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自称インディーズスポーツライターの当方がつらつらと記した文章をひたすら載せていくマガジンです
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【ラグビー・トップリーグ】2021.02.21 サントリー対三菱重工相模原戦の個人的雑感

【ラグビー・トップリーグ】2021.02.21 サントリー対三菱重工相模原戦の個人的雑感

待ちにまったトップリーグである。
昨年春に不祥事+コロナ禍のコンボで大会中止を余儀なくされ、ようやく年明けに再開……のはずが、再び所属チームの集団感染で延期に。3度目の正直とも言える「再開初戦」を、2021年2月に迎える運びとなった。

さあ、開幕戦を見るぞ! と思ったのだが、首都圏では依然として行動制限が呼びかけられており、チケットの販売枚数は多くても5,000枚くらいだ。特に秩父宮ラグビー場の

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【ラグビーW杯】準備はスタジアムに入る前 19.09.21  フランス対アルゼンチン戦 その①

【ラグビーW杯】準備はスタジアムに入る前 19.09.21  フランス対アルゼンチン戦 その①

明大前から高尾山口行きの電車に乗った時、ようやく僕はラグビーW杯っぽい光景に出逢ったと思った。土曜日昼の時間帯なのに、満員電車。乗客個々人も大きいからこそ、余計そう思うのだろうか。

小さな飛田給駅で下車し、ゆっくり進む行列にうんざりしながら前へ。ようやく外に出たとき、僕はこの光景にビックリした。フランスとアルゼンチンのファンが大量にたむろし、歌い、叫びながら酒を飲む。
ラグビー雑誌に載る写真やテ

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【ラグビーW杯】キックは大胆かつ慎重に 19.09.21 フランス対アルゼンチン その②

【ラグビーW杯】キックは大胆かつ慎重に 19.09.21 フランス対アルゼンチン その②

視界にピッチと座席が入る瞬間、スポーツファンをやっていて、一番興奮するときである。特に、初めて行くスタジアムの新鮮さというのは、いつまでも忘れがたいものがある。
東京スタジアムはラグビーはもちろん、サッカーでも何度も足を運んでいる場所だ。

ただ、今日は初めてこの場所に来たかのような感覚に襲われた。
明らかに空気が違う。観客数の多さはもちろん、飛び交う歓声や、人々からほとばしる熱気が「普段のスポー

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2017.02.19 ヒヤシンスステークス@東京競馬場のキャプテンキング号

2017.02.19 ヒヤシンスステークス@東京競馬場のキャプテンキング号

本日大井競馬場で行われたフジノウェーブ記念(S3)を制したのはキャプテンキング号でした。2馬身半差という、他の馬を寄せ付けない圧勝です。南関東競馬の重賞では一昨年の羽田盃、そして昨年のゴールドカップに続き3勝目。短距離路線の主役に躍り出つつあると言えるでしょう。

さて、彼は2年前の中央時代にヒヤシンスステークスに出走したのですが、そのとき僕は◎を打っておりました。末脚は確実ですし、広い直線がある

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初めてを、労おう

初めてを、労おう

この日の中山競馬場は、黄色いタオルマフラーをした人がやけにいた。
最初はどこかの一口馬主クラブが集まっているのかと思った。しかし、「菅」やら「明」やら、そのマフラーから見切れている緑色の文字に該当するクラブ名を、僕は思い出すことができなかった。

謎は中山9Rで解けた。マフラーに書かれていたのは人名だった。【菅原明良(すがわら・あきら)】。今日JRAでデビューする新人騎手だ。
ゴール前のウィナーズ

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【ラグビー・トップリーグ】2018.9.22 パナソニック対ヤマハ発動機戦の個人的雑感

【ラグビー・トップリーグ】2018.9.22 パナソニック対ヤマハ発動機戦の個人的雑感

引き締まったスコアの締まらない試合、と言うべきだろうか。上位争いとしては不満が残るが、お互いに厳しい状況の中、一定のクオリティは見せたと思う。

パナソニックワイルドナイツとヤマハ発動機ジュビロ、ともにナンバーワンへの返り咲きを目指す両者との注目のカードが行われた。力量を考えれば、この試合が事実上の首位決定戦とも言える。また、山沢拓也と五郎丸歩という、人気と実力を合わせた新旧キッカー対決も見所のひ

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【ラグビー・トップリーグ】2018.9.9 リコー対東芝戦の個人的雑感

【ラグビー・トップリーグ】2018.9.9 リコー対東芝戦の個人的雑感

お互いにまだ万全な調子では無い。ギアの上げ方に課題を残したクロスゲームだった。

※ブロードハースト マイケル選手、リーグ戦100試合出場おめでとうございます!

