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北米獣医師免許試験・備忘録62、専門医ってすごい!…っていうか、無理ですよ(笑)

昨日、動物病院に行った時のこと。ケージに猫が2匹、其々のケージに「超音波検査」と書かれていたので不思議に思ったのです。それというのも病院内の施設・機器類を確認した際には超音波検査に関する器具が院内にはなかったので。

そうしているうちに、獣医看護師であるオルガが「彼女の方の準備が出来たから、第二診察室宜しくね」というので更に訝しく思いつつも診察室に向かいました。というのもこの日はDr.Dejiしか出勤していなかったので先生を示唆するとき、絶対に he になる、 she という三人称はありえないと思っていたからです。

そう思いつつ向かった第二診察室には、女性獣医師が携帯用超音波診断検査機器と共に準備万全の体制で待っていました。聞くと、彼女はカナダ獣医師会に認められた心臓専門医だったのです。で、専門医になるのにはどうしたのかと訊ねたら、大学卒業後更に4年間就学したとのことでした。カナダの獣医学部には普通の大学を卒業していないと確か入学できなかった…(今度、Dr.Erinに詳細聞いてきます。彼女はGuelph大学卒業だったと記憶しているので)ということは、高校卒業後、4+4+4=12年就学した*ってことでしょうか。正直、普通だったら無理…と思いました。学費とか生活とか、一体どうすれば工面できるのでしょう?彼女自身は「長かったけど、投資した価値はあったわ」と言っていますが。

(* 2年の大学等での履修を終えた上での獣医学部進学でした)

う~ん、そういう機会に恵まれたというのは正直羨ましいです。私は大学では勉強したかったので、獣医学部に入れて嬉しかったのですが、入学が決まってから卒業までの間に事件に遭い、その事件によってその後の生活が変わるとは思ってもいなかったので(そりゃそうだ)。専門医になることも少し憧れましたけど…大学卒業時にはちょっと力尽きた感があって、というか大学在学を維持するので精一杯で、これ以上大学に残って学業を続けるという選択は(私の中では)ありませんでした。

ま、そんな昔話は放っておいて、日本では(おそらく)専門医が病院を回るのではなく患者(ペット)が専門医のいる大学病院などに行くことが多いと話していて気が付きました。日本が国土が小さく、交通網が非常に発達していて、さらに予定通りに動くから出来るんですよね。これって。そう言ったら Dr.Deji も専門医の女性も納得していました。彼女が言うには、日本には世界トップクラスの獣医心臓外科を持つ大学があるそうです。手術の成功率がダントツトップだということでした。私は聞いたことも無いですが…(汗)どなたかご存知でしょうか?

大学に居た頃は、欧米の獣医学がとんでもなく先を行っているような気がしていたのですが、最近は一概にそういう話でもないんだなと思うことが多いです。

あと彼女からの情報ですが、「犬と猫における、偶然聴診された心雑音に係るマネジメント」という論文が公表されており、少し長いけれども非常に役に立つので読むといいと勧められました。

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