2018 March, Part 3_Firenze-3

次の日、この日は友人が車でフィレンツェまで迎えに来てくれて、誘われてトスカーナのワイナリーを見に行きます。

彼が泊まっていたトスカーナの小さな山上都市に立ち寄り、

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そこで出会った、懐かしいフィアット・パンダ。
1985年にチューリッヒからミラノに入り、その初めてのイタリアで、ミラノ駅で借りて、2週間後に同じミラノ駅で返却した途端にパンクしたAVISレンタカーのフィアット・パンダを思い出しました。
でもイタリアではこの1980年代のパンダは現在のイタリアでもたくさん走っていて、懐かしさを感じるよりもむしろ元気で良かったね、という印象ですが。

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で、彼がトスカーナにあるレンゾ・ピアノが設計したワイナリーに連れて行ってくれます。

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山頂に半分地中に沈み込みながら建ち、下階が赤い壁の閉じた空間で醸造・貯蔵などの作業スペース、下階の屋根面は人工地盤でそこに上階のガラス・ボックスが平屋で立ち上がり、そこはテイスティングなどの接客スペースという明快な形式です。

下階内部の醸造・貯蔵空間。

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対比的で開放的な上階のテイスティング・接客空間。

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この構成って、形はまるで違うけれども、例えばパラディオのロトンダのような、ルネッサンスの郊外ヴィッラと同じです。

あらためて、ロトンダです。

ロトンダ

下階がルスティカ、荒石積みで開口部は小さく、概念としては地下の空間。上階はピアノ・ノービレと呼ばれる主階でここが主役、その上に屋根が載るというのがルネッサンス・ヴィッラの構成で、実はここのワイナリーもその古典ルールを遵守している建築です。

ピアノのワイナリーは上階は景色を優先し、葡萄畑とランドスケープを眺めながらテイスティングするためのメインの空間、そのガラス・ボックスの周囲のテラスをトラックで周回しながら、そこから下階の作業場へ葡萄を落とし、出来上がったワインは同じように下階からリフトで上階テラスに持ち上げ、トラックに載せて搬出するという機能的な説明でしたが、その作業工程と機能分担もルネッサンス・ヴィッラと変わってないですね。

最初は建築を見にワイナリーを訪れることになったのですが、これをきっかけにワイナリー巡りが面白くなってしまい、そっちもトスカーナに行く目的の1つになるとは、その時は思ってもいませんでした。

そしてフィレンツェまで送ってもらい、再びFrecciarossaでローマに戻ります。

そして雨の日のパンテオン。
外部と雨の日の方向性のない光の入る内部。
いつものドラマティックな光と影のパンテオンではありません。

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2018 Marchはここまで。

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