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蒼穹のフリューゲル91

改修版



エノクです

久しぶりの
アリサ

なのに

どうしたのかしら

イーノ
「?」


アリサ
「ごめんお姉ちゃん」
「端末‥」


エノク
「ありがとう、大事に持ってて
くれたのね」


アリサ
「ずっとお姉ちゃんの事‥」
エノク
「 」
「フリュ?フリュの事⁈」

端末は
反応しない

フリュが

エノク
「いつから‥?」
アリサ
「去年‥最後まで。声が
バグってて‥それでも」
「お姉ちゃんの事、ずっと
気にかけてくれた」


エノク
「そう‥」


イーノ
「ママ?」


ロカ
「フリュ?」

フリューゲル

貴女と
飛んで



走って



共に
代償を
払った

ラグラ
最小にして
最強の
ヒロイン

エノク
「世界を救った救世主よ」
「端末の中で眠ってるわ」


カズ
「救ったの⁈凄い!」

イーノ
「 」
「見せて!」


ロカ
「見たい」

エノク
「ええ、見せるわ」

端末から
チップを
取り出し



見せた

黄金に輝く
高純度の
金属板

小指の
爪程の
小さな
金属板

これが

フリュ


エノク
「生きた量子金属。それが
量子チップアルゴリズム」
「パパから譲り受けた時、フリュをモノリスと説明したわ」


アリサ
「フリュが‥モノリス⁈」


アリサ
「お姉ちゃん、フリュは直せるの?」
エノク
「人間と同じよ」
「有限に生き、有限に眠りにつく」

アリサの
端末に
量子チップを
組み込む

アリサ
「お、お姉ちゃん⁈」
エノク
「大丈夫、再起動するわ」


カチャッと
はめ込み
再起動

媒体
フォーマット

再び
再起動

すると
端末の
起動音の後

『初めまして』
アリサ
「 」


『モノリスと呼ばれる者です』
『私が仕える、あなたのお名前を
教えて下さい』
アリサ
「 」
「え?あ、アリサ」

『アリサさん、私のお名前を
決めて下さい』

お姉ちゃんは
笑顔で
見つめる


エノク
「決めて、アリサ。貴女だけの
端末、モノリスがこれで完成
するわ」


アリサ
「 」
「フリューゲル、フリュって呼ぶわ」


フリュ
『ドイツ語で翼。了解致しました』
『あ、ガガガ‥ブツっ』
アリサ
「 」

「お、お姉ちゃん⁈」

エノク
「大丈夫。私の時もそう笑」

しばらくしたら
喋り出した

フリュ
『へい、フリュです!』
『アリサさん、今後とも宜しく
お願いしまんじゅう!』


アリサ
「よ、宜しくフリュ‥」




端末には

もう知っている
フリュは
いなかった

エノク
「アリサ、養子になって」
アリサ

「お姉ちゃん⁈」

エノク
「今は寮生活でしょう?卒業まで
ゆっくり決めれば良いわ」

イーノが
私を見る

エノク
「お姉ちゃん欲しかったでしょう?」


イーノ
「アリサお姉ちゃんってどんな人?」
エノク
「しっかり者」
「頼れるお姉ちゃんよ」


アリサ
「 」


イーノ
「アリサお姉ちゃん!
料理できる?」
アリサ
「う、うん」


イーノ

「教えて!」

イーノが
はしゃぐ

アリサの
目には
涙が
溢れていた

アリサ
「生きて」


エノク
「ん?」


アリサ

「卒業したら、一緒に生きてください」

フリュも泣く

この日を境に

アリサも
私の家に
遊びに
来る様に
なりました

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