今シーズン初の駒沢陸上でのゲーム。キックオフ近くなると夏の日差しから秋の夕暮れに変わり、観戦しやすいシーズンになったな、と実感する。
東芝は前節から引き続きの観戦。開幕戦は後半に一気に失速し、田村優を自由に動かせてしまった。スタメンが数

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【鈴木】との対話

【鈴木】との対話

カシノランサムが第4コーナーを回った瞬間、僕は「しめた!」と思った。若干、脚色はよろしくない。でも、今日の大井なら残れる。このリードを保つんだ。単勝1.5倍・1番人気のストーミースターはどんどん沈んでいく。やっぱり今日の大井も魔境だな!

次の瞬間、大外から一気に駆け上がる馬がいた。5番のトーセンルノワール!? えーっ! 藤本ー! それを前のレースでやってくれー!

自信がありすぎたが故に、カシノ

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暑いゲームは、暑いうちに

暑いゲームは、暑いうちに

僕が尊敬するスポーツライター、故・山際淳司氏の本に「夏の終わりにオフサイド」というものがある。山際氏は「江夏の21球」など多数のスポーツノンフィクションを生み出している作家だが、この本はどうも毛色が違う。
一言で評すならば、ノンフィクションとフィクションの間を彷徨っている。もちろん、実在する有名なスポーツ選手が出ている作品もある。でも、その周囲を取り巻くエピソードは、どうやらたっぷり「虚」が含まれ

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都市対抗野球へ、ようこそ!【大会総括前編/みんな守安・藤井が大好きだった】

都市対抗野球へ、ようこそ!【大会総括前編/みんな守安・藤井が大好きだった】

守安重工守安・藤井
藤井重工藤井・藤井
守安重工守安・守安
守安乳業守安・藤井

この文字列を見て「作者は都市対抗の見過ぎで頭がおかしくなったのか…」と言われれば、ハイと答えるしかない。
ひとまず、よくわからない方はこちらの記事を一読して頂ければ幸いである。
補足すると「守安乳業守安・藤井」は、「本大会で完封した投手は某乳業メーカーよりビヒダスが15個贈呈される」ことを踏まえ、本大会でひたすら完封

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都市対抗野球へ、ようこそ!【2018.7.21編】

都市対抗野球へ、ようこそ!【2018.7.21編】

都市対抗野球における隠れた魅力。それは「タダで配布される応援グッズ」である。
この大会はチケットだけでなく、グッズもタダで手に入る。何と観客的にはお金がかからない大会だろうか!
手に入るグッズの代表例として、下記の2つは外せないだろう。

・チーム紹介の小冊子
・うちわ

うちわというのが、何とも夏の野球大会という風情が醸し出されてとても良い。
さらに、各チームが嗜好を凝らしてこのようなグッズが追

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安らげる味(@船橋競馬場の磯辺揚げ)

安らげる味(@船橋競馬場の磯辺揚げ)

大井、川崎、浦和…そして船橋。「南関東4競馬場」のうち、唯一まだ足を運んだことが無かった船橋競馬場。ゴールデンウィークで多くの人々が移動する中、僕は1時間半の小さな旅を終えて、南船橋駅に降り立った。
隣接する商業施設へと向かう客が7割、そして競馬場へ向かう寂れた人が3割。そんな割合で占められた歩道橋を歩いていると、向かって右手側に小さなコースが見えた。おーっ、これが船橋か! 競馬場を遠くから「見下

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2018.04.7 スーパーラグビー・サンウルブズ対ワラタス戦の個人的雑感

2018.04.7 スーパーラグビー・サンウルブズ対ワラタス戦の個人的雑感



正直に言おう。あまり見所のない試合だった。強いて言えば、マイケル・リトルの孤軍奮闘ぶりと、次々と相手をなぎ倒していくワラタスのWTB・ナイヤラボロの力強さか。

原因については色々と語られているだろうが、とにもかくにも「緩い」のだ。ずるずるとディフェンスラインが下がった挙げ句、サインプレーひとつで呆気なくトライ。失点の大体はこういう流れで片付けられてしまう。

観客数が1万人を割ったことへの危

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