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◆第2話◆まずは計画立てたがりマン

本人の意志とは裏腹に、フルマラソンがどんどんクリアになっていく日々。
知らず知らずのうちに、PDCAサイクルが回り始めようとしていたんだと思う。




外堀を埋める宣言は「予想外の情報収集」

マラソンに申し込んでから約3週間。
私は、人に会うたびにマラソンの話をしていた。

同僚、友達、診断士仲間、家族etc..

話すことで、自分を逃げられないようにするためだ。
今までもそうやって、自分から外堀を埋めて、逃げられないようにしてきたからだ。

ところが、外堀を埋めるためだったのに、思わぬお土産がついてきた。

「マラソン経験者のアドバイス」だ。

たまたまなのかもしれないが、この期間で話した人たちにはだいたいマラソン話をしていたのだが、大半の方からアドバイスをいただけた。

この世の8割はマラソン経験者なの?という錯覚に陥るほど。


会社の先輩には「制限時間6時間は、初心者はきついかも。でも4ヶ月近くあるなら、大丈夫!」という励まし。

飲食店のオーナーからは「なるべく階段を使うように。㌔7分ペースでゆっくり走る練習から始めたらよい」というアドバイス。

予備校受験時代仲間からは、久しぶりの会食の半分以上マラソンのアドバイス!!!(数年前までハーフやフル、スパルタンレースなど経験してたなんて知らなかったぜ…)

もう1人の受験仲間(X仲間でもある)からも、豊富なフルマラソン経験から、たくさんのアドバイスをいただいた。

X仲間のランニングコーチからも「丹田(たんでん)を意識しろ!」とか「スクワット毎日やって足を作れ!」とか具体的なアドバイスをいただけた。

恩師からは「走り切ると人生観変わると言われているよ。ただ、足腰や内臓にも負担が大きいから無理しないでね」って優しいアドバイスも。


気づけば、私はあっという間に「マラソンへの挑戦に必要な情報」を集めていた。
いままではおぼろげだったマラソンが、どんどん形になって私の頭の中で描かれていく。

逃げられない状況を自ら作り上げると同時に、私は見えないターゲットを捉え始めていた。


まず前に進むためには「環境整備が必要」

宣言という名の情報収集と並行して、私に必要なものは「環境整備」だ。
つまり、走る機会と、走るためのアイテムを用意することだった。

いくら情報があっても、前に進む1歩、きっかけがないと行動できない。
私はそういう人間だって、よーーーーーく知っている。
長い付き合いだからね、自分とは。

だから、無意識に本能的に、環境整備を進めていった。

①走る機会は皇居ランを先取り予約!(清水さんに)

自分一人だと「絶対!!!」練習しない自信が私にはあった。

だから、誘ってくれた清水さんに「毎月皇居ランお願いします!!」と先にお願いしておいた。
走る約束をしていたら、私は走る。まずはハード面から固めていった。

ここだけの話だけど、清水さんは本当に毎月皇居ランを開催してくれて、要所要所で初心者が知っておいた方がいいマラソン知識を教えてくれた。
清水さんがいなかったら、私は即やめてたし、挑戦もしなかったと思う。
改めて、清水さんの面倒見の良さと、わかりやすく的確なアドバイスに感謝をお伝えしたい。ありがとうございました。


②永遠に借りパクしているガーミン

マラソンに誘ってくれた(現場でニヤニヤしてた)サブさんが、ガーミンというスマートウォッチのお下がりを貸してくれるというので、遠慮せずお言葉に甘えた。

当時の私は、Gaemin(ガーミン)が何で、時計をすることでマラソンの練習の何に役立つのか、全くわからなかったけど、借りた。

今となっては、ガーミンがないと走れない体になっている。
ランニングの相棒。私の永遠のパートナー。
サブさんには「フルマラソン終わったら返しますね!」と伝えているけど、終わった後も現在進行形で、借りている。

これが、世間で言う借りパクだ。みんな、覚えておいてほしい。
(サブさん、本当にありがとうございます。大切に借りパクします)


③ランニングポーチでランナーっぽさを演出

いつかのなんかの皇居ランの時だったか、清水さんだったか誰だったかが、ポーチが必要だっと言っていたような言っていなかったような。
とにかく私は、どこかからランニングポーチが必要だと認識をして、購入することにした。

ランニングポーチをつけているだけで、「それっぽい」よね。
もう、こういう「っぽい」アイテム買っちゃうだけで、テンション上がるくらいの単純人間で良かったと思う。


そう、まさに私は「単純人間」なのだ。

だから、周りに宣言し、約束をして、アイテムを揃え、形を整えれば、こっちのもん。
挑戦へのスタートラインに立つ準備はできた。


現状把握は「ギャップの絶望と計画立案」

(なんか、急にビジネスチックなタイトルになっちゃった。笑)

情報収集と環境整備を進めていた私は、走り出す前に自己分析が必要だと思った。

マラソンって、本当に奥が深いし、世間一般的に情報があふれかえっている。まさに、スーパーメジャースポーツ。動画や本、SNS等、もうたっくさんある。
あふれかえっている情報を無謀に探すよりは、「自分に適した方法」で進めたい。

それなら、まずは自己分析。
今の自分を把握しておかないと。

自分が今走れる距離、ペース。

あとは、走り方を客観視する。走り方を変えてみたりして、どんな変化を感じるかやってみたりした。


そして、忘れてはいけないことが、目標を正確に知る!こと。

マラソンを時間内に完走するために必要なペースを確認した。

え??(見ました?)

どうやら、平均キロ8分で5時間37分34秒らしい。。
さいたまマラソンは6時間制限なので、スタートの遅れを加味すると、これがギリギリ。

現在の平均ペース、8分後半の私にとっては、未知のタイム。。
しかも、フルマラソンの距離を走るなら、練習時はキロ7分台じゃないと厳しいんじゃないの?

オーマイゴッド!!!

「これは大変な挑戦だ...」と、目標と現実のギャップを知り、やばさを実感し、絶望した。

無計画にやみくもにやるもんじゃない。
ちゃんと練習を重ねていかないと、完走できない。

まさに、マンマミーア!!!!

目標(敵?)を知った私は、戦い方を考えることにした。

まずは、計画だ。
どうやって、勝つか、勝ち獲りに行くか、考えないと。

戦う腹積りをした私は、目標達成の計画を書いた。

とりあえず、こんなペースでこれだけ走れるようになっていたいな、というのを刻んだだけ。
あとは、情報収集で得たありがたいアドバイスをもとに書いただけ。

素人が立てた、自分だけのオリジナル計画。

でもね。

この「計画」があるかないかで、全然違う。

なぜなら私は、単純人間だから。

ほーーーーーんと、私ってやつは、、(ため息)

計画があると、「実行」したくなっちゃう。


もうね、月次目標も達成することに喜びを感じてしまっている。
単純。もはや愛すべき単純人間。(自分で言うな)


単純なので、計画を立てると見える世界が変わるらしい。
世界はマラソンであふれかえっているような、そんな世界に生きていたんだと思う。(違う)


仕事も受験も、なんだってそうだよね。
情報収集して、自己分析と目標とのギャップを知り、ギャップを埋めるために自分に合わせた計画を立て、実行する。

いつも間にか、知らず知らずの中で得たノウハウが、マラソンにも役立って、自然と形になっていった。

思いもよらぬところで物事がつながったりする。
無駄なことなんてない。改めて、そう思う。

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