個々の潜在能力を引き出す!諏訪兼久さんが語る教育の科学的アプローチ 【ワクセルオンライン講演会レポート】

嶋村吉洋さん主催「ワクセル」講演会バナー

ソーシャルビジネスコミュニティ ワクセル(主催:嶋村吉洋)は、フロンティアマーケット株式会社、株式会社耳勉 代表取締役の諏訪兼久(すわかねひさ)さんを講師に招いて、8月4日(木)にオンラインで講演会を開催しました。

テーマは「個々の潜在能力を引き出す!教育の科学的アプローチ」です。

【こんな方におすすめです】

  • 教育や外国語教材について興味がある方

  • 今の教育について疑問がある方

  • ストレス解消法やポジティブ思考を習得したい方

  • その他、ご自身の事業や夢を実現したい方

【講義内容】

  • 学生時代の経験が教育分野に進む原因に

  • これからの時代の教育には何が必要か

  • ストレス解消方法を学ぶことも大切

  • 75歳からが人生で最も輝く時代にしていく

  • 諏訪さんが描いている未来

  • 「できない」と「慣れていない」は別物

学生時代の経験が教育分野に進む原因に

なぜ教育という分野に興味を持ったのかと言えば、学生時代の体験に原因があるように思います。「学校の教育は意味がない」と、学生時代に思っていました。

「自分は何がしたいのか」という疑問を学生のときにずっと考えていました。やりたいことも見つからず、たまたま理系科目が得意だったという理由で、理系の大学に入学しました。しかし、興味があって入った大学ではなく、そのカテゴリーから飛び出したい気持ちで、大学に通いながら俳優学校に入りました。

俳優になりたかったのではなく、「他人を演じれば自分のやりたいことが見えるかもしれない」という志望動機で応募した結果、受かってしまいました。周りの同級生が就職活動するなか、就職するのではなく役者になると宣言して、卒業後は俳優の道へ進みました。

懸命に活動は続けていましたが、役者だけで食べていくのは難しく、食いつなぐために仕事を探し、役者の先輩から紹介されたのがエスプリラインでした。当時は人の潜在能力を科学的に引き出すアプローチが流行していましたが、そのアプローチを英語に応用しているのがエスプリラインでした。

学校教育と違うアプローチで英語教育に携われるのは魅力的でした。東日本大震災をきっかけにエスプリラインを退社した後も、違ったアプローチで教育に携われる方法を模索し、それが今に繋がっていますね。

これからの時代の教育には何が必要か

これからは個人の発信力が大切になってくる時代です。ネットやSNSの発達に加え、ブロックチェーンによって発表した人が誰なのかはっきり特定できる基盤ができ、発言者に人が集まってくる仕組みは整ってきています。

日本人は規則正しく全体で行動するのが得意ですが、人の目を過度に気にしてしまう側面があります。そのため、正解があるものを教え込むことがこれまでの学校教育でした。

これからは正解を出すことより、自分のなかにある“サムシング”=潜在能力に気づくことが大切です。そのためには“覚える”のではなく“体験する”ことが重要です。本、映画、人との出会いなど、何でもよいので自分のなかにあるものを見つける行動し、答えのない疑問を自発的に見つけ考えていきます。

人間にはポテンシャルがあり、どんどんチャレンジをしていくことで、変わる力が発揮できるのです。

ストレス解消方法を学ぶことも大切

ストレス解消は必要なことなのに、世の中でその方法はなかなか教えてもらえないことだと思っています。ストレス自体は悪いものではありませんが、溜め込んでしまうと「強いものから、弱いもの」に吐き出されることが多いです。

母親が子どもに当たる、ネットに誹謗中傷を書き込むという例がそうですよね。時には病気になったり、犯罪に手を染めたりすることにも繋がります。どうやってストレスを発散するか、教育には必要なことだと考えています。

