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【ピアノと白内障 #6】遠近両用コンタクトとの併用について

白内障手術が無事に終わり、左目には希望通りのクラレオン・ビビティ(Clareon Vivity)を入れることができました。ただ、右目は手術せず強度近視のままなので、かなりの度数差がある不同視状態です。

度数差が大きいのでメガネでは矯正できず、コンタクトレンズを右目に嵌めるしかありません。今まで遠近両用メガネをかけていたこともあり、遠近両用のコンタクトレンズを初めて処方してもらうことにしました。

視能訓練士さんのおすすめは、ビビティと同じアルコン社のデイリーズ トータルワン マルチフォーカルです。

初めての遠近両用コンタクトでも問題なく見えた!

コンタクトレンズの度数を選ぶ際、

遠方重視と近方重視、どちらを選びますか?

と聞かれたので、それには迷わず「近方重視で」と答えました。ビビティが入っている左目は十分遠方視力が出ている反面、近方は見えなくはないもののガッツリ仕事するにはちょっと視力が足りないなと思っていたので。

PWRはー6.0と低矯正で、加入度はMIDDLE(+2.0)のものを選んでもらいました。遠近両用コンタクトは最初のうちは慣れなくて、よく見えないことも多いそうですが、私の場合、いきなり遠方も近方もよく見えました!

右目だけの視力は遠方は0.940cmの近方は1.0。遠方はビビティより劣りますが、近方はくっきり見えます。30cmの距離はやはり老眼が入ってくるのですが、30cmの文庫本も左目(ビビティ)よりも断然、読みやすいです。

コントラストに関しては、景色は若干色が淡く、文字などの黒い色が少し薄いような感じがしないでもないですが、Vivityの左目と神経質に見比べない限り、気にならないレベルです。

両目で見たときは、遠方から近方(40cm)まで連続的にくっきり見えるのが快適。コントラストも左目のビビティに引っ張られて、全体的に鮮やかにみえます。

しかし、最近のコンタクトレンズってすごいですね。生感覚という宣伝文句のとおり、装用感がすごくいい! まるでレンズを付けていないみたいです。酸素透過度もハードレンズ以上とのことで、視能訓練士さんも目への負担を考えると、値段が高いけどこれしかおすすめできない、と言ってました。私の場合、右目にしか使わないので、両目必要な人の半分のコストと考えれば、価格については許容できるかな。

ただ、このレンズは表面がかなりヌルヌルしているので、つけ外しはちょっと大変かも。眼科でレッスンを受けたときは上手にできたのですが、家ではときどき外すのに苦労するときがあります。100%成功させるコツがまだつかめていないようです。

遠近両用コンタクト、Vivityともにピアノ演奏に向いている

Vivityと遠近両用コンタクトレンズを通してピアノを演奏をしてみましたが、無意識に頭を動かすことがなくなり、姿勢もよくなりました!

これは遠近両用コンタクトの遠方・中間・近方の画像のいずれもが同時に網膜に映っているという原理によるものだと思います。

つまり、毛様筋を働かせて目の調整力を使ってピントを合わせる必要がない。視線をどの位置に向けてもピントが合うので、調整力を使わずに常に目がリラックスした状態でピアノを演奏できるということです。

そして、これはVivityなどの眼内レンズも原理は同じです。

一方、遠近両用メガネの場合、レンズの位置によって合うピントが異なるので、視線を上下に動かしたり、場合によっては頭や身体を反らせたりしてピントを合わせる必要があります。

私が使っていた遠近両用メガネは低矯正にしていたといっても、譜面(中間距離)を見るときは、老眼の入った目では一瞬調整力が追い付かず、思わず「ウっ」となって、頭や身体を後ろに反らしてしまうことが多かったです。そのたびに以前のピアノの先生には注意されたり、ピアノが上手く弾けないのを視力のせいにするなと言いたげに不機嫌になっていました。

こんなことなら、もっと早く遠近両用コンタクトを使っていればよかったな。。。とも思いますがもう済んだこと。これからは老眼に邪魔されず、常に正しい姿勢を意識しながら、ピアノの練習ができそうです。

Vivityとのミックス&マッチに好感触

種類の異なるレンズを左右にはめるミックス&マッチでは、優位眼に単焦点やビビティなどのコントラスト感度の高いレンズ、非優位眼にコントラストが劣るけど近方視力に強いレンズを入れるのがセオリー

私の場合、優位眼はビビティを入れていない非手術眼の右目なので、つまりセオリーとは逆になってしまうのですが、右目に遠近両用コンタクトレンズを入れた感じでは特に問題ないようです。

この結果からして、右目の手術するときは、パンオプティクス(PanOptix)などの回折型の多焦点眼内レンズとのミックス&マッチにすると、見え方は遠くも近くもよく見え、かなり快適かもしれないと改めて思いました。

ただ、気になるのは、ハロー・グレアとかの異常光視症ですよね。ビビティもデイリーズ トータルワンも、夜間運転時にハロー・グレアを全く感じなかったので、これがパンオプティクスを入れたことで台無しになると残念すぎる。。。

術後当日に経験したハロー・グレアやスターバーストを鑑みると、ちょっと私には異常光視症が強いレンズは耐えられないかも。。。

そうすると、右目もビビティが無難か。。。

ただ、ジョンソン&ジョンソンは、ビビティの対抗馬となるEDOF型多焦点眼内レンズのTechnis PureSee(ピュアシー)や、テクニス・シナジーの欠点である強いハロー・グレア、スターバーストを改良した Technis Odyssey(オデッセイ)を開発しているそうです。

それらの登場を待ちながら、右目の白内障が進行するまでは、ゆっくり検討する時間はありそうです。

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