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医師の実力差問題 未熟な医師について

本日は「医師の実力差問題、未熟な医師について」というテーマでお話しします。


一応、医者側は実力差がない、専門医を取った後は僕らは実力差がないと言いますし、もし若手がいた場合は上のドクターがフォローしているということをよく言います。

医者によって治療成績が変わらないんですよ、という言い方をしますが、半分本当だし、ちょっとだけ嘘の部分もあります。

それは皆さん気付いてる通りありますね、実力差は。
ただ医学は皆さんが考えているほど進んでいないんです。

個人の実力差が出るほど医療は進んでないというか、誰がやっても同じような結果にしかならない、やっても変わらないというか、それぐらい医療はまだ進んでいないので、オーソドックスに診察診断をすればある程度のところに収まるというのもあるので、実力差はないと言えばないと僕らは結構思っているんですよね、実は。

細かい伝え方、コミュニケーションスキル、精神科臨床だと特に実力差ははっきり出やすいんですけど、そういうのもあります。

外科の手術や救急、そういうところでは実力差が割と出やすい可能性があります。

あとは施設間の問題などもあったりするのでアレですが、それは皆さんも知ってるかなと思います。

こういうことを空気を読まずに言ってしまう人はあまりいないので、僕は言う。

ちょっと言ってみようかなと思います。

◾️保険診療:全ての人が平等に医療が受けられる

保険診療のルールということがあるので、基本的には、日本はどこでも同じような医療が受けられるようになってます。

もしそうでなくて疑問や不安な時にはセカンドオピニオンが受けられるようになっているということです。

施設が持っている設備による医療レベルの差というのもあるので、その場合は地域の基幹病院にお願いする形で、医師がきちんとお願いをする、転院を勧めたりする、ということで、全ての人が平等に医療ができるようになってるというのが日本の保険診療のルールです。

◾️隠れている問題

と言いつつ、どういう問題が隠れているかというと、卒後教育にどれくらいモチベーションが高いのか、低いのかによって結構差があったりもするし、地域によっては教育を受けやすい環境もあれば、受けにくい環境もあります。

あとは医局中心主義の問題とvs厚労省の問題というのもドラマの世界ではよくありますけど、そういうのもあるといえばある。

医局や教授が昔はやはり力をすごく持っていて、医局中心で人事制度もやっていたりした時に、良くないこともあったんですよ、権力が集中しすぎていて。

だからそれを解体していく。

ただ解体していくと今度は卒後教育が統制が取れなくなっちゃったりするということもある。

この中には妬みの問題もやはりあって、教授への妬み、教授になれなかった人からの医局内の妬み、教授になろうとしてる同士の競争の中の妬みで、厚労省側からの妬み、色々ありますね。

医者は負けず嫌いの集まりなので、負けず嫌いということは妬みが強いということなんです。

負けず嫌いで努力家ということは同時に妬みやすいんです。

妬みというのは、良い方に行けば競争心となって、うまく循環すれば努力しようということになるし、それが半歩ズレるとただの妬みとなって、足の引っ張り合いになってしまうという要素はあります。

◾️なぜ弱みを見せられないのか

あとは、じゃあなぜ医者は弱みを見せられないのか、ということです。

僕らはなぜ弱みを見せられないのか?

それは優秀さのアピールをなぜし続けなければいけないのかということですが、やはり僕自身もそうだったし、今もそうですけど、自分の優秀さを常に言い続けないといけないのです。

このYouTubeも登録者数が60万人弱いて、何万人の人が観るんですかということですよね。

そしたら僕のこの動画を通じて、見る人が見たら僕の精神科臨床の実力はわかってしまうんだよ。

これ、わかってしまうんですよ。

恥ずかしいなと思っていますけど、でもやはりそれ以上にメリットもあるし、僕からしてみれば益田の実力はわかってるくせにYouTubeをやっていない上の先輩方に対してが怒りがあるので、じゃあお前らもやれよと思っちゃうんだけど、まあでもそういうことですよ。

でも僕もそうだし、だけど優秀さを言い続けなければいけないのはなぜかというと、やはり期待されてるものもあるし、不安にさせてはいけないし、あとは周りの人からの妬みです。

結局そこがありますよ、妬み。

医者は妬みの対象ですから、やはり。

頭が良いと思いやがってとか、お金もらいやがってとかの妬みの対象でもある。

妬みを跳ね返すために、隙があると付け込まれたりするかもしれないという恐怖感が僕らにはあって、だから優秀さをアピールし続けなければいけない。

それは若い人ほど特にそうだし、同級生との闘いもありますから弱みを見せられないし。

あとエッセンシャルワーカーでもあるので、Bull Shit Jobというか、大金をもらいながらも社会的に意義が薄い仕事をしているホワイトワーカーの人たちからの妬みもある。

