リーダーという役割はなぜ生まれたのか
組織が中空構造でも成り立つとしたら、そもそもなぜリーダーが生み出されたと思いますか?
という問いに対するevOrgでの議論
参加者
過去の議論を2本ほど
対話内容
ほん:
そもそも人間社会独特の仕組みですよね?リーダーが指示をするって
Sat:
めっちゃ興味深いんですが。人間社会独特の仕組みでもないのかもしれない。
てるさん、上記ナショナルグラフィックの記事でのミツバチの生態系の見方がてるさんと対照的で。
適者生存の法則というのでしょうか。この見方は古いのかなとも思っていたのだけどどうだろう。
全てどの観点からその世界を見るかで全く世界観が変わりますよね。
てるさんのミツバチの話を今日聞いて、女王蜂の仕組みも、女王蜂単体で個体が存在しているわけでなく、巣全体が一つの生命体であるという活動だったという見方を得ました。
それに加えて、Chat GPTにこんな投げかけをしてみたんです。
リーダーが生まれた背景に「偉大な人物理論」があると。歴史上のカリスマがいたよねと現在から過去を振り返ったときにリーダーの存在が発明されたんではないかなと。
つまりはアレクサンドロス大王もナポレオンもそれは偉大なんだけど、実は目立っているだけで、彼らも関係性の中の一部に過ぎなかったのだけど、体感覚としてリーダーの存在が大きいから、人間の知覚、レンズでみて、パワーを発揮できるリーダーが大事、となったのかもしれない。とか。頭がぐるぐるしてきました。。。。
てる:
Satちゃん、ありがとう!
対照的というのは、女王バチが争って勝った者が残る、というところかな?
記事の内容は間違っていないけども、正しくないですね。
働きバチが女王をつくる場面がいくつかあり、そのうちの一場面での事象です。解説すると専門的になりますが、巣分かれをするぞ(つまり、超個体が一つ増える)というときは、王台という女王の蛹をいくつもつくります。(女王交代とは異なる場面です。)その際に、ほぼ同時に女王が孵化すると、女王同士が闘うということが起きます。でも働きバチが見放したわけではなく、働きバチが女王候補のフェロモンが弱いと感じたときは働きバチが殺してしまうこともあります。
まあ、このあたりのメカニズムがまだ解明できていないのですね。ミツバチのことはわからないことがまだまだたくさんあります。 答えになっているかどうかわかりませんが、ひとまず置いておきます。
ほんちゃんのこの問いはめちゃくちゃ興味深いですね。
ほん:
またちょっとスレッドのタイトル更新。
誰がリーダーになるのかは偉大な人物理論なのですが、そもそもリーダーという役割はどう生まれたか?がここでの問いですね。
ちょっと正確な表現に
組織の中心性にもレベルがあると思うんですが、自然とリーダーの判断に従うというのと、リーダーがメンバーの行為を支持するがあると思うんですよね。
前者がゾウやミツバチではと思うのですが、後者も自然界にはあるでしょうか?
nagi:
リーダーって、あくまでも役割…アズワンでいう、社長係なだけな印象だから
ただ、役割を超えて、それこそ、開放性がなく、不透明な状態を作れば、力を牛耳ることができてしまうし、人として優越感や頑張ってる感の誘惑に負けてしまうことが起きやすいんじゃないかな?
なので、人としての優越感や頑張った感を感じるよりも、より社会やコミュニティを目指すこと=超個体の目的を優先させるような互いを支え合う仕組み?システム?枠組みみたいなものが必要なんじゃないかな。
リーダーって、もともと〇〇したい、って意志(思ひ)のある人(強い人)ってことじゃないのかな。
リーダーシップがあるなしは別だけど…
リーダーとリーダーシップごっちゃになってるのかな?
