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コロナ後遺症の方が、復職する際に確認しておくべき1つのこと

今回は、コロナ後遺症の方が復職する際の一つの目安についてお話ししたいと思います。

以前こんな記事を書きました。

詳しくは是非記事をご覧頂きたいのですが、要約すると、コロナ後遺症に加えて鬱を併発している場合は、鬱症状が弱まったからといって早急に復帰してはならないというものでした。 (なぜなら、根本の後遺症の症状が完治していない限り、すぐに鬱症状もぶり返してしまうので

今回は、ではコロナ後遺症そのものが、何をもってよくなったと言えるか、つまり「どういう状態であれば」社会復帰する準備ができたと言えるのか、について経験者の目線で解説したいと思います。

コロナ後遺症の多岐にわたる症状の中でも、特に業務に支障があるのが「ブレインフォグ」かと思われます。

ブレインフォグ自体については、患者さんの多くの方には説明不要かと思いますが、要するに「脳に霧」がかかったように常にモヤモヤとしている状態です。

この辛さが健常者の方には中々伝わりづらいのですが、どれぐらいひどいものかというと、「1秒前に言われたことが思い出せない」「1+1の計算ですらやっと」、というぐらい思考力や記憶力、判断力が低下している状態なのです。

つまり、ブレインフォグという症状がある限り、特にデスクワーカーの方は何にもできることがない、言葉を選ばずにいうと「知能としては幼稚園生以下」それぐらい重篤な状態なわけです。(骨折中の方には大変不謹慎で恐縮ですが、まだ腕や足が1つ、2つ折れているぐらいの方が、社会復帰の可能性という点では100億倍マシです・・・)

前置きが長くなりました。
それでは、ブレインフォグが改善したかどうかを客観的に判断するには何を参考にしたら良いのか。

結論、それは「ストレスなく運転ができるか」です。
これは自分自身もあらゆることを試したきた中で、かなり確度の高い仮説であり評価指標だと捉えています。

健康な時にはあまり気づかなかったかもしれませんが、運転には「瞬時の正確な判断力」「常に周辺への目配せ・配慮」「何より情緒の安定」が求められています。前を見ながら、横を見ながら、後ろも見る。こうしたマルチタスクが常に求められながら、車間距離の確保、車線変更、割り込み、信号が変わりそうかどうか、などなどあらゆる状況判断を瞬時に的確に行なっているわけなんですね。

もうここまで言えば、お分かりかもしれませんが、これがストレスなくできるかたは、おそらく社会復帰を本格的に見据える段階まで回復して来ているといっても良いかと思います。

ただし、同じ道の運転は特に問題ないが、新しい道での運転はまだ不安だという方は、もしかしたらまだブレイフォグの症状がある状態かもしれませんので、その方はもう少し様子を見られるようにしてください。

ちなみに、都市圏にお住まいで車なんて持っていないよ、という方もいらっしゃるかと思います。そういう方の場合は、新しい場所に出て行って、新しく出会った方と話をしてみてください。

仕事って、書類の作成や、細かい数字を追ったり、ひたすらPCに向き合っていたりといった業務も当然ありますが、最後は人と人のコミュニケーションに尽きます。

つまり、新しく出会った人と卒なく話ができて、会話を楽しめる余裕が出てきたら、以前お勤めされていた仕事でなくとも、何かいまのあなたにできる仕事があるのではないかと思います。

そして、少しづつできることを増やしながら、新しい自分なりのキャリアを作っていく。このことが、自分自身が苦しみながらも色んなものと向き合った意味であり、新しい本来の自分に出会えるチャンスなんだと思っています。

だから、決して以前の自分に戻ることばかりがゴールではないということもお伝えしたいと思います。

本当に自分が求めているのものは何なのか。

これは、コロナ後遺症(ME/CFS)の方だけでなく、うつ病や適応障害、パニックといったいわば、本来休むべきタイミングで頑張り過ぎてしまった方達も、きっと壮絶な苦しい闘病生活の日々の中で、自分に向き合い続けてその答えを少しづつ明確なものにしてきたはずです。

もし、上記でお伝えした項目(運転や新しく出会った人との会話)がストレスなくできるようになってきた方は、ぜひ自分に負担の少ないところから、社会復帰を検討されてみてください。

一度働けなくなった人間に対して社会は厳しい。
そう思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、正直にこれまでのことをお話ししたら、その状況も含めて理解してくださる方、応援してくださる方も世の中にはたくさんいらっしゃいます。
これは私自身が何より実感したことでもあります。

繰り返しとなりますが、あくまでも、ご自身にとって無理のないところから始めるのが大切です。頑張り屋の皆さんには中々難しいのですが、まずはここを大事に、一歩ずつ進んでみてください。

最後までご覧くださりありがとうございました。

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以下は、自己紹介になります。
普段はスタートアップ企業向けの事業開発やDX支援を行いながら、自身の原体験もあり、特に1年半以上コロナ後遺症を始めとする不定愁訴に苦しむサポートも行なっています。私自身が、400万以上の費用を投じて、真に効果があったことはもちろん、日中の過ごし方や、辛い時の考え方、苦しい時に参考になった書籍/動画、などなどありとあらゆる疑問や不安に答える記事を書いています。よかったら参考にされてみてください。

特に何をやってもダメだったという方にこそ力になれることがあるはずだと信じていますし、そういう方にこそ何か力になりたいと本気で思っています。固定記事をご覧いただいた方には、(今のところはまだ対応ができるので)DMでのご相談も個別に承ってます。私の全ての経験を総動員して、最短で良くなるために全力でサポートさせて頂きたいと考えておりますので、もしよろしければそちらも合わせてご活用ください。

とにもかくにも、今が辛い全ての皆様が一日も体調が良くなり、自分らしい仕事ができるようになる日が来ることを心から願っております。

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