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指導能力≠選手能力

もうすぐ2023年も終わり。まったく関係ないことで書き納めとします。これもまたドッジボール言語化挑戦中らしさってことにしておこうと思います。

名選手、名監督にあらず

「名選手、名監督にあらず」とはよく言ったもので、プロ野球なんかを見ていても、名選手が監督になって失敗するところをたくさん見てきました。名選手が必ず素晴らしい指導者になるとは限りません。しかしそれでも、人は、選手能力が高い人に教わりたがります。
指導者とは何か、と問われると、答えは様々ですが、今回は最も世間で抱かれている指導者のイメージである技術を伝える人について書いていきます。

2通りある名選手

名選手の中でも大きく2つに分けることができます。それは、プレイを言語化できる人とできない人。
誰もが認める偉大な野球選手のイチローさんはあるインタビューでこんなことを言っていました。

僕は天才ではありません。なぜかと言うと自分が、どうしてヒットを打てるか説明できるからです。

イチローさんは自分のプレイのすべてを言語化できます。選手としての実績だけで指導者になって、大失敗する最大の理由は言語化能力だ。イチローさんが指導者として成功するかどうかはわかりませんが、失敗する最大の理由は排除できています。
指導者にとって、言語化の能力はとても重要です。言語化できるからといって、必ず素晴らしい指導者になれるわけではないですが、言語化できない人が素晴らしい指導者になることは相当難しいと思います。

絶対的な表現、相対的な表現

「キリバス共和国に行こう!」と言われて、すぐにキリバス共和国までのルートが頭に浮かぶ人は少ないはずですが、「東京に行こう!」と言われれば、すぐにルートが頭に浮かぶ人が多いはず。電車や飛行機、車を使って、どうすれば東京にたどり着くか、何個か選択肢が出てくるはずです。この2つを一緒にして指導する人って山ほどいるんです。僕らが東京までのルートは頭に浮かぶのに、キリバス共和国までのルートが頭に浮かばないのは、東京がどこにあるかは知ってて、キリバス共和国がどこにあるかは知らないからです。それに、自分が今どこにいるかも知っているからです。
同じ東京に向かう人でも、どこにいるかで声掛けは変わります。愛知にいる人になら東に向かうように言うし、青森にいる人には南に向かうように言います。東京の場所を知らない人に「東京に行け!」なんて何度言ったって伝わらないんです。
指導もまったく同じで、選手が今どこにいるのか、選手の目指したいところはどこなのか、ここをきちんと言語化する必要があります。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
今年は大変お世話になりました。また来年もよろしくお願い致します。

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