最高に楽しくて、やっぱり腹が減る。
noteではずっと、料理の話はしてきた。
あれを食べたとか、これを作ったとか。
その度に、美味しそう、と言っていただいてすごく嬉しかった。けれどレシピをあえて載せようと思ったことはほとんどなかった。現に、noteを3年もやったのにレシピをちゃんと書いたのは3回くらい。
写真もほとんどなかったよね。
今週になっていきなり、レシピを書き始めた。結構力を入れていて、気づいたら5時間ぐらい経っていたりする。
自分でも、どういうつもりなのかわからない。
今まで私は、なにかを始めたり頑張ったりする時、
何かになりたい
という気持ちが大事なのだと思ってきた。
例えば今回なら「料理家になりたい」とか「レシピ本を出版したい」とかかな。目標というか、野望というか。
でも今、なににもなりたくない。さっぱりと、なにも目指していない。
というより、楽しすぎて「先行している」状態。
そう、先行している。
頭の中で、あーだこーだこねくり回すより先に、体が動いている。
このレシピを作ってなにになる?私は何者になって、なにを得られるんだ?なんて考える前に、手が卵とチャーシューをひっつかんでチャーハンを焼いていた。
例えば私は、どんな初心者でもチャーハンをパラパラにする方法を知っている。それは、なにか特別な材料や調理道具、火加減が必要なわけじゃない。
フライパンを振り回して、菜箸でせわしなくかき混ぜて。そんなはしちゃダメ。米が潰れてねばりが出てきてしまうし、何より腕が疲れるとか最悪じゃない?
頑張らなくてもできるんだよ。
もっといいやり方あるんだよ。
楽で、安くて、ずるくて、旨い!
そう言いたいだけ。
でも、別に特別な勉強をしてきたわけじゃない。威張りたくない。
単に、小さい頃からやっていたというだけ。放課後、すごくお腹が空いて、でももうポテチには飽きて、おかゆを作り始めたのが小2。
1人分がわからなくて、炊飯器の中のご飯を全部使ってつくった。生卵を真ん中にぽとん、と落として。塩入れてないから、全然味がなくて。あのおかゆは美味かった。
料理は楽しい。いつでも楽しい。
1日3回、必ず始まり必ず終わる、短い芸術。
疲れた体に入り込み、血肉になり、生かす。
生きる特権。たべること。
最高に楽しい時間を、毎日過ごしていることについて。材料があることと、ゆっくり食べられる家があること。一緒に食べる人がいること。そしてこうして、レシピを見せられる相手がいることに心から感謝して。
足りないからキムチチャーハンも作る。うまい、熱い、うまいなぁ。
微熱
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