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オーディオケーブルのチューニング

今でこそオーディオのケーブルで音が変わることは常識となっていて、高いものではピンケーブルで数万円以上するものがある。

まあ物事にはバランスというものがあるから、そういうケーブルを使う人はメインのアンプなどもアキュフェーズのような高級機を使用する人だと思う。

私のようにアンプの新品でも10万円程度、多くの場合はそれも中古で入手するようなレベルのリスナーは、とてもケーブルに何万円もかける余裕はない。

ケーブルで音が変わるということが提唱され始めたのは、どうも1970年代後半のようだ。だからその頃のアンプやスピーカーのターミナルは、細いケーブルしか使えないものがほとんどだった。アンプやスピーカーのターミナルが大きくなって、太いケーブルが結線できるようになったのは1990年頃かららしい。

私も1990年代前半に買ったアンプには、画像のような太目のスピーカーケーブルをつないでいた。見た目はまったく違うが、ピンケーブルもごく一般的なものより二回りくらい太いものを薦められて使用していた。ケーブルの相談に、とある個人経営のオーディオショップを訪れたとき、「これを貸して上げるから、試してごらん」と言われ、実際に使用したらかなり良い結果が得られたので、そのまま購入してしまったのである。確か3000円くらいだったと思う。そのときはじめて「ケーブルで音が変わる」のを体感したのであった。

で、どんな風に変わったかというと、特に高音域で耳につくうるさい音が減ったのである。その結果、前よりもボリュームを上げて聴くことができるようになった。

それからしばらくして、また件のオーディオの店に行ったら、今度は「ピンケーブルを被覆の上からタコ糸でびっしりと巻いてごらん」と勧められた。タコ糸はふつうに文具店か何かで買ったが、これは値段は安い。ただし手間はかかる。やってみたら、やはり確かに音は変わった。

低域が締まり、高音、低音とも輪郭が明瞭になって、音の存在感が増した。

さてそれから20数年も経って、今度はスピーカーケーブルに同じことをしてみようと思ったのが画像である。タコ糸の巻き始めと巻き終わりはボンドで緩まないように接着した。

ピンケーブルは50cmほどだからタコ糸を巻くのも比較的楽だが、スピーカーケーブルは左右それぞれあって、しかも両方とも軽く1mを超えるから、さすがに少々時間がかかる。

しかし結果はやはり良かった。良いスピーカーケーブルは1mあたり1万円以上する。私のは850円くらいだったから、このケーブルチューニングで5000円くらいの品質になったのではないかと勝手に思っている。

そういうわけで、タコ糸を螺旋に巻いてゆくこのチューニング方法はほかにもいろいろ応用が効きそうではあるが、電圧・電流等によっては危険が生じる場合があるかもしれぬゆえ、必ず自己責任でやってくれたまえ。


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