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困ったら「へんしん」すればいい

相手の望む姿でありたい。
しかも、相手がそれを求める前に察して動けると尚良い。

そんな風に思っていた。
いや、今も思っている。

与えることは苦じゃない。
けれど、度を超えて求められると苦しくなる。
そして全く必要とされなければ、それはそれで苦しくなる。

どこに線をひけば、苦しくなくなるんだろうか。
どうしてこんなに振り回されて、誰かの感情の中に巻き込まれてばかりいるんだろうか。

そんなことをずっと考えていた。
一人でも考えたし、信頼できる人たちにも相談した。
皆熱心に聞いてくれて、それぞれの思う答えを出してくれた。
どれもそうだなと思ったし、すごく納得がいった。

それでもまだ、もやもやしたものは心の中に留まったままだ。
きっとそれは、私がこの苦しさを手離してしまえばそれで終わり、という簡単な話ではないからなんだと思う。

得るもののかわりに失うものがある。
私はそれを、欲してはいない。
でも、持っていないと困るなぁと思う。

必要なときだけ、上手に使えればいいのだけど。
そううまくはいかなくて、やっぱりトレードオフの関係性なのだろう。

私のメタモンのような習性は、いい方に働く時もある。
だからこそうまくいった、という場面だって何度も遭遇した。
悪いことばかりではない。

考え続けるうちに、メタモンであることまで否定しなくてもいいのかもしれないと、ふと思った。
どうやったら違う何かになれるだろうとばかり思っていたけれど、メタモンはメタモンのままでよくて、問題は使い所とかバランスとか相性とか、そういうことなのかもしれない。

メタモンと相性の良いポケモンもいれば、そうじゃないポケモンもいる。
それはどのポケモンになっても同じで、突き詰めれば相性の問題だ。
いつも頭では分かっているはずなのに、目の前に起きた問題と重ねて考えられていない。だからこうやって同じところをぐるぐるしてしまうのだろう。

今困っていることを解決する方法はいくつかあって、どれを選んでも多分うまくいくのだと思う。でもそれは、メタモンのままでは選べない技ばかりで、何かに「へんしん」しないと無理だった。

どうしても困ったときは、へんしんすればいいのだ。
へんしんできるって、すごい技じゃないか。
今までは使い所がちょっとずれていただけで、自分を守る方にだってきっと使えるはずだ。

そう思うと少し楽になった。
解決したわけじゃない。でも、多分もう大丈夫な気がする。


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