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「超ネガティブ思考」と「ラストマンシップ」サウナとスパイスとカオスが好きで現在IVRyにいる私が語る事業開発におけるマインドセットについて

こんにちは。サトケン(@SATOKEN_X)です。趣味は見ての通りサウナです。あとカレーをスパイスから作るのが好きな41歳です。ここ6年間自炊時はカレーしか作っていません。

ちなみにこのnoteはBtoB事業開発アドカレの投稿です。面白かったらハッシュタグ「 #BtoB事業開発アドカレ 」を付けてシェアいただけますと幸いです。
同時にIVRy社で実施している、IVRy 紅白Advent Calendar 2023 の記事でもあります。社内でアドベントカレンダー担当を紅組白組に別れ、記事の合計PV数で勝敗を競っております。

PV欲しいです

前書き

みなさん改めてこんにちは。サトケンです。2年4ヶ月お世話になったLayerXを退職し、この10月からIVRyに入社しています。JOIN経緯はこちらの記事をご覧ください。IVRyでも特命係長を名乗っています。

早いもので入社から2か月が経過しました。お母さん僕は元気にやっています。風邪も引いていません。ちゃんとご飯も食べてます。周りの人も優しくしてくれてます。心配しないで下さい。

さて、今回のnoteのお題ですが、「事業開発について語れ」というテーマになります。前職の同僚である後神さんから誘われてnoteを書いております。

ちなみにnoteを書くのは人生通算4回目です。僕の筆の重さは2トンくらいあり、人間の手では持ち上げられないほど重いです。そのため前職では約2年半で逃げに逃げ回った結果2回しかnoteを書いていませんでした。IVRyに入社してからは2か月で2回目のnoteの執筆になります。何か時空が歪んでいる気がしております。

なお、過去に書いたnoteを見てみると、ネタ記事真面目記事ネタ記事の変遷を経ておりますので、今回は真面目記事のターンになります。正直書きづらくて仕方ないです。

事業開発って何だ?

さて、今回のお題の「事業開発について」ですが、非常に深淵なテーマだと思っております。何故なら僕自身事業開発が何をやる人なのか正直よく分かっていないからです。正直よくわからないので、皆さんの参考になるかどうかわかりませんが、現在事業開発(bizdev)と名乗っている僕をN=1として、お仕事の変遷とマインドセットについて書いていきたいと思います。

お仕事の変遷


僕自身のキャリアでいうと、いわゆるSaaS(ぽいのも含めて)ビジネスに携わり初めてから約12-3年くらい経過しております。昔はSaaSという言葉がなく、ASPと呼ばれていたり、TheModelによる分業制もメジャーな概念ではありませんでした。MK-IS-FS-CS全部含めて「営業」と呼ばれていました。
何か今から思い返すとキャリアを通じて「事業開発的な動き」をずっとしていた気がしています。しかし昔は事業開発とかbizdevなどという格好いい名前がなかったため、知り合いからは僕はこう言われてました。

「器用貧乏」「何でも屋」「ドブさらい」と。

ちなみにIVRyへの入社エントリで自分のことを以下のように紹介しています。

前職のLayerXではバクラク事業の立ち上げ半年くらいの時期に入社しまして、特命係長を勝手に名乗り、代理店チャネルの開拓やエンタープライズ営業組織の立ち上げ、各種イベントのガヤ担当をしたりしていました。皆様その節は大変お世話になりました。
その前の経歴を言いますと、上場大手会計ソフトウェア企業の子会社でSaaS事業の担当執行役員をしていました。その前も起業してみたり、SaaS立ち上げたり、地方の中小企業の受発注プロセスのシステム化をフリーランスのコンサルとして実行支援したりと、わりとフラフラした人生を歩んできております。

サウナで洗脳された話

今回は真面目な記事のつもりなので、ここ12年くらいでやってきたことをざっくり時系列で洗い出してみました。

⓪紀元前(20代の頃)
🐒→🦍
諸先輩たちの愛のあるご指導のおかげで営業🦍になる。ウホウホ。ゾス!コッカラッス!!