これはあると思いますね。

そういう人たちから、医者は世間知らずだと言われるのをはね返す意味でも、弱みを見せない。

同じエッセンシャルワーカーの人達でも、看護師さんや他の人たちよりもはるかに高額の給料を僕らはもらっていて、そこの人たちからの妬みもあるし。

だから僕らはそこに対しても気を張り続けてるというのがあって、結構苦しいだろうなとは思います、医者というのは。

それは最近思いました。

あとは生死に関わることもするわけです。

精神科医なんて大したことないと言えば大したことないんですよね、マイナー科なので。

だけど心臓外科医とかね、ちょっと手が震えたりしたら人の命を失ってしまう。

ちょっとやってしまったら、バッと脳が出血してしまった。

脳神経外科医、心カテの人とか、心臓循環器内科の先生とか、色々な外科の先生などあって。

自分の手技のせいじゃないかもしれないですよ、もともとそういう脆弱な組織だったのかもしれないけど、やはりそういう中で事故があったりしていく中で、僕らはやはり生死を扱って、その家族たちの思いも考えると、やはり気が狂いそうになるぐらいの責任ですよね。

その責任感や苦しみが隙を見せると崩れちゃうので、弱みを見せられない。

自分でも弱みを気付けないようにしているというか。

そして互いに麻痺させることによって、本当に戦場の中の兵隊みたいに、ある種のおかしなモラルというか、おかしなカルチャーの中にいる可能性もあるなと思います。

フルメタルジャケットみたいな世界観もやはり医者の世界にはあります。

益田先生は防衛医大だから軍隊っぽいんですか、体育会系なんですか、と言うんですけど、そうじゃないんだよね。

まあそういう側面もあるけど、他の医大も結構体育会系で軍隊っぽいところがすごくあります。

それはなぜかというと、こういうすごい責任感と、その中で気が狂いそうになるような苦しみがあるからなんだろうなと思います。

◾️発達障害のドクター

あとはですね、実力差の問題というと、ここも触れておくのが良いかなと思いました。例えば発達障害のドクターです。

発達障害(ASD/ADHD)のあるドクターで、空気を読めない発言をしてしまう、患者さんに対して空気を読めない、自分のこだわりで医療をしてしまう、チームを破壊しちゃう人たち、子育て中にマルチタスクで潰れちゃう、自分の役割や勉強だけしてる分には全然優秀なんだけれども、対人関係になった時に潰れちゃう人はたくさんいます。

人口の1割弱ぐらいが発達障害ないし発達障害グレーゾーンといわれてます。

益田はどうなんだ、と言われたら、まあ益田もそういう要素濃いですよ。

僕は人の気持ちがわからないとよく言われますけど、そんな益田が言われるレベルとはまたちょっと違うレベルの問題のある医師もいて、ここら辺も患者さんたちはすごく不安になるし、そこを無視するのも却って良くないんだろうなと僕は思います。

他の科でもよく潰れちゃうし。

医師の自殺。ASD/ADHDの人たちが自殺してしまうこともあるから、良い形でフォローしたり、助け合ったり、うまく助け合える環境を作っていくのも大事だなと思います。

️◾️教育虐待、依存症

あとは教育虐待の問題です。

教育虐待や未熟さの問題があって、やはり愛着に関する障害を持っている医師というのも珍しくないです。

医師の世界は2世、3世が当たり前で、子どもの時から医者になれという風に言われている人たちも一定数いて、詰め込み教育をさせられていて、それで医学部は受かるよ、と言うのだけど、僕みたいと言うとアレですけど、そういうこと関係なしにバッと医者になってしまう人たちもいて、そこの馬力の違い、そこへのコンプレックスも結構あるなと思います。

一般の中にもHSPの人、複雑性PTSD、境界性パーソナリティ障害の人がいるように、医者の中でもそういう人たちがいて、彼らが振り回したり、嘘をついたり、隠れたところでギャンブル依存、薬物依存になることもあるし、患者さんと恋愛関係になってしまうというのもあるので、ここの問題も何かケアをしてあげないといけないし、考えていかなければいけないし、ここの実態も知るべきだろうなと思います。

️綺麗事では済まない。医師の後輩に対して、泣いても良いよということを言いますけど、でも言うだけなら簡単で、じゃあその若手が本当に弱みを見せて良いのか、そうしたらキャリアはどうなるんだということもあるので。

やはり責任がある仕事なので、弱いやつを自分の部下にするかというと、そんな綺麗事じゃ済まないこともあるわけですから、難しいんですよね本当に。

やはりモラルが高いというか、仕事に対して一生懸命な先生ほどやはり人を選んでいるし、むやみに人を増やさないですよね、部下を。僕もそうですけど。

逆に誰でも良いよ、そうだね、苦しかったよね、と言って、医師免許あるならウチで働きなよ、という形で、割と広い心でオープンに集めている先生は、やはりビジネス的過ぎて患者さんにとって不利益になることもあるし、実力の

医者の卒後教育はそんな簡単なものじゃないので、その人のモチベーションの問題もある。

パワハラ以外のあり方やり方、ブラック以外の在り方で教育する術というのを僕らはまだ知らないんです、本当に医者の集団って。

今後ブラック以外の形で教育するシステムを作らなければいけないと思いますし。

もちろんパワハラは減っていますよ、全然減っていますけど、そこら辺もあるなとは思います。

でもこういうことをオープンにしつつ、弱みをどう見せていくのかということを考えていくことが、結果的に良いものを生むんじゃないかなとは僕は思ってます。

はい。ということで今回は、医師の実力差問題、というテーマでお話ししました。

◾️本日の宿題

皆さんには、なぜ弱みを見せられないのかという話、実際こういう発達障害のドクターや愛着に関するドクターと遭遇して困ったよ、そういう話を聞けると良いかなと思います。

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