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前を向くために、後ろを振り返る。

2024年5月10日から「新しい人生始めるぞ!」と生きているわけですが、そのきっかけになった出来事の1つをお話したいと思います。

ほんの少し前に田舎のばあちゃんが亡くなりまして、葬式に行ってきました。(ばあちゃんは理想的な大往生で、お祝いのような素敵な雰囲気のお葬式でした。)
ばあちゃんちに泊まりがけでゆっくり戻ったのはおよそ20年ぶりだと思います。

大学進学で地元を離れてからほとんど地元に戻っていませんでした。忙しいとか、遠いとかそういう理由を並べていましたが、避けていたというのが実際のところです。

「私にはホームがないから。」私がずっと言い続けてきた言葉です。転勤族で幼少の頃から県内を転々としていたため、はっきりと「私の町だ」と言える場所がありません。3年位で転校を繰り返していたので、幼なじみや古くからの友人というのがいません。思春期の大変さもあり、暗い記憶がまとわりつく町でもあります。なので、「今住んでいる場所で一生懸命頑張る!居場所を作る。」それが私の人生のモチベーションの1つでした。

でも、20年ぶりに帰った地元は、正真正銘のホームでした。

前より年をとったおじちゃんおばちゃんたち。子供の頃と同じように世話を焼いてくれました。当時はずいぶん年上に見えて、緊張してしまっていた いとこのお姉ちゃんたち。歳が近いからこそ変な距離感があった いとこの男の子たち。そんないとこたちはみんな良いおじさんおばさんになっていて、子供たちを交えて一緒にはしゃぎました。
顔は見たことあるけど、名前はうろ覚えなおじさんやおばさん。みんなじいちゃんやばあちゃんとおんなじ顔になっていて、「あ、絶対血つながってるな。」と嬉しくなったりして。
そこには大きな大きな私の家族がいました。完璧なホームがありました。私が何者かなど誰も問わない、私にどんな能力があるかなぁって全く問題じゃない。そんなあたたかい世界がありました。多分ずっとあったんだけど。私は知りませんでした。

泣きました。ばあちゃんが死んだことが悲しいんじゃなくて、私にホームが会ったことが嬉しくて、嬉しくて泣けました。

あの日から私は変わりました。変わったというか、私に戻ったんだと思います。

これからはもっともっと頻繁に帰省しようと思います。この素晴らしいホームを大切にしたいと思います。




実は•••帰省する前に一度ヒヨったんです。飛行機のチケットって、前日にとるとべらぼうに高いんですよね。早割に比べると3倍近いんです。その金額を見たときに、こんな高いお金払って気の乗らないとこにいくのか••••と思ってしまって。
父に「チケットが高すぎて、いけないかもしれない」とLINEしました。
その瞬間、本当にその瞬間。誰もいないリビングのテレビが勝手についたんです。今考えても絶対ありえないんです。誰もいないんですから。
「おぉ、ばあちゃんか。」と思いました。誰もいない部屋に向かって「わかった。ばあちゃん行くから。」と叫びました。

ばあちゃん、あのとき呼びに来てくれて本当にありがとう。

過去は無視しても、自分にひっついているもの。直視して大切に思えたら、未来もクリアになった。というお話でした。

あおやま みさき

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