朝倉康心は何がダメなのか
こんにちわせりん、わせりんです。
いやー、びっくりしましたね。
いつものようにMリーグを見ていると・・・
まあ、この誤ツモに私が言及しないわけにはいかない雰囲気がありますし、応援一色の意見は聞き飽きたでしょうから後半にめちゃくちゃ書いてます。
ボロクソに言ってるわけではないです。私なりのエールだと思って読んでください。
観戦記事としては月曜日〜金曜日までにあったMリーグの中で面白そうな試合を一試合ずつピックアップして書いています!
つまり4試合分の観戦記事を書いてあります。
・・・と言いたいところでしたが金曜日に関しては試合内容よりも誤ツモの話題で持ちきりだったので書いていません。
月・火・木の3試合とスペシャルゲストの朝倉プロについてを書いた記事ってことですね。
かなり特大の記事なんで、ゆっくりと何日かに分けてお楽しみください。
◉はじめに
Mリーグの記事を書き続けて思いました。
もっと大きな記事の方が自分にあってる!!!!!!!!!!!!!!!!!!
いや、元々大きいじゃんってのは置いておいて、私の場合は文章の技術があるわけでは無いので、思ったことがないと良い文章が書けないです。
この「思ったこと」が出るのに一番大事なのは心のゆとりです。
この記事って3万字くらいあるんですが、これって一週間くらいかけてゆっくりゆっくり記事を作ったんですよね。
だから、心にすごくゆとりがありました。
Mリーグのシーズン中は、Mリーグの無い水曜と土日に記事を一つずつあげてるんですが、これだとゆとりがなくて焦ってしまい、記事のクオリティが下がっている感覚があります。
ならば、記事は一週間に一回でいいからその分クオリティの高い記事をぶつけちゃえ!と。
何にせよ、こまごました記事をあげるよりは性に合ってます笑
ということで、今回の記事は久しぶりの特大記事です。量だけではなくて事件簿の説明も厳選してクオリティを上げる事に集中しました。
3万字なんで100文字1円ですよ。そのくらいください。
今回も牌譜は私のことを待ち受けにしている唯一の麻雀プロ、田中航プロにお借りしています。
早速、元気よく日本一ためになる、Mリーグ観戦記事に参りましょう。
それではどうぞ。
【一試合目:近藤vs松本vs寿人vs亜樹】
◉事件簿1:近藤プロ、状況よりも気合を優先する(60/100)
今回のミスレベル:60/100(空車のタクシーに2台連続でスルーされるレベル)
東二局、近藤プロがチートイドラドラをリーチした場面。
ダマで。チートイドラドラで考えることは一つだけです。
ダマとリーチのあがり率がどれだけ違うか。
それ以外のチートイは基本的に打点の上昇が大きすぎるために迷ったらリーチでいいんですが、チートイドラドラは出あがり6400→8000にしかしないために打点の上昇が小さいです。
確かに、ツモった時や裏が乗ったときはハネマンになるのでリーチのメリット自体はあるのですが、
平和のテンパイと違い、チートイは待ちが多くても3枚のため出あがりに大きなウェイトがかかっているので、「ツモったら」が実現することが少ないです。裏も20%程しか乗りませんしね。
チートイドラドラはダマでも十分高打点なので他家の動向をよく考えてリーチ判断をする必要があります。
もう一度場面を見てみましょう。
下家のトップ目が対面のラス目の仕掛けに対してドラの9mを切っています。
これはテンパイかもしれませんが、少なくともイーシャンテンくらいだと想定できます。
また、そのドラを序盤に7mを切っているラス目の寿人プロが鳴いていません。
とするとです、ダマにさえしておけば下家はまた不必要な9mを切るでしょうし、対面の寿人プロも7mを序盤に切って9mを鳴いていないので9mは使えないことが多く、引いたら切ることが想定されます。
さらに、下家の松本プロはイーシャンテンならテンパイ時にリーチをする可能性もあるので現物待ちでダマれる可能性もかなりあります。
また、この情報は上家の亜樹プロも分かるので亜樹プロもかなりドラが切りやすくなっています。
つまり、ダマを選択すると2.5~3人くらいが9mを切ってくれそうですね。
それと比べてリーチを選択するとどうなるでしょうか。
単に無筋のドラです。
点数の無い対面はテンパイであれば切るかもしれませんが、ノーテンからは切らないでしょうし、下家と上家は言うまでもなく切らないでしょう。
リーチすると0.5~1人くらいしか切ってくれなさそうですね。