①地方の卸売企業の受発注システムの刷新プロジェクト責任者(29歳~31歳)

→エクセル得意という理由でシステム要件定義とかオペレーションの再構築とか社内外の関係者の説得とか全部やってた。

②スタートアップでVertical SaaSの1人目biz(31歳~32歳)
→1人TheModel+OPSの構築(売上管理とか管理会計も含めて)とか全部やる。PDMっぽいこともしていた。エンプラセールス頑張った。無調達で1年でMRR1000万円くらいまで伸ばして調子にのる。

③起業(32歳~34歳)
→調子に乗って起業したら失敗した。学びとダメージがデカかった。

④プライム上場企業子会社で執行役員SaaS事業責任者(34歳~38歳)
→社内業務改善から入り、SaaS事業の立ち上げやる。営業、事業計画の策定、採用、利用規約の作成、代理店商流の構築、大企業とのアライアンス実行、契約書の作成及びレビューや親会社対応などbizサイド全般担当。PDMっぽいこともしていた。

⑤LayerX(バクラク事業)(38~40歳)
→パートナー(代理店)商流の立ち上げ、エンタープライズ企業のNEWロゴ取りにいくなど、TheModelに乗せる前の組織的に未検証なゾーンへの属人的な切り込みを担当。

⑥IVRy(現在)
特命活動に従事。※ガチで特命なので詳しいこと言えない。

私の履歴書

自分でいうのも何ですがカオスなキャリアですね。見ての通り、計画的にキャリアを歩んできたわけではありません。ほぼノリで生きてます。その時々の状況や、属している組織フェーズに応じてやってることがコロコロ変わっていますが、何かの立ち上げ系の仕事ばっかりやっています

なぜそのロールの仕事をするか?という点に関しては個人的にわりと一貫した傾向があり、何となく事業立ち上げフェーズや、新施策を実施する時の心構え的なものが見えてきました。参考になるかさっぱりわかりませんが共有したいと思います。

ちなみにキャリア論的な考え方では本当にあまり参考にならない可能性が高いです。なぜかというと、

自分の弱点をハックしてたら結果的に事業開発的な動きをしていた

からです。万人向きのTIPSではありませんが経緯を書いていきます。

自分の特性を知った

まず僕の特性ですが、非常に怠惰です。極めて面倒臭がりです。このnoteも公開1日前にしてようやく手を付けています。また、既存ルールに則った動きをするのが苦手です。経費精算とかちゃんと勤怠打刻とか出来る人は天才だと思っています。他の人のほうが上手くやれる仕事はやらないと決めています。約束は守らなきゃいけないと考えているので、約束はめったなことではしません。めっちゃ我儘なので自分でやると決めたことしかやりません。また、異常に飽きるのが早いです。超ネガティブな割に刺激を求めます。3歩歩いたら色々忘れます。

自分で書いてて思ったのですが、完全なる社会生活不適合者ですね。出来ないことの方が多いです。よく大きな赤ちゃんと周囲から言われます。

弱点を裏返してみた

上記のように僕は超絶ポンコツ人間です。が、ウジウジ言っても仕方がないので、弱点を素直に認めて開き直ることにしてます。弱点を素直に認めた働き方を追求した結果、行動様式がパターン化してきました。

刺激(カオス)が欲しい→何か新しいことを勝手に始める自分でやると決めたことだからいろいろやる→何か傾向が見えてくる→結果が出てくる→飽きてくる→同じことをし続けるのが面倒なので他の人でも出来るように採用とか仕組化とかする→他の人がやった方がいい感じになる→暇になる→刺激(カオス)が欲しい(以下無限ループ