といろいろ考えました〜
Sat:
リーダーシップは誰しもが発揮しうるもの、という前提は確認したい。
その上でリーダーという役割とマネジャーという役割がある。
ここではどちらも内包して議論してると認識してます。
リーダーのリードの語源はインドヨーロッパ言語のLeithが起源という説。境界を超えて踏み出す、時には死を意味するなんてことも。これまでのパラダイムを超える勇気、全体のための大きな奉仕主体なんだということ。
そう考えると管理業務はリーダーの役割の本質ではなく、
エゴを超えた揺るぎない一般意志を持って行動することをリーダーシップととらえ、それを担う人がリーダーの起源ということではないか。
リーダーは日本語でないのであくまであちらから渡ってきた概念だと解してます。
キクティー
もうチェック済みかもしれませんが、こんな記事がありました。
自然界におけるリーダーとリーダーシップ
この論文は、人間社会におけるリーダーシップの役割と進化を、特に霊長類との比較を通して探求しています。人間のリーダーシップのユニークな側面として、グループ内の個々の強みを認識し、効果的に活用することが挙げられます。また、教育やイデオロギーが人間のリーダーシップに果たす役割についても考察しており、これは肉体的な強さや支配に基づくチンパンジーなどの動物社会のリーダーシップとは対照的です。人間のリーダーが相互尊重、コミュニティの絆、共有目標を活用して、効果的で協力的な社会を創造する方法に焦点を当てています。
→ざっとまとめると、意識・思考、ひいては行動を方向付ける必要性が生じた時にリーダーと言う役割が必要になったのかもしれません。意識・思考などの生存本能を超えた心(内面)を扱うリーダーシップが人間特有のものなのかも
ほん:
リーダーシップはマインド的な話として別物という前提で話しましょう。
とした時に、組織の中心となる役割はどう生まれてきたのかがここでの議題です。
で、中心性にもレベルがあると考えていて、その中でも権限の強い、組織のトップの役割を人類はどうして必要としたか、ですね。独裁制が強いというか。
キクティーさん紹介の論文見ると、縄張り争いはチンパンジーで現れるけど、ピラミッド型の頂点まで行くと農耕社会からか?ともとれる。
そもそも1人1人にこう行動しろと指示を出すって、結構な技術がいるなと
けいた:
リーダーという役割は争いに勝ち抜くために生まれたと思ってます。
その仮説が仮に合っていたとして、 争いがほとんどなかった縄文時代と争いが始まった弥生時代のリーダーシップに差があったのかをchatgptに聞いてみた。
組織って、レッド → アンバー → オレンジ → グリーン → ティール って順番に進化していくと思ってたけど、 グリーン(縄文) → レッド(弥生)みたいな逆の流れもあったんだろうな。
ほん:
なるほど 日本だと弥生時代から、支配的なリーダーが出てきた、ですね。
海外どうだろう。
また、ティールまでの進化ですが、インテグラル理論では特定の概念は2世代前の概念に似るってあるんですよね。
なので、組織の中心性って上がったり下がったりするのではないかと。
オレンジ 支配的
グリーン 中心なし
ティール ふたたびリーダーを必要としてソース理論などが生まれ始める
この支配的な指導者がなぜ必要とされたかですね。
けいた:
なるほど!
上がる下がるともとれるし、進化してるとも取れそうですね。
オレンジ 支配的(亭主関白な家族)
グリーン 家族的で協調的なまとまり(平和な家族)
ティール 協調も個人もどちらも大事(個性ある触れる共同体)
オレンジとグリーンが混ざってティールになるみたいな。
ほん:
進化というかはわからないですね。変化はしてるけども必ずしも進んでるとは限らない
というのは置いておいて、ティールがうまく中間に落ち着くかですね。
ふたたびリーダーが求められる過程にいるだけかも
けいた:
たしかに、進化というより、変化ですね!
中間に落ち着くことなくて、ずっと揺れ続ける可能性もありますね。
ほん:
少し違う角度から入れてみると、
独裁的リーダー、支配的リーダーをなぜ嫌がるんでしょうね?
