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WEB3企画書|大分県にある温泉の効能をNFT化し新たな温泉巡りを提供する

大分県は豊かな自然と日本有数の温泉で知られています。特に別府や由布院のような名湯は多くの観光客を魅了する観光地として人気です。一つ一つの温泉が独自の効能を持ち、訪れる人々に深い癒しを提供するだけでなく、地域の歴史や文化を感じさせる場所でもあります。

しかし、そんな大分の温泉地にはある課題があります。それは、観光客が別府や由布院など有名な温泉地に集中してしまい、それ以外の地域への訪問者が少なく、地域間での観光客の偏りが顕著になっていることです。これにより、県内の温泉資源が均等に活用されず、地域経済にも影響が出ています。

本noteでは、大分県のそんな課題に対応するため、企画内容、ビジネスモデル、費用、適用可能な補助金を詳細に分析し、実用的な企画書を作成しました。

本企画がWEB3を活用した地方創生の一例として、参考にしていただければと思います。


大分県の分析

今回取り上げる大分県の政策方針

大分県が公表している観光振興計画「大分温泉ツーリズム戦略」から大分県の観光課題と方向性を分析します。

大分県の観光政策方針として「日本一の温泉の効能や多面性を活用した観光地域づくり」が掲げられています。

これは、温泉文化の更なる磨き上げとして、県内の温泉の素晴らしさを県民自らが再認識し、温泉本来の魅力を活かした観光コンテンツの開発を進めるという方針です。

大分県は日本一の源泉総数を誇り、主力の観光産業も温泉ツーリズムとなっています。特に別府温泉、由布院温泉などが有名ですよね!
一方で県内各所に温泉が点在していますが、観光客が訪問する地域に隔たりがあることも同時に明らかとなっています。

大分県観光振興計画より作成

また、以下の内容から大分県の観光推進として先端技術の活用に積極的であることがわかります。

観光産業の振興に係るこれまでの取組みを継続して推進していくことに加え、デジタルの活用は今後の観光産業の進展において不可欠です。

ポストコロナ時代の新たな旅行ニーズに対応できるよう、DXや先端技術の活用によるサービスの高付加価値化や業務効率化など、観光産業の経営革新に向けた取組みが急務です。

大分温泉ツーリズム戦略

特に、大分県庁内にDX推進課が設置されており、県がDX促進に積極的であることが考えられます。例えば、大分県DX推進戦略22項、24項から、「暮らし」「行政」「農林水産業」などの分野では積極的なDXが行われています。

一方で観光DXに関する県の具体的な取り組みは少なく、特に大分県の一番の観光資源である温泉を活用した事例も少ないことが明らかとなっています。

上記を踏まえた課題とソリューション

①大分県の抱えている課題

ここまでの分析から、大分県の抱える課題は2つ明らかになりました。

  1. 地域別訪問者に偏りがある

  2. 温泉をはじめとした観光DXの事例が少ない。

上記の課題を解決することで、大分県全体の観光産業がより活性化し、かつ温泉×DXの取り組みとして他の自治体へノウハウを提供することができると考えられます。

②求められるソリューション

これらの課題に対するソリューションとして、

  1. 県内全体での周遊促進施策を打ち出す

  2. 温泉を活用した観光DXを行うことで、温泉地の新たな集客・売上増加につなげる

さらに、これら2つをかけ合わせた「温泉をテーマとした観光DXで県内周遊促進」が効果的な施策であると考えられます。

大分県の予算配分

令和6年度当初予算より作成

大分県の令和6年度当初予算から、観光促進に関連した予算として約1.9億円の予算が割り当てられています。

  1. 宿泊事業者デジタル活用促進事業(1300万円)
    宿泊事業者の経営力向上や課題解決を促進するため、デジタルデータの活用によるマーケティング支援などに取り組む​​。

  2. 国内誘客総合推進事業(4700万円)
    ポストコロナの国内観光客の復活に向けて、デジタルマーケティング手法の活用や本県ならではの主要コンテンツを生かした誘客対策等を実施​​。

  3. 大分のサイクル魅力発信事業(1900万円)
    2023年に開催されるツール・ド・九州を契機とした県内のサイクルツーリズムを推進するため、サイクルを活用した滞在型観光モデルコース作成、Web、SNSによる情報発信等を行う​​。

  4. ツーリズム推進基盤強化事業(1100万円)
    大分県観光の受入れ基盤の強化を図るため、マーケティングデータ等の調査・分析等に取り組む​​。

  5. インバウンド推進事業(1億円)
    インバウンドの復活に向け、特定国に依存せず情報発信等を行う​​。

上記の予算配分から、大分県は特にインバウンド層推進に大半の予算を割り当てていることが明らかになりました。一方で、デジタル活用推進・分析などに5000万円近くの予算を配分しており、観光DX促進にも積極的な姿勢ということがわかります。

大分県の中でWEB3を活用できるアセット、強み

大分県のWEB3に活用できるポテンシャルとして、日本一の源泉総数を誇る「温泉」、生産量が全国トップの特産品「かぼす」、日本一発電量の多い「地熱発電」などが挙げられます。

そんな中でも、今回は「温泉」にフォーカスした内容で考えていきたいと思います!大分県は県全体として温泉をPRしており、「おんせん県おおいた」として多くの人に認知されています。県を代表する観光地も温泉施設が多く、例えば別府温泉、由布院温泉などが有名ですよね!

実は温泉とWEB3・NFTをかけ合わせたプロジェクトは数多く存在していますが、地域全体で実施された事例はまだありません。特に大分県は県内に温泉が集約していることから、温泉周遊にWEB3を活用するといったことができるのではないでしょうか!

既存既存事業や類似事業の分析

「ゆのくに ゆのたび 別府温泉」

ゆのくにゆの旅公式サイト

別府市による観光DX第一弾としてリリースされた「ゆのくに ゆのたび別府温泉

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