カオスを訪ねて三千里

そうです。弱点をハックしようとした結果、気が付いたら事業開発(的な何か)をするようになっていたのです。今まで周囲の皆さん僕みたいなポンコツの面倒を見て頂いてありがとうございます。ようやく事業開発っぽい話になってきて安心しました。

話が大きく脇道に逸れた気がしないでもありませんが、そろそろ強引に本題の回収に入りたいと思います。そうです。今日の本題は事業開発におけるマインドセットのお話です。

「超ネガティブ思考」と「ラストマンシップ」

上記のようにカオスを求めてあれこれしていると、当然のことながら失敗もめっちゃします。実際僕もめっちゃ失敗してます。ただし、この年になっても社会的に抹殺されず、「事業開発」を名乗っていられる理由は「超ネガティブ思考」と「ラストマンシップ」を意識しているからだと思っています。生存者バイアスの可能性も否定できませんが。

「超ネガティブ思考」について

何か新しい事業や施策をしようとした場合、「失敗したらどうしよう」「うまく行かなかったら怒られる」などのメンタルブロックが発生します。また、事業立上げ時に設定した仮説はほぼ当たらないことが大半です。既存事業がある中で新規事業を立ち上げる際は、事業スケール期が来るまでは赤字垂れ流し社員として過ごさなければなりません。すごく良い筋のアライアンスが組めたと思ったら、全然うまくいかず、パートナー企業との関係が悪くなったりすることもあります。

事業開発とかbizdevとかいうと何か華々しい名前なので勘違いされがちですが、正直泥臭いことしかありません。全然キラキラなんてしてません。実績出るのに1年とか余裕でかかったりします。実績出ないとめっちゃ悔しい思いをします。くれぐれも勘違いしちゃいけません。何て言ったって昔の呼び名は「器用貧乏のドブさらい」なんでね。

話が脇道に逸れましたが、よく言われる仕事における「ネガティブ思考」に陥ると、失敗や怒られることを恐れることにより、打ち手が凡庸になります。これは事業開発としては非常によろしくありません。結果、事業も伸びないし、対顧客やパートナー企業と対等に関係を築けないなどの課題が生まれます。

ではここで言う「超」ネガティブ思考とは何かという話なのですが、超単純で、「打ち手に対して、想定される最悪のケースを想像しておいて対応策を事前に想像しとく」と逆に気分が楽になる。という思考方法になります。

ちなみに想定される最悪のケースが以下の場合、打ち手そのものを考え直す必要があると考えています。以下のヤバいぞセンサーの感度を上げることはめっちゃ大事です。
①会社が倒産する恐れがある
②訴訟で負ける恐れがある
③物理的に死ぬ可能性がある
※自社が法令違反をしていないか等といった当たり前のことは言及していません。

どうやったら上記のヤバいぞセンサーが働くようになるのかですが、方法は超地味です。

会社が倒産する恐れがある:自分で事業計画を作ってみるのをお勧めします。一旦PLベースで作成して、出来ればCFまで作れればベストです。事業立上げ時に仮の撤退ライン(いくら赤字が出たら撤退するか)を仮置きで設定しとくと、どこまでアクセル吹かしていいのかわかるので安心できます。事業検証フェーズでは、コストに関してはなるべく固定費を上げずに売上見合いの変動費の比率を高めると長生きできます。上場企業の有価証券報告書をいっぱい見ると幸せになれます。

②訴訟で負ける恐れがある:NDAや基本契約書、利用規約等の1次レビューと打ち返しを法務任せにするのではなく、自分で出来るようになると安心できるようになります。甲乙が対等な関係性(双務型の契約)なのか、自社の責務範囲は適正か、損害賠償の基準は適正か、知財権の設定は適切か等が大まかなポイントです。事業開発においては外部企業とのアライアンスを含む交渉をすることが多いため、法務に強くなっておいて損はありません。沢山契約書を見てるとそのうちヤバそうな契約書がわかるようになってきます。

