餃子を包んで考える
「餃子を作ることになった」と妹が言うので訳を聞くと、友人宅にて餃子パーティーをするのだそう。
何とも楽しそうな催しににんまりしていると、ちゃんと包めるか不安だから練習してから臨みたいと言います。
確かに、こちらへ越してきてから手作り餃子をしていませんでした。
実家に住んでいた頃は、休日によく家族総出で餃子を包んだものです。
個性的で大小様々な餃子が大皿にぎっしり、もっちりと敷き詰められていく様子は今思い返しても胸が躍ります。
そうと決まれば善は急げ!
お昼過ぎからスーパーへ出向き、ネット上に転がるレシピを頼りに材料を籠へ放り込みます。
久しぶりに手に取った餃子の皮は、袋越しにもしっとりとした感触が伝わってきます。
調味料を計って材料は微塵切りに、挽肉と混ぜたら準備良し。
2人してスプーンを手に持ち、黙々と白い生地を寄せていきます。
小麦の味が好きな私の餃子は餡が少なめ、妹の包んだ餃子は、餡をいっぱい蓄えていてぷっくりと美味しそう。
同じ物を作っていても、それぞれに「好き」が現れていて面白い。
ふわりとのぼる湯気に、蒸されてつやつやとした皮。
これだこれだと思わず口元が緩みます。
グラスを出して、軽めのエールで乾杯しましょう。
月並みの言葉ですが、食材を選んで悩んで作ったお料理はやっぱり味わい深いものがあります。
ほろ酔いで話を弾ませるうちに、フライパン2回分に分けた計45個の餃子はあっという間に私たちのお腹に収まりました。
あとは餃子パーティーが上手くいく事を祈るばかり。
さて、来週は何をしよう。
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