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五月節句の準備(日之影町大楠)

『日之影町史』の調査資料より

平成9年(1997)6月9日に取材

端午の節句
 フツ(ヨモギ)・茅(ススキ)・ショウブを軒に差し、屋根に投げ上げ、また、武者絵の幟や鯉幟を揚げ、男の子の健やかな成長を祝う。
見立ではヨモギ・ススキ・ショウブの割合を七五三にして軒に差した。
ショウブで鉢巻きをすると頭痛にならないとか、ショウブ湯に入ると健康になるといい、鉢巻きをしたりショウブ湯に入ったりする(大楠)。

五月節句の魔除け(大楠)
①ショウブ・ススキ・ヨモギを軒先に刺す

②右からショウブ・ススキ・ヨモギとそれを束ねたもの

③作ったチマキを玄関に下げ魔除けとした

④家族全員でショウブの鉢巻きをして食事をした

この日チマキやだんごを作る。モチ米とウルチ米の粉を混ぜ、ヨシの葉に包み紐で巻いたチマキを作る。チマキには餡は入ってなく塩味である。サルカケだんごは、モチとウルチの米粉に餡を入れサルトリイバラの葉で包み蒸す。チマキは二本を紐で結び入口に下げ魔除けとする。

 初節供の家では親戚や知人、近隣を招いて節供を祝う。子どもに着物を着せ、招待された人たちは子どもを回して抱き健康を祝福する。

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