③物理的に死ぬ可能性がある:基本的にビジネスで命を取られることはないので安心しましょう。ただし、事業立上げフェーズにおいてはかなり業務守備範囲が多岐に渡るのに加え、高速な意思決定を繰り返す必要があります。「いつ結果出るの?」という幻聴が聞こえるようになるなど、メンタルにくることが多いです。サウナなどのストレス発散方法を会得しとくのをお勧めします。ちなみに自責心が強すぎる方のために、敬愛するテストステロンさんのtweetを共有させて頂きます。

なお、冷静に想定される最悪の事態を考えてみると、ほとんどの打ち手においての想定される最悪のケースは、自分が経営者である場合を除き、「自分が丸坊主になって土下座する」程度で収まるか、せいぜい降格か減給で済みます。命までは取られませんし、借金も負わないことに気づくはずです。大したことありませんね!

「超ネガティブ思考」をすることにより、逆にポジティブになれると僕は考えています。事業開発的な仕事をする我々に必要なのは小さな失敗です。失敗を小さくするためには最悪のケースを想定すると大怪我する可能性が減ります。それでも失敗するものはするので、2度と同じ失敗はしないと心に刻みつけて人間は強くなるのだと思います。

失敗しまくって反省を繰り返していくと、そのうちどこに地雷が埋まっているのかを第6感で察知できるようになります。あと目が座ってきます。たいていの事にビビらなくなります。

ラストマンシップを持つ

「超ネガティブ思考」と共に自分自身に対する戒めとして意識しているのが、ラストマンシップを持つということです。これはよく「圧倒的当事者意識」や、「オーナーシップを持つ」と同義とされる事が多いですが、僕はラストマンシップという言葉が好きです。

こちらはトーキョーハーバーさんのnoteからの引用です。

ラストマンシップを持っている人であれば、プロジェクトで直面している課題を本人が解決できなかったとしてもより実力のあるパートナーに「仕事を振る」ことで解決する、という発想をするが、ラストマンシップのない人であれば、自分自身は担当する仕事をこなしプロジェクト全体としての問題があったとしてもそれが担当外であれば「他の担当者の仕事」として特に何も行動を取らない。ラストマンシップを持つ人は「自分が仕事全体の最終防衛線であり自分が崩れたら仕事全体がダメになる」という発想をする。

https://note.com/tokyo_harbor/n/n9622fb5b6a39

事業開発的な仕事をしていると、自分自身で意思決定を行うことの連続です。その結果失敗や周りに迷惑をかけるということも多々あります。事業を管轄しているとメンバーも当然失敗します。

そのような一般的にヤバい状況に陥った際や社内外との厳しいネゴシエーションが発生したタイミングで、いかに逃げないか。自分自身の責任において問題を解決するかというスタンスが求められていると考えています。大事なのは筋と仁義と胆力です。気合負けしないのが大事です。ちなみにガチでこちらが悪いときは即座に全力謝罪しましょう。

IVRyにおける事業開発に関して

さて、そろそろ恒例の自社アピールタイムに入らせて頂きたいのですが、正直な所、真面目な話を書き続けておじさんは疲れました。IVRyにおける事業開発論に関しては代表の奥西がいい感じのnoteを書いていますので、見てください。

あと、僕個人の仕事に関しては、本当に現在特命案件しかやってないので、書けることがありません。ごめんよ。

ただし、これだけは言わせて下さい。IVRyめっちゃ伸びてます。色んな事業の種がゴロゴロしてますし、カオスもあります。楽しいです。カオスだよ!カオスが続くよ楽しいよ!

恒例のやつ

というわけで恒例の採用情報を置いておきます。
全方位採用中です!We Are Hiring!!カジュアル面談でもいいです。

まとめ

  • 真面目な話は疲れます。

  • 次回のnoteはネタ回です。いつ書くかは不明ですが、当面逃げます。

  • IVRyめっちゃ伸びてて楽しいです

  • 仲間募集中です

  • サウナ行きましょう

  • カレーでもいいです

おしまい



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