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Rust ジェネリクスとは 使い方と注意点について

Rustのジェネリクスは、コードの一部を汎用化することで、特定のデータ型に依存せず、異なるデータ型で再利用できるようにするための機能で。

ジェネリクスを使うことで、重複コードの削減や保守性の向上が見込めます。


ジェネリクスの使い方

ジェネリクスは、関数、構造体、列挙型、トレイトなどに適用できます。
通常、ジェネリクスは角括弧<>で囲み、コード内で使用する際に具体的な型に置き換えられます。

ジェネリクスを使った関数の例

fn generic_function<T>(value: T) {
    println!("{:?}", value);
}

fn main() {
    generic_function(42);
    generic_function("Hello");
}

generic_functionがジェネリック関数であり、任意の型の値を受け取れます。


ジェネリクスを使った構造体の例

struct Point<T> {
    x: T,
    y: T,
}

fn main() {
    let point_int = Point { x: 1, y: 2 };
    let point_float = Point { x: 1.0, y: 2.0 };
}

Point構造体がジェネリックであり、整数でも浮動小数点数でも使えます。


ジェネリクスの注意点

型制約

ジェネリクスでは、型制約を使って、特定のトレイトを実装する型に限定できます。

fn add<T: std::ops::Add<Output = T>>(a: T, b: T) -> T {
    a + b
}

std::ops::Addトレイトを実装する型のみが関数に使用できます。


型推論

Rustは型推論が強力なため、ジェネリック型を指定しなくてもコンパイラが自動的に型を推測します。
ただし型推論が難しい場合は、明示的に型を指定する必要があります。


コードサイズとコンパイル時間

ジェネリクスはコンパイル時に特定の型に置き換えられるため、コードサイズとコンパイル時間に影響を与えることがあります。
大量のジェネリクスを使うと、コンパイル時間が長くなることがあります。


ライフタイムとジェネリクス

ライフタイムもジェネリックコードに影響を与えることがあります。特に参照型を使う場合は、ライフタイムを適切に管理する必要があります。


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