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サウジアラビアにWAGYUMAFIAがやってきた!

最初にサウジアラビアに来たのは2019年の12月のことだった。同国建国以来初となる男女が同時に食べる会食をWAGYUMAFIAとしてプロデュースして欲しいという依頼だった。当時はコロナ前のインバウンドのピーク、その他のワールドツアーで全くそんな余裕もなかった。気づくと世界中の色々なルートでオファーが来たのだが、丁重にお断りし続けた。それでもサウジアラビアは諦めずに何度もオファーし続けてくれた。根負けしたというわけでもなく、そこまで僕らのことを見てくれてそして期待してくれるんだったらと、12月の本当に一番忙しい時期に日本香港Wチームスタッフ総出で乗り込む決断をした。「そこまで懇願されるんだったら行く」と決めたのが開催の一週間前、そこから一店舗を休業することにした。どれだけ無謀だったかそれを知る関係者は今でも笑うが、僕らはリヤドにやってきたのだった。

到着するや女性は黒いローブを渡されて、外出時は常に顔を隠すようにと伝えられる。中東の偉いところに来てしまったなぁっというのが正直な印象だった。最後の最後で参加を決めたので、僕ら専用のレストランをデザインする暇もなく、レストランはみんなが使っているレストランを提供された。宮廷内ではあるのだが、僕からみると、完全なるカフェのような空間だった。そこを一日がかりで僕らのステージに変えて、5日間で述べ1500人のショーを行い、僕らはサウジアラビアの伝説となった。唯一僕らだけがインターナショナルブランドと表記され、そしてそこから程なくしてVIA RIYADHの目玉ブランドとして参加して欲しいというオファーが届いたのだった。

そこからが大変だった、いきなりコロナ狂想曲がスタートし、そして僕は現地を見ずにデザインをしていくという作業に明け暮れた。そこから4年近くが経過した、今日僕はその最終形を見に行く。Spago、Scott's、Madeo, Les Deux Magots, Sexy Fish…世界を代表するレストラン、そして世界のトップブランドが集まる中で生まれたのがこのVIA RIYADHだ。サウジ建国以来初となる近代化への巨大プロジェクトだ。バレーパーキングがあり、コンシェルジュが付き、そして人々が手を繋いで笑顔で歩いている。そして写真を自由に撮っている、あのときは写真を撮る行為だけでもNGとされたのに、この国は劇的に4年の中で変わった。

そのVIA RIYADHに堂々と登場したのがWAGYUMAFIAとYAKINIKUMAFIAだ。中東で初めてのWAGYUMAFIAを出すのであれば、YAKINIKUMAFIAとセットと決めていた。数多くあるプロジェクトの中でも、このセットでオープンするのは始めていとなる。3Dマッピングで投影されたサウジアラビアの石、それをモダンな建築美に落とし込んでいく。すでに中東からこの施設を見に人々がやってくるようになったVIA RIYADH。オープンしたのがつい先日の5月1日、まだ1ヶ月ちょっとという短い期間の中でこのコンプレックスはこの国の未来を象徴するかのように輝いていた。

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