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Veganが日本の会社員として生きる

私はラッキーな人間だ。

約3年前に動物の搾取を可能な限り避けるライフスタイルを送るヴィーガンになると決めた。ドイツに留学していた頃に、Anonymous for the Voicelessというヴィーガン啓蒙、動物搾取反対活動を行うグループのデモに遭遇し、自分の消費活動と動物の搾取が初めてリンクしたのがきっかけだ。

Anonymous for the Voicelessのデモの様子。
お面をかぶった人たちが無言で動物実験や屠殺場の様子をスクリーンで流している。


帰国後は食事について親との衝突はあったものの、新卒で去年入った今の会社ではある程度理解を得ることができ、飲み会があるときはほとんどの場合ヴィーガンオプションを用意してもらえている。
会社で接待を行う場合には、見出しの写真のように、ヴィーガン対応のお弁当も初の試みと言われながらも対応いただけた。
普段のお昼ご飯にはお弁当を持っていくし、やっていけるだろうと思っていた。

ところが昨年秋のある日、日本の会社員としてヴィーガン生活を送ることの難しさに直面した。

私は海外のお客様を相手にする法人営業をしているのだが、今回お客様が訪日するにあたり、接待会場を探すタスクを与えられた。
飲み会などの幹事すら大学時代にしたことはなく、過去現地法人のメンバーが来日した際にかろうじてヴィーガン対応してもらえる半個室のレストランを見つけられた程度。
今回は時間的余裕がない中お店を探さないといけなかった。

私の出席が必須だったためヴィーガン対応のお店から探そうとしたのが悪かった。予算に収まる全く選択肢がほとんどない。
だからと言って私がサラダしか食べられない会場で2時間もお客様と食事はお客様にとっても居心地が悪いのではないかと思い、予算ギリギリ、飲み放題はついていない会場を上司に提案した。
しかし、お客様は飲むのが大好きなため、それだと満足いただけないのではと別のオプションを探すよう言われてしまった。
正直やっと探し出した会場だったため、もうこれ以上の場所はないと感じ、とても精神的に疲れた。
今思えばヴィーガンに限らず会場を複数探し、お店に1名分だけヴィーガン対応を依頼し対応してもらえるお店を決めれば良かったのだが、当時の私は時間もなく切羽詰まっていた。
営業としてお客様に満足はもちろんしてもらいたいが、仕事のためにどこまで自分を犠牲にしないといけないのか、上司は多様性を大切にしてイキイキとしたチームにすると言うが、今回の私の葛藤や苦しみを全くわかってくれていないと、かなり悩んでいたのだ。

結局土日も考え通し、お給料も出ない中お客様について悩むのが馬鹿馬鹿しくなり本当に嫌になった。

最終的に前に現地法人メンバーを連れて行った駅前のお店で確定し、お客様にも喜んでもらえたのだが、自分の信念を貫きながら仕事をすることの難しさを痛感した経験になった。

まとめ

別に誰でも仕事のために自分のことは後回しにすることはある。
ただ、それが自分の意志でなく仕事場の強制力(実際に上司たちがそうするつもりはなくても、本人はそのように感じてしまう)で自分のライフスタイルを逸脱しないといけないかもしれないという状況に晒されるのは大変辛かった。
だったら接待の伴わない職種にすれば良いのではという意見もあるかもしれないが、私は今のポジションからドイツの現地法人に出向することが目標であり、だからこの会社の今の部署を選んだ。だからこそ、今の場所で認めてもらいドイツに行く、というルートで今は頑張りたいのだ。

今では先に書いたように、まずは食の選択肢関係なくお客様の食べられるものを中心にまずお店を探し、そこに一部ヴィーガン対応がしてもらえないか交渉するようにしている。
私は今京都に住んでいるが、観光客たちが戻ってきたおかげもあり、フレキシブルにヴィーガン対応してくれるお店は増えているような気がする。
先日は駅前でアクセスの良いお店で「ヴィーガンコース」を見つけた。少しずつ多様性は広がっているようだ。

また今度、接待に使える京都市内のお店をGoogle Mapsにまとめて公開してみたい、、!

最後に

最後まで読んでくださりありがとうございました。
初めてのNote投稿ですが、これから文章の書き方も勉強して、より皆さんにとって読みやすい、読みたいと思ってもらえるような日々の経験を発信していければと思います。


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