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鑑定士の往復書簡 冴夜 4月2日

了祜先生、こんにちは!
前回のお返事から少し時間が空いてしまいました。
そして、この半月の間に本当にたくさんの事件が起こりましたよね。
まさかまさかの水原一平さんの違法賭博事件。

控えめに言っても、相当ショックを受けている自分がいました。
私の生活には一切関係の無いお話ですし、特に大ファンという
訳でもなかったのですが。
でもそれくらい、大谷翔平さんと水原一平さんのコンビは、日本人の
期待を一身に背負うスターだったのだなと痛感させられました。
まるで国宝に傷を付けられたようなダメージ。
改めて、二極化現象の凄まじさを目の当たりにしましたね。
彼らのことについては、今週末の鑑定レッスンで、私自身は心の
ケジメを付けようと思っています。

でも少し心が冷静になってくると、この騒ぎ方の方が異常だよねと
我に返ります。
了祜先生が薦めて下さった本「モヤ対談」の中で。
「他者の靴を履く〜アナーキック・エンパシーのすすめ」の著者であるプレイディみかこさんがお話しされている一文を読んで、ごもっともだなと思いました。

共感性とか感情移入がいわゆるエンパシーですが、この言葉がひとり歩き
してエンパシー最高!万能!みたいに取り上げられる風潮を、
ブレイディさんは危機感を抱いたと仰っておられました。
いわゆる、共感性みたいな能力に頼っていると、自分の意見というもの
を持ちにくくなる、または分からなくなる、と。
今自分が思っている感情って自分の感情?それとも他人の感情?って分からなく
なる。私はよくそういう状態になるので、全く仰る通りだなと思いました。
本当に危険なことです。

日本人って、他人のことを自分ごとのように考える思いやりとか、
合わせてあげる同調性とか。そういうところを美徳としている風潮
ありますよね。だからこそ、こういうとんでもない事件が起こると、
罪を犯してしまった方を徹底的に貶めて、被害者が可哀想可哀想
で、もはやお祭りムードになってしまう。
もしかしたら、そういう構図に持っていきたい狙いと意図があって
私たちはそういう気分にさせられているだけかもしれないですよね。
ああ、怖い怖い(^_^;)

そして、大谷さんをただの野球少年にはさせてくれない巨額マネー
の存在。
結局人は金で狂うし転ぶのかあ。。。という絶望感と。
国宝の壺に傷を付けられたような後味の悪さと。
やっぱり日本人もお人好しとおもてなしだけやってれば良いって
訳ではなくて。
今流行りの、「あざとさ」というのはもはや常識でもあり、必要悪
なのかもしれませんね。

さて、そろそろ娘さんの入学式の日が近づいていますよね。
ゴールデンウィーク明けまではまだ予行演習みたいな時間割でしょうから
了祜ママもお疲れ様です(^ ^)
どうかお体無理せずに、お過ごしくださいね。

冴夜


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