ストレス解消方法は、「モノの見方を変えること」です。物事には良い面と悪い面がありますが、良い面を見るように癖づけるのです。悪い面が出たときは経験値だと考えます。

75歳からが人生で最も輝く時代にしていく

2035年には私も75歳を迎えます。人生100歳まで生きると言われている時代です。100年を25年毎に区切ると、最後の25年間が75歳から始まります。その25年をどう過ごすのかを考えると、目標やミッションを持っているかどうかで過ごし方が大きく変わります。

私としては20代をピークにして徐々にピークアウトしていく人生感は古いと思っています。75歳からは子どもが独立をしている場合も多く、自分の時間が確保できる新しい人生のスタートとも言えます。シニア期が最も価値のある時代を、今から自分が作っていくんだと思っています。

諏訪さんが描いている未来

人間のなかにはその人にしかないエネルギーや才能があると信じています。世の中にはエネルギーを押し込める制約がたくさんあります。制約があってこそ、飛び出していけるアイデアも出てきます。人は制約があるからこそ、悩み考えて成長するんだと思います。

世の中の課題や問題は、常に人と人の間にあると思っています。そこを解決するためには「感じ取れる」能力が必要です。たとえば怒っている人を見れば、怒っているエネルギーを感じるし、何かに躊躇している人がいればそのエネルギーを感じ取れます。意識していれば、言語化する前から感じ取ることができます。

まず自分のなかにある、そう言ったものを感じとることができれば、相手の中にあるものも感じ取ることができ、それが自分と違う考え方をする人との理解につながります。それが今の時代で言うところのダイバーシティなのだと思っています。

そういう「感じ取る能力」がある人たちを育てられるようなワークショップを作りたいと考えています。

「できない」と「慣れていない」は別物

20年も生きていれば、さまざまな経験をしているでしょう。その経験が自分のなかに常識の壁を作ってチャレンジを邪魔してしまうことが多いと思います。ただ、あなたにはあなたにしかない可能性が必ずあります。その可能性を引き出すためにいろいろなチャレンジをして欲しいです。

初めてやることは最初から完璧にはできませんが、「できない」と「慣れていない」は別物です。すぐにできないと結論を出すのはもったいない。慣れていないだけです。才能がないと思ったときに、本当にできないのか、ただ慣れていないだけなのか自分に問いかけてほしいと思います。

■諏訪兼久さん プロフィール

フロンティアマーケット株式会社、株式会社耳勉 代表取締役

東京藝術大学でアートと福祉を繋ぐDiversity on the Arts Projectコースを
社会人入学で履修。
昭和女子大学現代教育研究所研究員。創造的学習法の研究を行っている。
産業カウンセラー、シニア・フィットネス・トレーナー。

●経歴
1985 電気通信大学機械工学第二学科卒業
    エスプリライン創業に参加。
1989 『スピードラーニング』が発表される
2012 エスプリラインを退職
    フロンティアマーケット株式会社を立ち上げる
   ・通販事業
   ・ノイズ学習アプリ『耳勉』を開発・販売→株式会社耳勉を設立
   ・認知症検査のための聴覚認知検査機『リスニサイズ』の開発

2018 東京藝術大学美術学部社会人入学で「アートと福祉」を学ぶ
    台東区老人福祉館で「脳の健康教室」のインストラクター
2019 昭和女子大学現代教育研究所 研究員
    非認知能力開発(メタ認知)の新しい学習法の研究

●公式SNS
諏訪 兼久 | Facebook


■ソーシャルビジネスコミュニティ「ワクセル」
ワクセルは、コラボレートを通じて、人に夢を与え続けていくソーシャルビジネスコミュニティです。健全に学び、チャレンジし、成長し、達成し続ける人が次々と集まるコミュニティを作り続けます。
さまざまな分野で活躍する著名人や経営者、クリエイターの方々とコラボレートすることにより、下記の取り組みやコンテンツ制作を行っていきます。

・YouTube等での番組配信
・オンライン講演会
・出版プロデュース
・プロジェクト創出
・対談、インタビュー記事制作

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