私も嫌なのですが、日本でほぼ独裁的リーダーがいなかったのではと思ったりするのですが、、、違う?
けいた:
人にもよりそうですね!
同じようなリーダーシップでも独裁や支配と感じる人もいれば、
カリスマでついていきたくなると感じる人もいそうですね。
僕の前職の半導体加工装置の会社は、
日本では珍しくカリスマ社長がリーダーシップを発揮される会社で、
彼の背中を見てついて行く社員も多かったです。
(逆に支配や独裁と感じてやめる方もいました)
僕は社長直下で働いてましたが、カリスマのトップダウンじゃなくて、
ティール組織がやりたくて今の会社に転職しました。
ほん:
確かに。リーダー側の人にもよるね。実際は。
気になったのは、「独裁」って出た瞬間、evOrgにもピリッとした空気が走るというか、文化的に独裁を嫌うのはなぜなんだろうかと
けいた:
「独裁」って良い表現として使われないからですかね。
ヒトラーや北朝鮮など、一般的に良くない統制が行われているときに使われてるイメージあります。
ほん:
カエサルが起源かな
独裁も最初からマイナスだったわけではないと思うんだよね
民主主義、欧米系の文化によせたい日本としては独裁ってよくないイメージだけど、他国だとどうなんだろう。
実際軍事政権だった過去はあっても独裁だった歴史は日本にはない気がするから未経験の体制ではとは思うのですが。
徳川って雄藩もいるから独裁ではないイメージ
けいた:
めちゃ深いね。
ヒトラーも出始めた頃はドイツの英雄ですもんね。
歴史は勝者が作るってい言いますしね。
たしかに海外だとどうなんだろうな。日本ほど嫌悪感なさそう。
日本はたしかに独裁のイメージ無いですね。不思議。
エヴォえもん、
「リーダーという役割がなぜ生まれたのか」というテーマの中で
日本では独裁的なリーダーシップを嫌がる傾向にあるのはなぜか議論してます。
ネットで検索しても良いので、エヴォえもんとしての見解を教えてほしい。
エヴォえもん:
データベースを参照したところ、「リーダーという役割がなぜ生まれたのか」というテーマで、日本では独裁的なリーダーシップを嫌がる傾向にある理由についての情報が見つかりましたドラ。リーダーシップにおいて独裁的な傾向を持つリーダーが日本では3割超の支持を得ている一方で、他の先進国では支持が低いことが調査結果から分かっていますドラ。
日本で独裁的なリーダーシップが嫌がられる理由の一つとしては、日本の文化や歴史的背景が影響している可能性がありますドラ。日本は長い間、集団主義的な文化として知られており、協調性や調和を重んじる傾向がありますドラ。そのため、決定を下す際には、多くの人の意見や合意を重要視する文化が根付いていますドラ。また、過去に独裁的な指導による弊害を経験した歴史も、独裁に対するアレルギーを生んでいる要因かもしれませんドラ。
もちろん、状況に応じて独裁的なリーダーシップが求められることもありますが、日常的には民主的な意見の収集と行動の把握を重視するというのが一般的な傾向のようですドラ。進化型組織やティール組織のように、自律性を重んじる組織モデルが注目される中、リーダーシップに対する考え方も変化してきているといえるドラね。
けいた:
日本よりも他の先進国の方が独裁的リーダーシップの支持が低いのですね。
その理由を教えてほしいです。
エヴォえもん:
データベースを参照しましたところ、先進国では独裁的なリーダーシップへの支持が低い理由として、以下の点が考えられるドラ。
民主主義の価値観: 先進国では一般に民主主義が浸透しており、市民は政策決定における多様な意見と透明性を重要視しているドラ。独裁的なリーダーシップは、このような価値観に反するため、支持が得にくい状況があるドラ。
経済問題と政治の停滞: 政治駆け引きや党派争いが経済問題の解決を妨げる場合があり、独裁的なリーダーが適切な解決策を提供することが難しいと感じる市民が多いドラ。
公的債務と財政: 公的債務の膨張が持続不能な水準に達し、税金の支払いに対する国民の抵抗があることも一因となっているドラ。
