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私と彼氏と弟と

引きこもりニート歴2年。まもなく3年目を迎えようとしている弟がいる。
「彼氏とご飯行くんだけど一緒に行かない?」
「ん、いいよ。」
「…え、いいの!??」
ダメ元で誘ったのに。
奇跡が起きました。

本日、私、彼氏、弟の3人でお昼ご飯に。
弟たっての希望で近所の王将へ。
久しぶりに日の下で弟を見た気がする。
万年、半袖半ズボンボーイなのに、今日は長袖長ズボンを着用していた。
弟なりに格好に気を遣っているのだろう。ありがたい。
王将へ向かう車内、意外にも、彼氏と明るい雰囲気で会話をしていた。
久々に人と話すせいか、好きなゲームについて早口でまくし立てる弟を、微笑みながら見守ってくれた彼氏にも感謝。
さながらアルカイックスマイル。

王将にて、「水いりますか?」
これまで弟から聞いたことないような言葉。
随分張り切ってくれている様子。
彼氏と弟、好きな歴史小説が同じで盛り上がっていた。始終笑顔の弟。
笑顔が見れて私まで嬉しい。
頼んだチャーハンは、飲んだか?って思うぐらいに一瞬で食べて、彼氏とのお喋りに没頭していた弟。
こんなに喋れるんだな。
家族に見せる顔とは違う一面を見れた。

テンションが上がっていた反動か、家に帰ると「今日はありがとうございました。」
と彼氏に一礼をして2階へ駆け上がって行った弟。可愛らしい。
ちょっと無理させたかな。
充電しないとね。
彼氏も、色々ツッコミどころはあっただろうに「弟君とまたご飯に行きたいな。」って言ってくれた。心の温かい人だ。

弟はとても臆病だ。
自分を見下していたり、自分を傷つけたりしそうな人を敏感に察知して、とことん避ける。
事実、これまで私がお付き合いした人に会おうとした事は一度も無かった。
でも、今回来てくれたのは、私の彼氏からにじみ出る誠実さを本能的に感じ取ったからではないかと思う。
改めて思う。彼氏と付き合ったのは正解だったと。
弟の存在を切り捨てないでくれてありがとう。
関わってくれてありがとう。
「いい子だね。」って言ってくれてありがとう。
そう、いい子なんです。不器用で理解されづらいけど、純粋で優しい子なんです。自慢の弟なんです。
私の弟を上辺だけで見て腫れ物扱いせずに、本質を見てくれてありがとう。
彼氏への愛や信頼が深まった一日。


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