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博物館て何のためにあるの?

Virtualion CEOの五十里です。私たちはバーチャル空間で博物館を作るソフトウェアを開発しています。そのため、そもそも博物館は何のためにあるのか、ということをよく考えます。

以前ミュージアムに関する研究費を獲得したとき、申請書の冒頭に以下のような文章を書きました。

博物館とは人類の歴史文化の結晶であり、その価値を体験する空間・時間を提供する語り部である。西洋ではルーブル、東洋では故宮といった博物館が、人々の「遺産」を脈々と語り継いできた。

ここにあるように、歴史・文化の蓄積をストーリーとして体験させ、未来に伝える場を提供するのが「博物館(&美術館)」の重要な役割だと思います。

ところで、私たちはミュージアム(博物館と美術館をあわせてこう呼ぶことにします)を歩いて見学します。この「歩く」という動きこそが、情報が蓄積された時間を体験する手がかりなのかもしれません。

展示室を移動することがストーリー体験をつくる?

ある芸術家の展覧会で、いちばん有名な作品が最初に展示されていたら興ざめですよね。その人の生い立ちや初期の作品を見て、芸術家の生涯を想像した後に『睡蓮』が置いてあるべきです。

Virtualionでも、展示室内を移動するという動きを重視しています。なぜバーチャル空間でわざわざ現実のような移動を再現するのだ、とよく言われますが、それこそが「体験としてのミュージアム」の本質だと考えているからなのです。

ではでは
~S

ヘッダー画像 by Hugo Schneider
 https://www.flickr.com/photos/190838098@N06/50697537758/

3Dモデル1 by Julian Johnson-Mortimer
https://sketchfab.com/3d-models/seagull-v1-f3fa166ff6bd4ffe8133f6f6eed74d64

3Dモデル2 by Bwinji Shamutete
https://sketchfab.com/3d-models/seagull-dd79fddb754f47caa3145e7d184e3e58

3Dモデル3 by 4licia
https://sketchfab.com/3d-models/little-chick-7b5c08e070de4deeba8c693016c36cab

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