和裁教室、最初の課題
古い反物の幅が狭かったり、丈が短かったとすることがよくあるなんて知らなかった。
つる屋さんから反物を買って帰ってきた後、反物を受け取った佐古先生が真っ先にしたのは、反物の巾と丈を確認する事だった。
(補足)昨今では反物が何かを知っている人も減ったので、用語の説明をします。
「反物」、着物を作るために織られた長方形の生地
「巾」、はばと読む。反物の一辺の短い方
「丈」、じょうと読む。反物の一辺の長い方
私が買って来た反物は、巾が36cm、丈が11.3mだった。
佐古先生がちょっと困った顔をした。
私の身長は160㎝、買ってきた反物では身体のサイズに合った着物を仕立てるのが難しいと言うのだ。私は全然構わなかったのだけど。
曰く最近の反物は、標準巾が40㎝、丈が最低でも12mはあるとの事だった。佐古先生は困った表情のまま、もうちょっとでいいから丈が長がかったら良かったのにとか、反物を買う前に教えておくべきだったとかこぼしていた。
あまりお気になさらず…練習用ですしと伝えると、何故か佐古先生の方が、何やら覚悟を決めたような顔をして「貴方がいいなら、じゃあ始めましょう!」と言ってくれた。
先生っていい人だなぁとしみじみ思った。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?