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~源氏物語 THE TALE OF GENJI~ 東京富士美術館

今日は貴重な晴れの日。
洗濯物を干して、あとはゆっくり・・・と思うも
いいお天気なので、なんだかすごく美術館に行きたくなり、お昼頃から出かけることにしました。

行ってきたのは八王子。
東京富士美術館で今日から開催されている『源氏物語』展。
初日から行こうと待っていたわけではないけれど、せっかく始まったところですから。

開館40周年なのだそうです。
以前もここの展示のことを投稿したことがありました。
創価大学の正門前にあり、創設者は池田大作氏。
特に学会の宗教色は感じません。
来るのは2度めでしたが、ローカルな場所にありながら、これまでも結構良い展示をしているようです。

今回の展示は、源氏物語を絵画化した「源氏絵」をメインに、
書や工芸品、再現された装束など、源氏物語に関わるものをたっぷり見ることができました。

展示室の入り口。奥に見えるのは装束の展示。

構成は、
第1部 「源氏物語」とその時代
第2部 あらすじでたどる「源氏物語」の絵画
第3部 「源氏物語」の名品
第4部 近代における「源氏物語」
第5部 現代によみがえる「源氏物語」

特に第2部の見応え・・というより読み応えがすごい。
五十四帖それぞれのあらすじがパネルになって展示されていて、
その下には画帖、絵巻、色紙などに描かれた源氏絵とその解説。

この解説がまたそれぞれ長くて、漢字が多い(!)。
ただでさえ解説読むのが苦手なので、すべて読む根気はなかったです。
いっぽう、大きめの文字でごく短くあらすじが書かれたパネルは見やすく、
つい「あさきゆめみし」の場面が浮かんだりして
「ああ、あそこね・・」と思い出しながらついつい最後まで読んでしまいましたよ、五十四帖!

そして第3部は大きな屏風に描かれた源氏絵で、こちらも見応えが。
2部も3部も江戸時代のものが多いですが、
なかには室町~桃山の古いものもありました。
第4部の近代になってくると、
描き方や淡い色の使い方が繊細な印象になってきて
時代による違いも興味深いです。

そして、お亡くなりになってしまったけれど
「染め司よしおか」の吉岡幸雄さんが染められた布や着物の展示も美しかった。

貝合わせのセットも展示されていました。
はまぐりの貝の内側に美しい絵が描かれていて
2枚で1組なので、セットを探して当てるという遊びです。
私は昔、飾り物になっている貝合わせを1組持っていて、
大事にしていましたが
たぶん、イタリア人にあげてしまったみたいです。
とっておけばよかったかな。

蒔絵の香箱というのもあって、それもめずらしくて素敵でした。

源氏絵彩色貝桶

3月に少し展示替えがあるようですので、もう1度行ってもいいかも。
スマホで解説が聞けるようだったのですが、イヤホンを持っていなくて、ちょっと残念でした。

美術館を出てバス停にいったのは、午後4時。
いつのまにか日が傾てきてしまって、
いったい何時間いたの?!と思ったけれど
2時間くらいいたようです。
あらすじを全部読んでしまって
物語世界に浸ってしまいました。

そうそう、絵として好きだったのは
紫式部が「源氏物語」を起筆したといわれる石山寺で月を見るシーンなど、いくつか掛け軸になっているものがあって、それが素敵でした。
そして、上村松園の紫式部の絵も2点あり、どちらも好きでしたね。
ポストカードがあれば、欲しかったな。

見応えのあるよい展示でした。

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