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【ツェルニー40番】No.4で、左右のずれを改善するコツに気づく

No.4は、右手のターン/転回ターンが主体の曲。譜読みも楽だし、今までのNo.1~3と違って何となく、すぐ弾けたような気になりますが、まだ基礎力というか、指の鍛錬が足りないみたい。4の指の部分で転んでしまったり、1の指(親指)を墜落させて音が大きくなったりしてしまいます。

何となく勢いで弾いてしまうことを厳禁し、とにかく自分の脳で指をコントロール(4の指はとにかく動かし、親指は極力脱力)することを心掛けて練習し、先生にレッスンで見てもらいました。まず、事前の練習時と同じように、4の指で転ばないようにとの指摘。そして、

あと、右と左でズレています。

とダメ出し。これ、実は前の教室のM先生に匙を投げられた、私のダメな部分なのですよね~。

例えば、今回のNo.4のように、右手が細かく速いパッセージ、左手が拍を刻むパターンだと、私の場合、左手が微妙に遅れてしまいます。

右手の最初に休符があると目立ちませんが、休符がなくなるとズレが目立ってしまう。。。

このようなとき、(M先生もそうだし、Youtubeで配信している先生方もそうでしたが)ピアノの先生はほぼ同じようなアドバイスをするようです。

左手が指揮者なんですよ~。だから、左手を右手に合わせにいってはダメ。右手を左手に合わせてください。

とても、美しいストーリーですよね。ピアノ演奏は一人オーケストラなんて言いますし。

でも、私の場合、意識して右手を左手に合わせようとすると、かえって右手がうまく弾けなくなって、さらにダメにというか、グシャグシャになってしまう。。。

そして、なぜか40番 No.230番 No.9のように、逆パターン(左手が速いパッセージ、右手が拍のキザミ)だとあまりズレない。M先生も30番のNo.8のあとにNo.9をやったとき、「なぜ(より難しい)逆だとできるんだろう?」と不思議がっていました。

そして、極めつけは、グリーグ/ホルベアの時代より「前奏曲」を習っていたとき。この曲も同じく大部分が、右手が細かく速いパッセージで、左手が音数が少ないパターン。でも、この曲、左手がメロディーなんですよ。

M先生も自分で、左手が指揮者だから~ と言っていたことの矛盾に気づいたんでしょう。

まるで走る馬から後ろに傾いて今にも落ちそうになっている感じ。でも、どうやったら直せるのか、わかりません。

と、何だかけなすだけけなされて、匙を投げられました😿


合わせようとするとかえってズレる

多くのピアノの先生がおっしゃるように、右手を左手に合わせて!と言っているのが間違いだとは思っていません。昔からそう言われていたのでしょうし、多くの人がそれで直るのでしょう。

ただ、私がそれでは直せない、特別不器用な人なだけだから。

でも、教え方のセオリーだからと言って「左手に合わせろ」オンリーだと、教え方としてはやはりダメだと思います。生徒はそれぞれ違うし、うまくいかないなら、きっと、何かほかに原因があるはず。

そもそも、合わせるとはなんでしょう?

今回のアドバイスが何かおかしいなと感じるのは、多くのピアノの先生は、メトロノーム練習の弊害として、全く逆のことを言っているからです。

メトロノームの音を聴いて合わせに行ってはダメ!

と。かえってズレると。聴いて合わせに行く時点で、タイムラグが生じるから。

なので、自分に合ったやり方をよくよく考えると、やはり合わせにいくのではなく、あくまで同時に弾くようにする。指揮者に合わせに行く感覚ではなく、右手と左手を同時に打鍵する感覚のほうがしっくりきます。

タイミングとしては左右同時に打鍵している感覚です。なのに、それでもズレてしまうのはなぜなんだろう?


打鍵のスピードが問題だった

今習っている先生がヒントになることを言ってくれました。

スタカートになってもいいので、左手を鋭く弾いてください

先生の許可が出たことだし、あえて左手をスタカートで弾いてみると、あれ? ズレが少なくなりました!

一応、No.4は次回に持ち越しとなり、家でさらに考察しながら練習することに。私の場合のズレる原因は、おそらくこんな感じ。

右手の速いパッセージに気を取られる。

左手への意識がおろそかになる

おろそかになると左手の打鍵スピードが落ちる

結果、右と左でズレる

なので、「左手を鋭く!」弾こうと左手への意識を上げて、さらに打鍵を速くしてみる。すると、何だかいい感じにそろってきました。

一通りそれで弾いてみると、僕の左手は2音以上の和音を弾いたときにより遅くなるようです。右手の和音と比べて見て、はっきりわかるほどスピードに差があることに気づきました。

これは、たぶん鍵盤を上から押して弾いているのが原因。これをスタカートのように鍵盤に指を付けて、素早く鍵盤をつかむようにすると、だいぶ速くなってきました。

M先生が不思議がってた、左手が速いパッセージの逆パターンだとズレないのは、右手は左手より筋力が強くて打鍵スピードが速かったからなんですね。理由がわかりました。

両手で弾くとまだ感覚に違和感があって戸惑いますが、反復練習で慣れるようにしました。このような練習を経て、再度、先生に見てもらったところ、無事No.4は合格になりました。

今回の経験で思ったことは、どうしても直らなかった今までのM先生のいろいろなダメ出しも、例えば左右のズレとか、バランスとか、拍子感とか、フレーズ処理とかも、言われるがままに素直に直そうとあがくと実は遠回りで、一見関係なさそうな単純な基礎練習を地道に繰り返すと、案外あっさり解決できるのかもしれない。何だか、そんな手ごたえを感じました。

次回は4ページもあり、苦手な両手ユニゾンスケールがあるNo.5です。


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