リレー小説 note15 『Relation』                #6-4

 この物語は、空音さん主催のリレー小説企画への参加作品です。
 長くなったので、分割してあります。

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#6-4

#6-4 不明(不明)

 着陸してからこちら、すっかりお役御免となってしまった航行管制、アンシブルシステムは休眠状態にあった。
 いや、ライブラリと、医療、分析系のラボシステム以外は、船としての機能は殆どが休眠している。

 2人は、この星で生きて行こうと決めたのだ。
 (もうすぐ4人になるらしいが)
 この星で必要な物を調達していかねば、すぐに破綻することはわかりきったことだ。

 となれば、必要最低限に使用は抑え、エネルギーの節約と依存状態からの脱却を図るのは、懸命至極と言えよう。

 そもそも、アンシブル=星間同時通信装置なんて、他の船がなくなった時点―――移民船塊となった時点で無用の長物ではあった。
 異星文明が在ったとしても、コミュニケーション方法すらわからないモノ同士なのに、通信プロトコルが共通であるわけが無いのだから。
 が―――

 通信状態を示す表示が点灯した。
 モニターには、EVと同型の生物の姿が表示される。
 通信相手は・・・同一惑星上。
 そして、すぐに通信は終了した。
 この通信ログは、誰が見るわけでもなく、そのままシステムと共に消えていく事になる。

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#6-4

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