Wagon_man

ポーカー

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最近の記事

3betpotにおけるBBとSBのFlopCB戦略の違い

はじめにこの記事は3betpotにおけるBBとSBのFlopCB戦略の違いについてまとめたものです BBとSBではプリフロの3betレンジが大きく異なることは当然知っていましたが、それによってFlopCB戦略にどのような差が生じるのかについて分かっていなかったので、それを調べるためにこの記事を書きました 使用したデータBBvsBTN,SBvsBTNの3betpotを1755Flopで集合分析して得られたデータを使用しています、詳細な設定は以下の通りです プリフロレンジ:

    • CBの傾向とパターン集 (IP2bet)

      Turn以降のGTOを再現することの難しさFlopのGTOを再現する方法の1つとしてボードの特徴を使ったパターン暗記をする方法があり、筆者もその方法を使用しています (例.Kペアボードは33%レンジbetする) しかし、ボードの数が膨大になるTurn以降のノードではこの方法は使用できないので、GTOを再現するには別の方法を考える必要があります この記事はTurn以降のノードにおいてもGTOを再現するプロセスとそれを実現する方法について研究した内容をまとめたものです 分析

      • Recレンジへの対応(フロップ)

        問題意識フロップ戦略はPiosolverなどのソルバーを用いて計算されることが一般的ですが、ソルバーで戦略を計算するにはプリフロップレンジの入力が必要で、殆どの場合、GTOプリフロップレンジが入力がされています 入力されるレンジが異なれば出力される戦略も異なる可能性が高く、実際のポーカーではGTOとは異なるプリフロップレンジを持ったプレイヤーが多数います 相手がGTOとは異なるプリフロップレンジを持っている場合、GTOレンジで計算されたフロップ戦略よりも、実際に相手が持っ

        • 汎用ヒューリスティック(CB)

          集合分析を使った学習の問題Piosolverを使った集合分析はその仕様上プリフロップレンジとスタックサイズが固定されており、それを使って構築されたヒューリスティックもプリフロレンジとスタックが固定さていることが前提になりやすい問題があります (具体例としてSBvsBTNとBBvsBTNではプリフロレンジが異なるので、どちらか一方の集合分析に基づいて構築されたヒューリスティックをもう一方にそのまま使うことは危険です) この問題を解決する方法としてレンジやスタックを変更した複数

        3betpotにおけるBBとSBのFlopCB戦略の違い

          Recレンジへの対応(プリフロ)

          GTOレンジが抱える問題MonkerSolverなどで計算されたプリフロップレンジ(GTOレンジ)はポーカー(簡略化された)の均衡なので、自分以外のプレイヤー全員が同じGTOレンジ通りにプレイするならば、均衡の定義により自分も同じGTOレンジに従うことで自身のEVが最大化されることが保証されます しかし、現実的にはテーブルのプレイヤー全員が同じGTOレンジ通りにプレイすることは稀であり、GTOレンジ以外のレンジでプレイすることでGTOレンジ通りにプレイした場合よりもEVが高

          Recレンジへの対応(プリフロ)

          知らないサイズに対するディフェンス頻度

          この記事は何?MDFは強い!という主張です、もし、記事が長いと思ったら最後のまとめだけでも読んでください ソルバーを模倣する戦略構築が抱える問題ポーカーにおいてPiosolverなどのツールが提示する戦略を模倣する戦略構築の方法は自分がベットをする側の局面においては有効な方法の一つだと思われますが、自分が相手からベットを受ける側の局面では相手にソルバーに入力されていないサイズを使用されると適切な対応が分からなくなる問題が生じます。 これは計算力の制約の為にベットサイズを簡略

          知らないサイズに対するディフェンス頻度

          indifferentレンジの推測

          indifferentレンジってなに?この記事ではindifferentレンジ(以下IDレンジ)を次のように定めます 『均衡において、あるベットに対してコール(レイズ)とフォールドが混合戦略になっているハンドの集合』 ※(厳密にはEVを使って定義するべきなのですが、Piosolverの仕様上このような定義を使っています) IDレンジの具体例 下の画像の状況だと88は全てIDレンジに含まれます IDレンジが分かると何がうれしいの?フォールドの上限が分かる IDレンジはフォ

          indifferentレンジの推測

          レイズに対してはMDF厳守

          はじめに前回の記事でMDFについて書きましたが重要な点を見落としていたので続きを書きます。 前回の記事ではMDFは必ず守らなければならない指標ではないと書きましたが、対レイズの状況では一部例外を除きMDF以上でディフェンスする必要があります。 対ベットと対レイズの違いレイズに対するMDFは以下の様に定義されます。 MDF = 1 - (レイズ/(レイズ+ベット + ポット)) また、レイズ側がブラフで追加の利益を得るための条件は以下の通りです。 フォールドレンジのフォール

          レイズに対してはMDF厳守

          なぜMDFとGTOは乖離するのか

          はじめに@ogt_pokerさんの「ブラフの境界線ハンドがチェックEV=ベットEVとなるようにディフェンスレンジを設定すると、そもそも多くの場合MDFから乖離する」というツイートを見てMDFの疑問が解消されたので、自分なりの解釈を記事にします。 MDFの定義MDF = 1 - (ベット/(ベット + ポット)) で計算されるディフェンス頻度(コール頻度 + レイズ頻度)であり、この頻度でディフェンスすることによって相手がブラフでベットした場合のEVを0にすることができる。

          なぜMDFとGTOは乖離するのか

          ウェットボードでは小さくベットする

          はじめにこの記事ではウェットボードのベットサイズをPiosolverの集合分析の結果から考察します。タイトルにもある通りウェットボードでは小さなベットサイズが主流になります。 分析方法Flop:1755種類 Turn:1755*49種類 プリフロップの状況: COvsBB2bet,SBvsBTN3bet,BTNvsCO3bet 設定したベットサイズ:Flop 33% 66% Turn33% 66% 150% FLOPFlop_allは全体の平均値、Flop_Fは同じスート

          ウェットボードでは小さくベットする