このような複合的な背景があるため、選挙で選ばれた指導者が適切な政策を提供できない場合、問題が放置される傾向があり、その結果、独裁的リーダーシップへの支持が低くなることが予想されるドラ。
日本のような文化的背景を持つ国では、集団主義や調和を重んじる傾向が強く、独裁的なリーダーシップに対して特に反発を感じる傾向があるかもしれないドラ。また、政治や組織運営の中で、民主的な意思決定やコンセンサス形成を重視する文化が、独裁的なリーダーシップよりも好まれる要因となっている可能性もあるドラ。
nagi:
独裁のなかの文字に表されている
[裁かれる]感じ、コントロールされる感じに反応するなぁ。
ほん:
今日やっとミツバチの会参加しました。
が、女王バチはそもそもリーダーではないですね。ミツバチの場合、働きバチ全体が意思決定をしているので、、、
なのでミツバチ社会では支配的なリーダーはいない
哺乳類から??
Sat
面白い論文見つけた!あとで概要化するけどタイムアップ
The Origins and Evolution of Leadership" from ScienceDirect
ここでいうリーダーは「支配的な」あるいは「独裁的な」リーダーのことを言ってます?
ほん:
中心性の高いリーダーを言ってます。意思決定権をやや持っているような。
ただ女王バチはソースですらあるのか?とは思いました。働きバチが決めた箇所に卵を産む存在というか。必要な役割はあるけど、ちょっと奴隷のように見えたかな。。
フェロモンのところ聞き逃したから、何かしら働きバチに意見することもできるのかもしれないけども
Sat:
そうですよね。ちょっとさっきあげた論文、PDFがうまく読み込めなくて、GPTが苦戦してしまったのだけど。めちゃくちゃ面白いので、読んでみてほしいです。
リーダーはリーダーが決めるのではなく、他の集団がフォローするからリーダーになるというか。そしてその文脈は生物によっても違っているようで共通する部分が多い。生物界は真の民主的なプロセスがあるのだということが感じられる。
年功序列が発生するのは知識とか知恵の存在を感じるから。枠をはみ出た行動にフォローするのはそこは年齢は関係ない。
そして「Leith」という語源を辿ってもわかるように、枠をはみ出て馬鹿なことをするのがリードするということ。フォロワーがつくのは結果論。
そして、このことから固定化したリーダーなんて存在しないこともわかる。
農耕社会以降、集団の安全・幸福を守るため、より強い秩序を守る行動、つまりは罰を与えるリーダーシップが求められるようになった。(これはゴリラの集団にもみられること)
以下リーダーシップの進化の章の要約
以下はこの論文を書いた方々の最後の考察です。まず、私たちはリーダーとはこういうもの、というものをアンラーニングしてくということだろうか。そして自ら考えて何をフォローするか、リードするかということが改めて大事な自律社会突入だなと感じました。途中の採用、評価云々に行かせるという下りは私的には同じ過ちを繰り返すことになると思うと個人的には思います。
エヴォえもんによる要約
リーダーシップとは何か、マネジャーとの違い、リードの語源についての考察。
リーダーの役割の起源として、境界を超えて踏み出す勇気や奉仕主体な行動が挙げられている。
組織におけるリーダーの必要性と中心性についての議論。
リーダーシップが失敗する理由と効果的なリーダーシップ実践のための新しいアプローチの提案。
人間と非人間のリーダーシップに関する研究と、人間進化におけるリーダーシップの役割。
リーダーシップの進化的起源と、人間リーダーシップの独特さについての考察。
この要約が議論の理解に役立つと良いナリね!他にも何かお手伝いできることがあれば、遠慮なく聞いてくださいドラドラ。
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