【エロゲ感想】朱-Aka 100点
【魅力】
●音楽
今までプレイしたエロゲの中で1番気に入りました
作中で流れるBGMも主題歌や挿入歌も素晴らしいです
正直この音楽だけで唯一無二って言えるくらいの完成度の高さだし買う価値はあると思いました
音楽だけの良さにとどまらず雰囲気や演出の良さも音楽が大きく貢献してます
●雰囲気
雰囲気もめちゃくちゃ好きです
本作の時代はいつ頃かは分かんないけど中世あたりの古い時代だと思います
そんな中主人公とヒロインがある目的で街から街へ砂漠を旅をしていく物語です
特に大きなイベントが起こるわけではなく淡々としてるけどBGMが非常に作品に合っていて自分はこの旅や街の雰囲気を気に入ることができました
ヒロインが新しい街で初めて見るものにテンション上げたり宿屋の人と談笑したりする場面は旅ならではって感じで好きです
また背景の描写もよかったです
砂漠を旅してる時に主人公とヒロインがきれいな夕日を一緒に眺めるシーンも好きです
夜は砂漠の寒さや静寂さや月などの描写が好きです
楽しいだけでなく旅の過酷さも丁寧に描写していてより没入することができました
砂漠なら暑さや風や野盗など 河なら天候 山ならがけ崩れなどいろいろです
旅に慣れた主人公と対称にヒロインは慣れておらず最初はとてもつらそうでした
でもだんだんと適応していく描写もよかったです
●演出
音楽やCGがいいだけで雑にプラスされますからね
それだけでなく1章ラストや5章のような凝った魅せ方もあってかなりよかったです
【シナリオ】
●現実
本作のシナリオは現実をありのままに描いてます
砂漠での白骨死体 街の路地裏で貧困や病に苦しむ人たちなど
それらは特別そうなったわけではなく世の理としてそうなってしまったにすぎないです
主人公やヒロインたちも同様です
ちょっとしたミスで悲劇をまねいたり主人公補正やご都合展開で解決とかはなりません
●幸せとは
そんな厳しい現実だからこそ主人公やヒロインたちはより多くの幸せを掴もうとします
ただ本作は幸せを掴もうとした結果現状維持のままの方がよかったなって思うことが多かったです
真実を知りたがったり自分の無力さを嘆いたり人間だからこそやってしまう過ちで人の性を感じましたね
そういったシナリオも雰囲気 音楽 演出などの要素が組み合わさり面白い作品へとなったのだと思います
●己の証
「自分の証は何なのか」というのも本作の大きなテーマだと思います
自分の証を求めての行動や心情の描写もとてもよかったです
【『銀色』との簡単な比較】
銀色1章>朱1章
銀色2章>朱2章
朱3章>銀色3章
朱4章>銀色4章
朱5章>銀色5章
印象としてはキャラは『銀色』の方が魅力的なキャラがいましたね
でもシナリオは『朱』の方がいいと思い終盤にいろいろ明かされる『朱』の方が上になりました
ただ話の内容は全然違うので単純な比較はできないけど
【総合評価(オススメ度)】
★★☆☆☆
自分は大好きだけどオススメできるかと言われると微妙です
それは本作のシナリオが難しかったり描写不足でよく分かんないことが多いからです
あとたたでさえ分かりにくいシナリオなのに『銀色』未プレイだとより分かりにくかったり楽しさが減少するからです
正直 物事の辻褄や設定の掘り下げなどシナリオの質を重視する人にはあまり本作は向いてないと思います
あとプレイヤーという神の視点だからこそ言えるけど実際のキャラにはどうにもならないことも多いのでそこへの不満も出るかもしれないです
本作は旅をするだけのシーンが多くそこを退屈に思う人にもオススメは難しいです
シナリオも確かに大事だけどその作品の雰囲気や世界観に浸っていたいと強く思う人には最高クラスに楽しめると思います
たまに聞く「雰囲気ゲー」というやつですかね
だからといって本作はシナリオを疎かにしてないのでそこもいいです
96→98点 4/12修正
98→100点 4/17修正
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