Rust 関連関数とメソッドの違い 使い方と注意点について
Rustの関連関数とメソッドは、構造体や列挙型に付属する関数のことです。
関連関数は特定の型に関連付けられているものの、その型のインスタンスを必要としないのに対し、メソッドは、型のインスタンスに対して動作する関数です。
関連関数の使い方
関連関数は型に関連付けられた関数ですが、その型のインスタンスを必要としません。主に、型の初期化やユーティリティ関数として使われます。
関連関数の定義
関連関数はimplブロック内で定義され、Selfではなく型名で呼び出されます。
struct Rectangle {
width: u32,
height: u32,
}
impl Rectangle {
fn new(width: u32, height: u32) -> Self {
Self { width, height }
}
}
構造体Rectangleに関連関数newを定義して、指定された幅と高さで新しいRectangleを作成します。
関連関数の呼び出し
関連関数はインスタンスではなく型名を使って呼び出されます。
let rect = Rectangle::new(10, 20);
println!("Width: {}, Height: {}", rect.width, rect.height);
メソッドの使い方
メソッドは、型のインスタンスに対して動作する関数です。メソッドは、通常、インスタンスを操作したり、インスタンスの状態に基づいた動作を行ったりします。
メソッドの定義
メソッドはselfを受け取ることで、型のインスタンスにアクセスできます。
impl Rectangle {
fn area(&self) -> u32 {
self.width * self.height
}
}
構造体Rectangleにメソッドareaを定義して、selfを使ってそのインスタンスのフィールドにアクセスしています。
メソッドの呼び出し
メソッドはインスタンスを通じて呼び出されます。
let rect = Rectangle::new(10, 20);
let area = rect.area();
println!("Area: {}", area);
注意点
所有権と借用
メソッドは、self、&self、&mut selfなどの形式で定義できます。これによって、メソッドがインスタンスを所有するのか、借用するのかが変わります。
関連関数の用途
関連関数は、型の初期化やユーティリティ関数として使われます。関連関数がインスタンスを操作する必要がある場合、メソッドを使う方が適切です。
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