超本格熱血MTG小説『バトルギャザリンガー閃-SEN-』最終話

ここは神無側県魔血堕市。

前回のあらすじ
ギャザリングインフィニティと融合したホワイトブレスとの最終決戦が始まったのだ!

バトルギャザリンガ―閃最終話『終結!?世界の終わりとファイナルバトルギャザリングワールド』の巻

魔血堕市民A「あの巨大な化け物・・・またあいつがやってきたっていうのか・・・」

魔血堕市民B「もうおしまいだ・・・せっかく少しずつだけど街が元通りになってきたっていうのに・・・前より悲惨じゃないか」

少女「諦めちゃだめだよ!」

少年「そうだ!感じるんだ!あの日僕たち兄妹を助けてくれた兄ちゃんの力を感じる!まだ希望は残っているんだ!」

魔血堕市民C「希望・・・なんて懐かしい響きなんだ。そうだな。もう少しだけ信じてみようか」

ブラッディボルト「戦艦緩浮!最終決戦モードに移行!教団が保有する全エネルギーを緩浮に回せぇ!」

ベネディクト「閃君。準備はいいですか」

閃「ああ、緩浮の操縦席についたぜ」

ベネディクト「地球の運命を君一人に託してしまい本当に申し訳ないと思っています。神の導きがありますように」

閃「気にするな。俺は俺がやりたいことをやっているだけさ。奴に教えてやるのさ。強いやつが弱いやつをコントロールする世界なんて間違ってるってことをな!」

刃「ずいぶん強くなったじゃねえか。安心して出番を譲れるってもんだ。閃、席に置いておいたそのカードを使え」

閃「このカードは!?」

刃「そいつをグンマーの先住民から託された。グンマーのシャーマン達はこの時が訪れることをわかっていたんだ」

閃「・・・ありがとう」

ブラッディボルト「ギャザリングインフィニティと融合したホワイトブレスは現在成層圏まで上昇している。誰の手も届かない宇宙から地球を支配する気だ」

閃「あぁ、まさかこの戦艦で空を飛ぶってんじゃないだろうな?」

ブラッディボルト「そのまさかだ」

閃「まじかよ」

ブラッディボルト「この戦艦緩浮はギャザリングインフィニティクラスの巨大な敵と戦うために建造されたワープワールド教団最終兵器!!今さっき完成したばかりだけどなぁ!!いくぞ閃!!最終決戦モード!!」

閃「うおおおおおお!?戦艦が変形して・・・でっけえロボットに!?」

ベネディクト「ロボットではありません。人造人型決戦デュエルスペース『ギャザリッガーV-ブイ-』です」

閃「ギャザリッガーVだと・・・?」

刃「(緩浮のままじゃだめだったのか・・・)」

ベネディクト「ギャザリッガーVは木星クラスの超極限状態でもMTGプレイヤーの動きに連動してバトルギャザリングが可能です。もうホワイトブレスによる氷結や、大気圏での時間制限にプレイが阻害されることはありません。ドリンクバーもあります」

閃「本当だ!ココアもある!身体が芯から温まるぜ!こころなしか力も漲ってくる!」

ナカジマ「それはココアが持つ糖分とカカオポリフェノールによる抗酸化作用が閃君の身体を活性化させているからです」

閃「ナカジマ!無事だったのか!」

ナカジマ「世界の、野球の運命がかかっている瞬間-クライマックスシリーズ-に気絶なんてしれいられませんからね。でも気をつけてください。ドリンクバーでジュースを飲みすぎるとお腹を壊す恐れがあります」

閃「ああ!ほどほどにするぜ!それじゃ行くぜ!うおおおおおお!!ギャザリッガーV・・・発進!」

教団員「ギャザリッガーV、まもなく上空100km(カーマン・ライン)に到達!」

ブラッディボルト「閃!上昇を続けているがホワイトブレスはもうすぐそこだ!ギャザリッガーVの活動自体は問題無いが、熱圏ではホワイトブレスの妨害と電磁波がめちゃくちゃに飛び交っている関係で通信ができん!」

