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第989回「豊田英司の"今日のベトナムニュース解説"」ベトナム、日本の武田薬品による初のデング熱ワクチンを承認

本日の記事:
「ベトナム、日本の武田薬品による初のデング熱ワクチンを承認」
原題:
" Vietnam approves first dengue vaccine from Japan’s Takeda "

記事リンク:https://tuoitrenews.vn/news/society/20240516/vietnam-approves-first-dengue-vaccine-from-japans-takeda/79902.html


(写真:デング熱ワクチンがベトナムにて承認された武田薬品工業の本社@東京)

【本日のポイント】

(1)ベトナム保健省は、日本の武田薬品によるデング熱ワクチンを4歳以上の個人向けに承認し、9月から予防接種センターでの接種を開始予定です。

(2)武田薬品のデング熱ワクチンは、30カ国以上で承認されており、ベトナムでの承認はデング熱対策における重要な一歩として評価されています。

(3)気候変動によるデング熱患者の増加に対応するため、ベトナムは媒介蚊の駆除や治療プロトコールの改善とともに、ワクチンの導入を強化しています。

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【解説】

アジアゲートベトナム代表の豊田です。

さて、今日の記事について。

私のベトナムでの最大の危機は、2018年にデング熱にかかった時で、40度前後の熱が1週間近く続いて、本当にきつかったです。

蚊を媒介して感染するデング熱は「東南アジア」のイメージがありますが、実は今、世界中で感染が以前よりも拡大し、罹患者も急拡大しているそうです。

(参考)デング熱-世界の状況 (厚生労働省 検疫所ウェブサイより)

デング熱の世界的発生率は過去20年間で著しく増加し、2000年から2019年にかけて、WHOに報告された症例が50万人から520万人へと10倍に急増しているそうです。

2023年には、デング熱症例の急増が世界的に観察され、これまでデング熱の流行していなかった地域にも広がっているそうで、世界で500万人以上のデング熱患者と5,000人以上のデング熱関連死が報告されたとのことです。

で、今回、デング熱への非常に高い有効性を見せ、世界30カ国で承認されている武田薬品工業のワクチンがベトナムでも認可されたそうです。

これは従来品に比べて、そもそも、ワクチンを打っても重篤化しないか、の事前チェックが不要で、非常にワクチン接種が簡易になるので、多くのベトナムのベトナムの方に接種される事が期待されています。

東南アジアに行ったらデング熱に注意、的なイメージも、5年後、10年後にはほとんどなくなっているかもしれないな、と期待したいですね。


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【記事の日本語訳】

ベトナム、日本の武田薬品による初のデング熱ワクチンを承認

ベトナム保健省は水曜日、日本の武田薬品工業株式会社が製造したデング熱ワクチンの流通を認可した。

木曜日に発表された声明によると、武田薬品工業のデング熱ワクチンは、感染歴の有無にかかわらず4歳以上の個人を対象として認可されており、接種前の検査なしで認可されたベトナム初のデング熱ワクチンとなる。

今回承認されたデング熱ワクチンは、9月よりベトナムの一部の予防接種センターで接種が開始される予定である。

武田薬品のワクチンは、EU、英国、ブラジル、アルゼンチン、インドネシア、タイ、マレーシアを含む30カ国以上で承認されており、ブラジルとアルゼンチンでは国家予防接種プログラムに組み込まれている。

武田薬品ベトナムのカントリーマネージャーであるカタリーナ・ゲッパート氏は、ベトナム保健省がデング熱ワクチンを承認したことは、デング熱対策における重要な一歩であり、武田薬品およびデング熱に関連する健康リスクに対する公衆衛生予防の取り組みにとって大きな節目となるものであると評価した。

また、ゲッパート氏は、ワクチンはデング熱管理における既存の予防手段を補完し、デング熱の悪影響を軽減する一助となることを強調した。

タケダ・ベトナムは、規制当局、医療専門家、専門家団体、研究機関、政府機関、民間団体、その他の関係者と協力し、ベトナム国内外でのデング熱対策に取り組んでいくことを誓う」と述べた。

蚊が媒介するウイルス性疾患であるデング熱は、125カ国以上で流行しており、世界的な健康脅威となっている。

ベトナムでは1月1日から4月25日までに16,000人のデング熱患者が発生した。

保健省管轄の予防医学局によると、患者を検査した結果、デング熱の原因となる4つの血清型すべてが検出され、2023年にはDEN-2が感染者全体の88%、2024年には70%を占めたという。

ベトナム国立衛生疫学研究所の伝染病管理予防部副部長であるファム・クアン・タイ准教授は、気候変動がデング熱患者の増加につながり、医療施設に過重な負担を強いていると指摘した。

「媒介蚊の駆除、発生の早期発見、体系化された治療プロトコール、死亡率を下げるための施設や設備の改善と並んで、デング熱ワクチンの認可は、デング熱予防の取り組みを強化するためのさらなる具体的な手段を提供します」とタイ氏は述べた。
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以上 豊田英司
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