2.5~3人と0.5~1人は大差すぎます。
そもそも、見た目で残り2枚しかないので、できるだけ多くの人に切ってもらわないとあがるのが厳しすぎます。
これが、下家が9mを切っていなければ見た目も3枚ですし、ダマっていても9mを切る人がいるか分からないためにリーチでいいのですが、下家が9mを切った時点で急激にダマ優勢になっていますね。
状況をしっかり把握して、適切にダマかリーチを判断しましょう。麻雀は気合いでツモりに行くゲームではありません。
ざっくりとした基準としては(正確ではないですがかなり使いやすいと思います)、切ってくれる人と残り枚数をかけて、実質の枚数を出します。それが良形 (6~8程度)→愚形(2~4枚程度)になるようならチートイドラドラはダマった方がいいでしょう。
この例では、残り2枚でダマ→2.5人~3人切るので自分も含めて実質7~8枚
リーチの場合は→0.5人~1人切るので自分も含めて実質3~4枚
良形→愚形になってしまっているのでダマですね。
リーチ判断に迷った際に参考にしてみてください。
◉事件簿2:近藤プロ、打点を見るのが下手(30/100)
今回のミスレベル:30/100(ペットボトルのフタがしまっているのに、そのまま飲もうとするレベル)
東四局、近藤プロが2mを切った場面。
赤5pを切った方がいいですね。
確かにドラが6pのため赤を残しておくとドラ引きで打点が狙えます。
しかし。この手にはトイトイの目があります。
6pがくっつくよりも、どこからでも鳴けて面前で作ると最高で役満を狙える2m残しの方が打点的にも受け入れ的にもいいです。
2mを切るなら裏目の7s9sや南引きも四暗刻のシャンテンになる上に、チートイのイーシャンテンを維持できる34m切りの方がまだいいでしょう。
近藤プロは打点を見る手組みを失ったらいいところがなくなるので頑張ってください。
その後・・・
6pを使う前提なら打点はありますし、南と赤は同じー翻ですので赤5s切った方がいいですね。
あがりやすさが違いすぎます。
◉事件簿3:近藤プロ、リーチが言えない(70/100)
今回のミスレベル:行列に並んだのに、呼ばれる直前で財布がないことに気づくレベル(70/100)
東四局、近藤プロが役なしのドラドラの手をダマにした場面。
リーチした方がいいですね。大した手替りもないですしダマる意味が分かりません。
おそらく近藤プロは、
このポン→打5pを見て、
「亜樹プロのスタイル的にも切り出し的にもドラが対子以上の良形待ちっぽいし、自分のカン4pも場況がいいわけじゃないので不利なのでダマろう。」
と判断したんだと思います。
これは大きな間違いですね。
例え、亜樹プロがドラ対子の5800点の良形と確定したとしてもリーチの方が得です。
当たり前ですよね。ドラドラのリーチの平均打点は7000点はありますし、放銃するよりもあがる可能性が低いなんてことはありません。
亜樹プロがドラドラではない可能性や、テンパイしていない可能性、良形ではない可能性を含めると、リーチした方が明らかにいいです。
そして、もう一つ大事なことを忘れています。
それは、もし亜樹プロがドラ対子の手だとしたら4pを持っていないことが多く、4pを引いてきた際にスライドもほとんど行われないということです。
もう一度場面をよく見て考えてください。
566pから5pを切って6pの対子を固定してるんですよ。
ピンズでメンツを持っているとしたら123pとか789pとかしか考えづらいですが、自分の目から3pが4枚見えています。
ということは、稀に上家が4p暗刻のパターンはありますが(444566pから中をポンして打5p)ほとんどの場合、上家の手にピンズは6pの対子があるだけです。
123pや567pとピンズを持っている可能性があるのなら、リーチに対して上家が4pをつかんでも1pや7pとスライドされてしまいますが、この場合は違います。
亜樹プロはテンパイを維持するためには4pを切らなければならず、しかもドラドラならば止めようがありません。
なのでこの手はリーチです。めくり合う価値があります。
その後・・・
近藤プロは6sで放銃してしまいます。
これは5pを切ってテンパイ維持に構えた方がいいですね。巡目も深いですしソーズ周りは回しやすいですからね。
近藤プロもリプライくれました。
ちなみに、今回は南が暗刻になってたまたま役ありになってますが、役なしのダマをして危険牌を切ったときに