閃「了解だ!!」

ブラッディボルト「ここからはお前自身のギャザリングソウルとギャザリッガーVだけが頼りだ!最後に一言言わせてくれ!・・・勝てよ!」

閃「任せr―――!」

教団員「ギャザリッガーV通信不可能エリアに入りました。ホワイトブレス、上空120kmで静止。ギャザリッガーVのRCS(姿勢制御システム)起動を確認。まもなくコンタクトします」

上空120km

ホワイトブレス「どうしてこうなったのかなぁ」

ホワイトブレス「剣がギャザリングインフィニティと相打ちになるように仕掛けたのまでは良かった」

ホワイトブレス「刃がギャザリングインフィニティを倒すのを邪魔するのにも成功した」

ホワイトブレス「教団のまともな残存戦力が死神だけなら、彼女を魔血堕に縛り付ければ剣を使って緩浮を沈めることもできた」

ホワイトブレス「今思えば、デッキ(ホワイトアウト)を手に入れる時に小隊に君がいた時から少しずつ計画が狂い始めたんだなぁ」

閃「あぁ、そうして計算が狂いに狂った結果、俺はここにいる。ブレードチルドレンでも超次元ギャザリンガーでもない俺がな」

ホワイトブレス「うん。そうだね。だから今度こそここで終わりにしよう。その変なロボットも、教団の試作品デッキも、君自身も全部終わらせる。終わらせてFinalsを優勝するんだ。ボクがこの星をコントロールしてみせるよ」

閃「させるわけないから、ここに俺がいるんだよ」

閃 vs ホワイトブレス

ホワイトブレス「《島/Island》セットから《審判官の使い魔/Judge's Familiar》をキャスト。いい加減わかってくれないかなぁ。弾に限りがある君のレールガンじゃボクのホワイトアウトに構造上勝てないってことにさぁ」

閃「ああ、そうかもしれねぇ。でもやるしか無いんだよ!《群れの統率者アジャニ/Ajani, Caller of the Pride》をキャスト!」

ホワイトブレス「1体目の《審判官の使い魔/Judge's Familiar》で本体を攻撃しつつもう1体の《審判官の使い魔/Judge's Familiar》は《群れの統率者アジャニ/Ajani, Caller of the Pride》にアタック。これでトークン生成-アジャニ奥義-も使えないよ」

閃「ぐっ、まだまだぁ!《歓楽の神、ゼナゴス/Xenagos, God of Revels》をキャスト!」

ホワイトブレス「この期に及んでそんな何の役にも立たない神を召喚してふざけているのか?イライラしてきたな・・・いいだろう。こちらの神を見せてあげよう。《海の神、タッサ/Thassa, God of the Sea》をキャスト」

閃「これがホワイトブレスが使う神・・・!ほぼ宇宙にいるのにこっちにまで悪寒が伝わってきやがる・・・!」」

ホワイトブレス「さらに《タッサの二叉槍/Bident of Thassa》をキャスト。信心は5です。これがどういうことかわかるかな?占術で常に最強の手札を選び取り、《タッサの二叉槍/Bident of Thassa》によるドローで圧倒的アドバンテージをもぎ取り、ブロックされない攻撃で相手のライフを抉り取る。ゲームを完全に支配した。これから出てくる君の鉛玉は全部凍らせて床に落ちるだけさ。《海の神、タッサ/Thassa, God of the Sea》でアタック」

閃「ぐあああああああああっ!」

閃 ライフ10

教団員「ギャザリッガーVの機体損傷甚大!!現在損傷率50%!」

ベネディクト「閃君が倒された瞬間ギャザリッガーVも沈むというわけか・・・」

ブラッディボルト「へっ、それどころかこの地球も終わるぜぇ・・・」

ホワイトブレス「大丈夫。《海の神、タッサ/Thassa, God of the Sea》のクロックはすぐに君を沈めてくれる。その大きな人形ごとみんなが待つ地上に帰ると良い」

