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小説攻強皇國機甲25


岸壁を出る

砂嵐で
視界が
狭まる

アルゴ
「逸れちゃうよ」


リズ
「手を繋いで行こうよ」

名案だ

距離を取らず
ゆっくり
前進する

どれだけ
歩いたか

前が
見え始め

青い空と
黄土色の
粒子の大地が
姿を見せる

アルゴ
「嵐を抜けた!」
リズ
「これでやっと飛べるわ」
アルゴ
「 」
「飛べない」
リズ
「えっ⁈」
ライオ
「そうか!砂嵐で
付着した砂がフラップを
塞いでるんだ!」

リズ
「うさ‥どうしよ?」
うさ
「しばらく歩けば
振動で砂も落ちる筈よ」
アルゴ
「なるほど!」

仕方なく
僕らは慎重に
砂の上を歩く



鉄の
巨体から
砂が落ちる

うさ
「傾斜が凄いわね」
アルゴ
「山登りみたいだ」
リズ
「足場は悪いから
山登り以上ね」
ライオ
「フラップの動きが
まだ鈍い。しばらくは
飛べそうにないね」

傾斜が激しい
砂の山を登る
足場も良くない

アルゴ
「登ってる?」
リズ
「あんまり進んで
ないような」
スカンク
「ずり落ちてない?」
うさ
「まさかとは思うけど」
「流砂じゃ」

アルゴ
「 」
「まずい!飛べないし
どうする⁈」


背中の
フラップには
まだ砂が
詰まっていた

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