自動販売機はロシアンルーレット

町中にある自動販売機は多くの方にとって、便利で手軽に飲み物などを購入できるものだが、私のような視覚障害者は欲しいものを購入するのがなかなか難しい。
先日もコーラを飲みたくて「ここかな?」と思いながらボタンを押したら、飲みたくもないボトルタイプのブラックコーヒーが出てきた。その前は駅で間違ってアイスを購入してしまい寒い中、冷たいアイスを食べる羽目になった。こういった具合で、なかなか手に入らない。
なので、視覚障害者の中では自販機は「ロシアンルーレット」と呼んでいる人がいる。

こういった状況を知っってか知らずか、コカ・コーラが「Coke ON」というアプリをリリースしてくれた。
これは専用の自販機でアプリを立ち上げて、欲しいものを選択し購入できるものでポイントもためられるお得なアプリと聞いている。
ただし、ここでも視覚障害者にはハードルがある。
欲しい商品を選択し、購入ボタンでダブルタップをして話さずにスワイプして購入するのだが、これがなかなか難しい。
原因としては視覚障害者は読み上げ機能を利用しているが、アクセシビリティに対応していないとボタンが押せないからだ。
購入ボタンをダブルタップして購入できればいいのだが、開発時にそういったことを考えずに作っているので非常に中途半端で、残念なアプリということがご理解いただけると思う。
一方で、全盲の視覚障害者からは「難しいけど、音声を止めてこのあたりかな?」と予測して画面を押せば購入できるのでうれしいという声もある。当たり前だが視覚障害者もお客様なので、開発者には購入するのが難しい人もいることを考えて、アクセシビリティに対応したアプリ開発をしてもらいたい。アクセシビリティに対応することは、SDGsの17の目標にももちろん含まれている。

アクセシビリティについてはまたの機会に書くのでお楽しみに。
#視覚障害者 #アクセシビリティ#Coke ON

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