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トリニティアイリッシュダンスとトレーナーと私と

ラブストーリーは突然に

アイリッシュダンスカンパニー【TRINITY】との出会いは17年前。
全国ツアー途中からお声がかかり、トレーナー帯同することになりました。

『(正確には覚えていませんが)3日後の札幌公演に帯同して、場合によってはそのまま全国ツアーに入る仕事』
と聞かされたように記憶しています。
陽気なダンサーに囲まれて毎日が楽しく、1つの作品を共に作り上げている感覚さえ得られていました。
とはいえ、シリアスなケガを負っているダンサーもいて、その治療が難しかったことも覚えています。
言語・文化・肉体の異なる海外ダンサーを相手に悪戦苦闘しました。
あの札幌公演から17年間のお付き合いを頂いています。
日本ツアーの度に帯同依頼を頂き感謝!感謝!

世界最高のダンスカンパニー

TRINITYは、これまでに36回の世界タイトルを獲得し、ソロ世界チャンピオンも在籍するアイリッシュダンスカンパニーです。
世界トップクラスのカンパニーですが、最高なのは技術や芸術性だけではありません。
TRINITYに入ると【仲間を大切にする集団】であることを強く感じます。
これまでに7回の来日公演に帯同していますが、いつも最上の歓迎をしてくれます。
ダンサーたちにとって不安の多い海外ツアーだろうと思います。
体調管理でトレーナーを信頼してくれていることは私にとって最大の喜び。
そして毎公演後には、全てのダンサーとアーティストが、感謝を言いに来てくれます。
TRINITYは人を大切にする最高のカンパニーだと思います。
TRINITYのツアートレーナーとしての誇りを強く持って活動しています。

コンディショニングの先にあるもの

私はトレーナーとして、

『海外ダンサーが日本公演で最高のパフォーマンスを発揮するにはどうしたらいいか』

を常に考えます。
身体を動かしやすく調整することはもちろんですが、疲労対策も考えます。
アイスバスを持ち込んでのリカバリー対策もします。
過剰に負担のかかる部位へのテーピングや、様々な処置を行います。
筋肉のテンションも、海外ダンサーと日本人では異なるし、アイリッシュダンサーの特徴もあります。
全てはダンサーが日本公演でベストなパフォーマンスを発揮するために。

カンパニー全員が『日本の観客に最高のパフォーマンスを届けたい』と考えています。
大きな拍手や公演後のロビーの熱気を見ると鳥肌が立ちます。
観客の盛り上がりは、舞台袖でも聞こえています。
私の施すコンディショニングのゴールは、この拍手や観客の感動なのかなと思っています。

TRINITYのツアートレーナーという仕事

全国ツアーが進むにつれて、肉体への負担も大きくなります。
全てのダンサーとアーティストのコンディショニングは私1人で行います。
毎公演でベストパフォーマンスが発揮できるようにコンディショニングするためには、綿密なコンディショニング計画臨機応変な対応力が求められます。

正直を言うと、私の肉体も思考も休む暇がありません。
TRINITYのツアートレーナーは過酷な仕事です。
しかし、そう感じさせないのがTRINITYなんです。
先に書いたように【仲間を大切にする集団】はトレーナーを信頼してくれます。その信頼に応えようとする思いが、過酷な仕事を楽しい仕事に変えてくれます。
ランナーズハイみたいなものです。
信頼と感謝は、私にとって最大の活力なのです。

毎回なのですが、TRINITYの日本ツアーが終わると、一気に寂しくなります。
今年の最終公演は7月17日(月・祝)@神奈川県民ホールです。
7月18日からの3日間は、寂しさを感じないように、予約満員で忙しくさせて欲しい笑
18日以降のご予約お待ちしております。

ご清聴ありがとうございました。

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