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和裁挫折・古い反物の落とし穴

あーーーーーーもーーーーーーショック!

「和裁開始」で縫い始めた江戸小紋なんですが…内揚げ、背縫い、脇縫い、内揚げのぐし縫いが終わり、前身頃の印付けをしているときに判明したことがあります。

あ、この反物、縫う前に湯通しが必要な反物だ…

というのもですね、仕立てを始める前に通しアイロンをかけて反物の状態は一旦確認するんです。その反物の長さを確認するのと同じタイミングですね。この時点では大丈夫だったんですけど。

今日、前身頃の印付け、具体的に言うと「こて」というアイロンを使っていくのですが、その際に印付けを間違えまして、あて布と蒸気で印を消すという作業をしたんです。そうしましたら、蒸気を当てたあとに、うっすらと丸い跡が残ったんですよ。

さぁっと血の気が引きましたね…

長く箪笥の中で眠っていた反物というものは、どんなに保存状態が良くても、どうしても埃とか塵をのせてしまうものなんです。一見してわからなくても、水分をあてるとそれがふわっと浮いてきて、水の張力で際に押しやられ、それが跡として浮き上がってしまう。

湯通しは、見たことはないのですが、反物を水に晒す工程を指す言葉です。反物はそのまま乾かすと縮むので(*木綿、絹の場合。化繊は縮みません。ウールは物によると記憶しています)、それを防ぐ特殊な工程が必要です。洗い張りだと伸子針を使うと聞きますが…湯通しでも同じでしょうか。疑問です。

まあ兎に角、このままでは縫えないという事です。ほどいて、反物を日本に持って帰って、悉皆屋さんに持って行って、手を加えてからでないと。

しばらく日本に帰る予定無い…悲しい…近しい友人が10月に一時帰国したばかりです。1月にもう一人、日本に行く友人がいますが、もう他の頼み事しちゃったもんなぁ…。デイビット、2月に日本に行かないかな。彼なら頼める気がする。

ほんとショックです。泣きたい。

あと二反、こちらで縫うつもりの袷があるので、縫うに困る訳ではないのですが、ちょっと立ち直るのにしばらくかかりそうです。


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