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部下の状態を徹底して傾聴する #115 1on1ミーティング

企業が成長し続けるためには、経営資源であるヒト、モノ、カネ、知識、知識などを活用したマネジメントが重要視されます。
なかでも、筆頭として重視されるのが、ヒト=人材です。
その意味でも、経営資源である人材を戦略的に活かそうとするHRM(Human Resources Management)が重要視され始めています。

その一環として、定着化しつつある取り組みの一つが、1on1ミーティングです。

その起源はシリコンバレーと言われています。
欧米では人材の争奪は一般的であり、特にシリコンバレーでは激しい状況にありました。
そのため優秀な人材確保を目的にGoogle社やIntel社などの時価総額が大きい企業が始めたとされています。

通常、上司と部下の縦のコミュニケーションでは、上司から部下への指示が多くなりがちです。
そのため双方向のコミュニケーションを実現させるための場として1on1ミーティングは生まれました。
日本の企業で逸早く取り入れたのは、2012年のYahoo社だと言われています。
そして、その後、日本の多くの企業に広まり現在に至ります。

その特徴は、基本的なスタイルが上司と部下の一対一の面談であり、上司は徹底して聞き手になる部下のための場であることです。

一般的な上司と部下の面談は、目標設定であったり結果に対する評価に関するものであることが多いかと思います。
しかし、最大の目的は、部下の仕事への不安を払拭させ意欲を高めさることにあります。

近年は、グループウェアなどが普及していますので、言語化あるいは数値化された情報は比較的、共有し易い環境が整っているかと思います。
しかし、感情部分は、会話や対面でなければ、意思疎通できない情報であるのも事実です。
その意味でも、日常会話に近いフランクな場をつくることが大切となります。

そこでは、上司は部下の言葉に徹底して傾聴する姿勢が大切となります。
部下から求められない限りは、上司から何かを求めたり、アドバイスすることはありません。

また、部下としては、遠慮や躊躇いなどなく、職場の状況だったり、自分の意見や理想を上司に対して、その名の通り、何でも自由に思っていることを話して構いません。

反面、注意すべきことがあります。
1on1ミーティングは、部下と直属の上司で実施すべきだと考えます。

例えば、経営のトップがマネジャーたちを差し置いて、現場のスタッフと実施したとします。
これは、1on1ミーティングとは言えません。
逆に、組織コミュニケーションの空洞化が発生し、そこに逆に誤解が生じる可能性があります。
あくまでも、1on1ミーティングは、直属の上司と部下の間で実施されてこそ意義があると考えています。

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