「ダマにしたなら、無筋止めろよ」とか「ダマにした意味とは?」みたいな意見がよく出てきます。
しかし、それは間違いです。
あがるために鳴いたんだからゼンツしろよと言ってるのと変わりません。
役なしダマをする理由としては
・放銃を避ける
・手替り待ち
・巡目が深くケイテンで十分
あたりで、ほとんどの場面で最初の「放銃を避ける」が一番大きな理由であることは確かでしょう。
しかし、放銃を避けるのが主な目的とは言っても役なしダマのまま豊富な手替りのために無筋を1枚までなら押すと言ったラインもありますし、ケイテンのために全て押すと言ったラインもあります。
いろいろな理由が折り重なってダマを選択している以上、その瞬間瞬間に一番いい選択が無筋を押すことだってあるので安易に咎めるべきじゃないですね。
今回の近藤プロのはリーチした方がいいし、6sは止めた方がいい。ただそれだけですね。リーチしていないからオリなきゃとかは無いです。
◉事件簿4:寿人プロ、感覚で正解する(0/100)
今回のミスレベル:0/100(子供とすれ違うときに自転車を降りて歩くレベル)
南一局、寿人プロが4mを切った場面。
寿人プロはおそらくドラそばで一番弱い4mを切ったのだと思います。
4m切りは全然いいのですが、このシーンは場況の勉強にちょうどいいので一緒に勉強してみましょう。
場況と言っても場況には大きく分けて二つの意味が含まれています。
①山に残っている牌が分かりやすい
②他家の動向が分かりやすい
ざっくり言うとこの2点です。①と②は100%どっちかだけってことはほぼ無いのですが、この二つは厳密には違うことを意識はしておくといいと思います。
例えばです。第一打に1mを切っている人が三人いたとします。この場合は他家が何を狙っているかは分かりませんが、1mの周辺の牌は持っていない可能性が高いことは分かります。2mや3mが山に残っているってことですね。
この情報は①に相当しますね。
では他家が、役牌のドラを第一打に切ってきた場合を考えてみましょう。この場合は他家が何を持っているかは分かりませんが、すぐにリーチをしてくる可能性が高いことは分かります。手がいいってことですね。
この情報は②に相当しますね。
今回は、①に関して少し深く見ていきましょう。
寿人プロはチートイのイーシャンテンで4mを切りました。
チートイのイーシャンテンなので山に残っている牌はどれかを考えなければいけません。
山に残っている牌を調べるときは「序盤(4~5巡くらいまで)の捨て牌の周辺は山に残っていやすく、中盤以降の捨て牌の周辺はあまり関係ない」
を使います。私が勝手に作りました。
(正確には手出しかどうか、どの順番で切られてるかなどが影響してくるんですが、実践的ではないのでこれさえ覚えておけばいいです)
中盤の牌を無視すると、情報としてあるのは
下家の1pと1m、対面の3s、12m、57s、下家の9p、9m、1m、2sあたりがヒントになりますね。
生牌の4sと8sは枚数的にも、捨て牌の情報的にもいそうなのでこの2枚は切れません。
問題は4mと3pですね。見た目の枚数的には3pは一枚切れのため、4mの方が多いです。
ここでもう一つ大事な情報を考えないといけません。全員が序盤に1mを切っています。
(出典:HAZの研究する人生)
これは、序盤に1m(1p、1s)を切っている場合、7巡目時点で他家がどの牌を持っているかを示したものです。
見て分かるように4mが持たれている可能性が高くなってますね。
特に対面は12mを払っているので、二度受けにになる45mのターツを持っている可能性も上がっていますね。
この4mが持たれている可能性が高いという情報と、4mはドラ側であることを考えると今回は4mを切った方が良さそうです。
【少し難しいおまけ】
序盤に1mが切られているときに4mが持たれやすいと言うのは厳密には不備があります。
なぜならば字牌→1mと1m→字牌は意味が違うからですね。
字牌→1mの場合は、少なくとも1mよりも字牌がいらなかった手であり、この場合は4mの所持率はデータほど高くありません。(ターツにするために1mを残していることが多いので筋の4mは持っていないことが多い)
1m→字牌の場合は、字牌よりも1mがいらない手なので、4mをこの時点で持っている可能性が上がってます。
この点を考慮して打牌を変えることはほとんどないですが、トリビアだと思って頭の片隅に入れておいてください笑
◉事件簿5:近藤プロ、また打点を見るのが下手(30/100)
