないテクノ文化と誇り高きベルリナー達。
かっこよすぎ。
一番格式高いのが「ベルクハイン」
そして一番イカレてるのが「KitKat Club」。
このキットカットも入場するのがとても難しいクラブと言われている。
そしてこの旅では私ABBはキットカットに入場することに成功しました。
友人「ABBが持ってる服だと絶対に入場できないから彼氏に服借りるね」
ABB「わかった。※全然わかってない」
そんでもって私は36歳にしてこんな格好になりました。
実際に私が入場した時の写真は持っているのですが、上記画像よりも更に布面積が少ないので自主規制させていただきます。
※ちなみに当時の外気温一桁。
そこには明らかにキマリまくっている人達。
爆音の中おっぱじめるゲイカップル。
人間30を過ぎると色んな経験を積み、驚く機会が少なくなってくるもの。
ですがベルリンはそんな私を見事に打ち破ってくれました。
高校大学を卒業し、10年以上の社畜生活をしてきたこれまでの人生。
ああ、人間って自由であるべきなんだよなと。
自分を開放する。
ベルリナー達は全力で自分を自分のままにさらけ出しています。
ベルリン市内には全裸になっても良い公共の場所がたくさんあります。
「あぁ、全裸になりたいな」
と魔が差しても大丈夫。
あなたは定められた場所でいつでもすぐに全裸になることができます。
歴史の街ベルリン
市内を歩いていると不自然に配置された金色のプレートをたまに見かけることになります。
その正体は約80年前のナチス政権化のこの街で「この場所でユダヤ人が捕えられ収容所に連れていかれた」と言うことを示すプレートです。
悲しい歴史に翻弄されたベルリン。
破壊され尽くしたベルリン。
分断されたベルリン。
国家中枢である美しく再建された国会議事堂のすぐ隣には犠牲になったユダヤ人達の慰霊碑がたっています。
「二度とこんな悲劇は起こさない」
国としての気概を感じます。
ベルリナー達は本当に良く政治について話をする。
二度と自分たちの自由と権利が他者から侵されることが無いように。
人間として一度きりの人生を謳歌するために。
Berlin is poor but sexy.
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