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「連休巡礼」を終えて

故人となってしまった友人の足跡を訪ねる、「連休巡礼」の旅から戻って9日が経った。その余韻がまだ体の中に染み付いているような気がする。

旅では、故人がいかに強い影響を加子母の人々に残していたかをあらためて知り、悲しみを新たにした。

誰にとっても大切な、あなたのような人が、なぜそんなにも早く逝かねばならなかったのかと問い返す日々が続いた。今でも続いている。

それでも前に行かねばならない。

この旅は、自分の残りの人生をどう生きるかを考える旅でもあったのだ。何かがもう、以前とは決定的に異なるのだ。友人を亡くしたことでそういう気分になってしまったのだ。

私は今62歳で、9月には63歳になる。故人は66歳で亡くなった。

まだまだやりたいことがあるだろう、と人はよく口にするが、それがそうなのか自分でもよくわからない。あるような気もするし、ないような気もする。

旅はまだするだろう。車中泊でも旅はするだろうし、近いところなら自転車で行くかもしれない。それでも何かが違うのだ。

何かが吹き払われたような、嵐が駆け抜けていったような森の中に自分は立っているような気がする。風に落とされた枝があちこちに転がっている。私はそれを拾い上げて巡礼の旅人のように燃やす。

そういうことをしたいのかもしれない。


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