今回のミスレベル:30/100(余計なものを買って無理やり「〇〇円以上買うと割引」のようなキャンペーンを利用しようとするレベル)
南一局、近藤プロが9mを切った場面。
これは、1s切りですね。
9mはイッツー、6pはドラ受けと一手変わりの三色があります。
親でイーシャンテンに受けたいのは分かりますが、47sから入った時に12sのテンパイをするよりも、良形+打点が大幅に上がる浮き牌が二種残っていた方がいいので、今回は1s切りですね。
このように、打点が伴う浮き牌が2種類あれば(ドラ受けや手役等)シャンテンを戻すサインですね。
近藤プロは打点を見る手組みを失ったらいいところがなくなるので頑張ってください。
というか、いつもの近藤プロなら1s切ってそうですが・・・
◉事件簿6:松本プロ、ケイテンを取りに行く(0/100)
今回のミスレベル:0/100(周りの許可を得てレモンを絞るレベル)
南二局、松本プロが5mを切った場面。
大トップ目で、ツモ番がない状態でこの5mを押すかですね。
考えなければいけないのは「大トップ目」です。
何をやってもトップなので(語弊がありますが)、その局で一番いい判断をするしかありません。
言い換えると、点数の移動がない東一局でこの手は押すのかオリるのかってことです。
通ってない筋として
147p、369m、58mがあります。残り筋が4本あれば子のリーチには押していいので押しですね。
自分が親なら尚更でしょう。
実際には、5mを切ってマンガン放銃となってしまうのですが、判断自体は間違いではないです。
◉事件簿7:亜樹プロ、また弱気になりだす(20/100)
今回のミスレベル:20/100(キャベツとレタスを間違えるレベル)
南二局、亜樹プロが9mを切った場面。
これは2p切りでいいですね。対面はテンパイかどうかも分かりませんし、打点も不明なので自分の都合で良さそうです。
その後・・・
対面が東を切ります。
この東切りによって、切りたい2pの危険度が下がるんじゃないかなあと。
これは間違いかもしれないのですが、考えを書きます。
①Mリーガーの傾向
Mリーガーは大トップ目になるとその点数の圧力を利用して(合ってるか合ってないかは一旦置いておきます)、親番に貪欲にあがりに行く傾向があります。とすると、この東をカンしないのはカンする必要が無い手の可能性が高いと考えられます。
②カンする必要が無い手とは?
端的に言うと、マンガンの手でしょう。マンガン未満の手なら放銃のリスクはないと見て(間違えていますが)貪欲にカンすることの方が多そうです。
③マンガンの手ならどうなる?
そもそもこの2pってドラが1pだからカン2pを含めて危ないんですよね。
しかし、先ほど言ったように対面の手のマンガン率が上がってます。
マンガンが考えられるとしたらドラが対子か、残り一枚の赤とドラの1pを使ったあがりでしょう。
となると、対面が赤を持っていた場合はすでに赤5pを持っているので25pに当たりづらいですし、ドラの1pが対子なのであれば単純な13pと持っていることはないのでカン2pに当たりづらいです。
以上から2pは少し通しやすくなってるんじゃないかなあと。
ただ、この完全アンパイの東切りでマンガン以上のテンパイ率が上がってしまったことは確かですし、放銃してはいけない相手ではあるので2pを切らない選択肢自体は理解できます。
私は2p自体の危険度が下がったと判断して切りそうです。
亜樹プロはケアしてオリていましたね。
◉事件簿8:近藤プロ、エラーする(70/100)
今回のミスレベル:70/100(駅の階段で靴紐をむすぼうとしたらスカートを履いた女性が前に居るレベル)
南三局、近藤プロが3pのカンをしなかった場面。
まあ、人間なんでこういうこともあります。
プロだからミスは絶対に許せない!って人もいるんでしょうがどの世界にもミスはありますし仕方ないです。
本人も認めてますね。
ヒューマンエラーよりも明らかな麻雀に対する勉強不足のミスを私は指摘していきたいなと。
そちらの方が皆さんの勉強になりますし。
◉事件簿9:亜樹プロ、貪欲になる(0/100)
今回のミスレベル:0/100(路線検索の時間通りに乗り換えに成功するレベル)
南四局、亜樹プロがテンパイ宣言した場面。
トップは遠いので伏せるべきだ!・・・本当にそうでしょうか?
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