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WEB3企画書|歴史が息づく踊りと現代技術の融合—徳島阿波おどり体験型NFT

徳島県といえば「阿波おどり」「渦潮」「すだち」を思い浮かぶ方が多いのではないでしょうか?

特に阿波おどりは日本最大級の祭りの一つとして知られており、全国から多くの観光客が徳島県に訪れています。本noteではそんな徳島県の強みを活かしてWEB3・NFT活用案を紹介していきます!

また、徳島県の政策分析により明らかになった課題に対応するため、企画内容、ビジネスモデル、費用、適用可能な補助金を詳細に分析し、実用的な企画書を作成しました。

本企画がWEB3を活用した地方創生の一例として、参考にしていただければと思います。


徳島県の分析

今回取り上げる徳島県の政策方針

徳島県の観光振興基本計画(第4期・改訂版)によると、観光業を「稼げる産業」に転換する主要戦略として、「アクセスの向上」と「高付加価値コンテンツの充実」が挙げられています。

自然・歴史・文化などの洗練された観光資源に加え、数多く開催されるトップレベルの競技大会やプロスポーツ、コンサート、国際会議等など、誰もが「何度も行きたいと思える魅力的な場所・機会が創出され、国内外からのたくさんの人出で賑わっています。
質の高いサービスを提供する宿泊・観光施設の増加、おもてなし力の向上、観光DXの推進により、観光産業の生産性・収益向上、従業員の待遇改善が図られ、「稼げる産業」へと変革しています​​。

徳島県観光振興基本計画(第4期・改訂版)

現状で、徳島阿波おどり空港には国内LCCや国際線定期便が運行されておらず、徳島県へのアクセスが不便な状態です。そこで県として就航を積極的に誘致する取り組みを行っています。

また「高付加価値なコンテンツの充実」に対する取り組みとして、徳島マラソンやアニメ、eスポーツなどを活かしたイベントなどを開催しています。

しかし、徳島県の観光課題として県内宿泊者数が47都道府県中で最も少ないことが指摘されています。

宿泊旅行統計調査(観光庁)では、本県の宿泊者数は5年連続47位であり、経済波及効果の高い宿泊者数と観光消費額の増加を図ることが大きな課題となっています。

徳島県観光振興基本計画(第3期・改定版)

この状況に対して、徳島県は体験型観光の提供、観光コンテンツの強化、周遊ルートの開発、ワーケーション施策を通じて、観光客の長期滞在と宿泊数の増加を目指す方針を明確にしています。

また、外国人観光客の宿泊者数が少なく、2019年には日本人の延べ宿泊者数が243万人に対して、外国人の宿泊者数はわずか13万人でした。

徳島県観光振興基本計画(第3期・改定版)

徳島新未来創生総合計画によると、コロナ以降の2022年には1.8万人まで外国人観光客が激減している状況です。

徳島県は2025年の大阪・関西万博に向けて、平均10万人の外国人宿泊者数を目標(KPI)に設定し、この目標達成のために即効性のある施策を急いでいます。

分析を踏まえた課題まとめとソリューション

①徳島県の抱えている課題

  1. 県内宿泊者数の向上

  2. 外国人観光客の誘致

課題の原因としては、①徳島県内の観光周遊ルートが確立していない点徳島県へのアクセスが悪い点が考えられます。

これらの課題を解決するで、徳島県が定めるKPIが達成できると考えられます。特に2025年には大阪万博が控えていることから関西圏の訪問者増加が見込め、追い風になることが期待できます。

②求められるソリューション

これらの課題に共通するソリューションとして、「外国人観光客に訴求できる観光資源を宿泊前提で提供する」ということが考えられます。

特に徳島県でしか体験できない観光コンテンツをインバウンド観光客に訴求することで訪問意欲を高めることができるのではないでしょうか。

徳島県の予算と配分

徳島県の令和6年度当初予算から、徳島県の観光DXと阿波おどりに約2億円の予算が割り当てられています。

  1. 阿波おどり事業費(8000万円)
    阿波おどりの委託費用・事務費用に配分される予算

  2. 秋の徳島踊りフェスタの開催(5000万円)
    徳島の伝統的な文化遺産を活用して観光と地域参画を促進させるためのイベント予算

  3. 新たな観光コンテンツ創業事業(3700万円)
    観光DXを活用して、観光コンテンツ創出に関する予算

  4. 徳島プレミアム体験コンテンツ創出(3000万円)
    徳島県独自の高付加価値な観光コンテンツ創出をブラッシュアップのための予算

上記の予算配分から、徳島県ならではの「阿波おどり」をDX化した観光コンテンツ創出という方向性であれば予算が通りやすくなると言えるのではないでしょうか。

徳島県の中でWEB3を活用できるポテンシャル

次に、徳島県のWEB3を活用できるポテンシャルとして日本最大の盆踊りである、「阿波おどり」や世界三大潮流の一つ「鳴門の渦潮」、さらに、世界の名画を銅板で再現した「大塚国際美術館」などが挙げられます!

宿泊者数では全国で下位に位置する徳島県ですが、前述のように独自の魅力的な要素が多く存在しています。

そんな中でも本noteでは「阿波おどり」にフォーカスしました。

日本三大盆踊りの中でも絶対的な存在である「阿波おどり」は毎年8月に開催され、2023年には4日間の開催期間で約54万人もの来場を記録しています。徳島市の人口が約25万人のため、この数は総人口の倍以上の人が阿波おどりに参加している計算になります。

2023年の阿波おどりの総収入は約2.6億円と青森県を代表する「ねぶた祭り」と同規模のイベントです。事業収支は1600万円の黒字を記録し、徳島県にとって重要なイベントであることがわかります。

また、近年盆踊りが国際的にも人気を集めています。
例えば、東南アジアのマレーシアでは2023年に5万人規模の盆踊りが開催され、南米アルゼンチンでも1万人規模の盆踊りが開かれていることから、日本で盆踊りを体験したいと考えている外国人観光客は多いのではないでしょうか!

今回は徳島県の課題である宿泊観光客の増加、外国人観光客の誘致を「盆踊り×WEB3・NFT」で盛り上げていく方向性で考えていきます。

既存事業や類似事業の分析

阿波おどり×AR

2024年2月に開催された舞台「ハイパーモーメント」では阿波おどりにAR(拡張現実)を活用しました。

この舞台では、踊り手の動きに同期して光が反応するような技術を使い、ARを駆使した阿波おどりが披露されました。

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