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u-note(宇野常寛の個人的なノートブック)

宇野常寛がこっそりはじめたひとりマガジン。社会時評と文化批評、あと個人的に日々のことを綴ったエッセイを書いていきます。いま書いている本の草稿や没原稿、なども載せていく予定。SNS… もっと読む
僕はもはやFacebookやTwitterは意見を表明する場所としては相応しくないと考えています。… もっと詳しく
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「個人的なノートブック」を再開します。

突然ですが、個人のノートブック(定期購読マガジン)を再開します。3年ほど前に、実は少しだ…

宇野常寛
2年前
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SNSの時代に世界にとって必要な「批評」とはどういうものか、改めて考えてみた話

今日は昨日に続いて「批評」について考えてみたい。いや、まあ「批評」という言葉を神聖化して…

宇野常寛
15時間前
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出版人の一人としていま「批評」本を売り出すことの意味を考えてみた話

今日は少し「出版業者」として考えていることを書いてみたい。 今日、三宅香帆さんの新著『娘…

宇野常寛
1日前
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「西新宿ストーカー殺人」から考える「対幻想」と「所有」の問題

今日は昨日の記事の問題ーー人間は「対幻想」から「自立」できるのかーーの続きを考えたいと思…

宇野常寛
2日前
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人間は「対幻想」から「自立」できるかという問題を戦後史から考える

気がつけば5月も半ばが近くなってしまった……。明後日5.15は僕たちPLANETSから三宅香帆さんの…

宇野常寛
3日前
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「仕事で自己実現する」という物語(と、それができない人が暴走しがちな問題)を因数…

さて、今日は昨日の「働く」ことについての議論の続きだ。 阿部真大は、現代の労働市場の「や…

宇野常寛
5日前
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「なぜ人間は〈働く〉ことでカネも承認も社会的な役割も得ようとしてしまうのか」という問題を考える

昨日は PLANETSCLUB に阿部真大さんをお招きして、現代における「労働」の問題について講義してもらった。阿部さんは2006年に『搾取される若者たち』でバイク便ライダーの労働実態の調査を背景に「自己実現系ワーカホリック」という問題提起をした。これは今で言う「やりがい搾取」という言葉の原型になったもので、阿部さんこそが最初にこの問題を指摘した人物だと言えると思う。 その阿部さんの近年の研究を一般向けにまとめたものが、昨年出版された『会社のなかの「仕事」 社会のなかの「仕

人間は「公共」の場では、むしろ「何者でもない」存在として扱われるべきなのではない…

昨日、今日と「楽天大学ラボ」の取材で小杉湯の三代目、平松佑介と久しぶりに対談した。小杉湯…

宇野常寛
8日前
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「21世紀のアイヒマン」は昭和企業の歯車人間ではなく、むしろ「意識高い系」なのでは…

さて、連休中に今更だけれど『〈悪の凡庸さ〉を問い直す』を読み、考えこんでしまった。これは…

宇野常寛
9日前
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「自民公明党」「立憲共産党」「国民維新の会」の3択を迫られる時代が来たときに「メ…

 さて、今日は先日取り上げた「東京15区問題」の続き、だ。前回は近い将来、僕たちは「る可能…

宇野常寛
2週間前
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平成の「改革」という「物語」が終わったあとに、この国の政治に必要なことは何かを考…

さて、やはり先日の衆議院補選についてはさすがに書いておかないといけない。僕は東京15区で乙…

宇野常寛
2週間前
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「贈与経済」は「怪獣使いと少年」を救えない(むしろ追い詰める)という話

 久しぶりにある本を読み通して、うーん、さすがにこれは……と頭を抱えこんでしまった。その…

宇野常寛
3週間前
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「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」という問題に対しての僕なりの解答

三宅香帆さんのベストセラー新書『なぜ働いてると本が読めなくなるのか』を先日読み終えた。世…

宇野常寛
3週間前
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「敵」が醜く描かれる世界は果たして「リベラル」であり得るのか(たぶん、難しい)という話

 少し前に映画『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』の映画版(前編)を観てきた。作品そのものは、僕はとても楽しめたし、いろいろ考えることもあるのだが、作品自体のことは後編の公開後に批評するとして、今日は鑑賞中に覚えたちょっとした「引っ掛かり」のことを考えてみたい。後編も観ていないし、原作も未読の状態なのでこれは作品への言及ではないとしっかり断っておかなければならないのだけど、僕が引っかかりを覚えたのは、この『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』の世界で