閃「・・・それはどうかな」

ホワイトブレス「何?」

閃「X=7キャスト・・・《霧裂きのハイドラ/Mistcutter Hydra》」

《霧裂きのハイドラ/Mistcutter Hydra》
クリーチャー — ハイドラ(Hydra)
この呪文は打ち消されない。
速攻、プロテクション(青)
霧裂きのハイドラは、その上に+1/+1カウンターがX個置かれた状態で戦場に出る。
0/0

ホワイトブレス「プロテクション(青)だと!?そんなカードが入っているなんてデータには無いぞ!?」

閃「デッキってのは進化するものだ。刃が、みんなが、お前を倒せと託してくれた。最強のクリティカルバレットだ!」

ホワイトブレス「フン!しかし所詮はパワー7。《海の神、タッサ/Thassa, God of the Sea》のクロックには追いつけn・・・まさか!?」

閃「ようやく気付いたか。利用価値でしか物差しを持たないお前は《火花の強兵/Spark Trooper》と《野蛮生まれのハイドラ/Savageborn Hydra》を止めることしか考えておらず、発射台である《群れの統率者アジャニ/Ajani, Caller of the Pride》と《歓楽の神、ゼナゴス/Xenagos, God of Revels》を放置した!」

ホワイトブレス「ゼナゴスのパワー倍とアジャニの二段攻撃で4倍のパワーッ!これはッ!これはッ・・・!!」

閃「計算が狂ったのは俺がいたからじゃない!命がけで俺を生かしてくれたマイケルが!力が無くとも知識と知恵でサポートしてくれたナカジマが!そしてここまで俺を運ぶために全力を尽くしてくれた教団員のみんなを!甘く見て放置した瞬間からお前の計画は狂い始めていたんだ!!」

ホワイトブレス「そんなっ・・・大したギャザリングソウルを持たない虫ケラがっ・・・!」

閃「なんでも支配できると高を括った傲慢さ、それがお前の敗因だ!!くらえ!!!全てを貫く!!!アジャニマイナス!!!《霧裂きのハイドラ/Mistcutter Hydra》パワー21点アタック!!!」

ホワイトブレス「そんな馬鹿なああああああああああああ!?!?」

ホワイトブレス 敗北

教団員「ホワイトブレス沈黙!!分離したギャザリングインフィニティが亜空間に消失していきます!」

ブラッディボルト「閃!!!!やりやがった!!!」

ベネディクト「邪悪なオーラが引いていくのを感じます」

ナカジマ「あれ?ということは・・・」

教団員「これは!?ギャザリングインフィニティと共にギャザリッガーVの反応も消えました!!」

刃「なんだって!?おい!!あのロボットは安全なんじゃないのかよ!!」

黄泉「・・・大丈夫」

ベネディクト「目が覚めたのですね」

黄泉「あいつなら大丈夫。願いを叶えにいったのよ」

亜空間

閃「ここは・・・」

異凍「ここはDCIナンバーの”外側”。全ての事象の範疇を超えた場所ぽよ」

閃「なんかよくわからねぇが、俺が優勝したってことのようだな」

異凍「その通り。さぁ、数千年にもおよぶマジックの歴史に新たなルールを書き加えなさい」

閃「なんでも願いが叶うってそういうことか。そうだな。じゃあ―――」

異凍「はぁ!?!?そんなことしたら長い歴史が全部崩壊してしまうんだが!?」

閃「崩壊じゃない。正すんだ。マジックは暴力の道具じゃねえ。”ただのカードゲーム”だ」

異凍「やっ、やめろ!!せっかくここまで世界を育ててきたのに無に帰すんじゃあない!!」

閃「俺の願いは――――――!!」

数年後

ここは平和が溢れ出る街、神無側県魔血堕市。

子供「ネオ神河のパックください!」

店員「あいよ!」

子供「このパックでドラフトやろうぜ!」

子供「ごめん!これから野球に誘われてるんだ!」

子供「そうだ!俺も日本史の宿題があるんだった!」

子供「じゃあまた今度マジック:ザ・ギャザリングで遊ぼうな!」

バトルギャザリンガー閃-SEN- 完

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