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Sacred Nail of Exeveria7


心の内にある
戸惑いを
押し殺す

単身ポータルを
形成した僕は
光の渦に向かい
歩く

僕はクナイ
隣国クリオッドに
潜入した僕は
アメルドの都に向け
ポータルで
転移した

便利な移動手段
として使用する
訳じゃ無い

行きはログを
残したまま転移した

有事の際に
仲間に援護を
要請する
可能性もある
からだ

アメルドの都を前に
転移を完了させ
ポータルの
輝きを消えた事を
確認する

街は比較的
賑わっている

平和的に
見える

ニール
「何処で情報を?」
クナイ
「まず夜を待つ」
コダチ
「ああ、酒場って訳ね」
クナイ
「男達が情報を
持ってやって
来る筈だ」

昔から良く
取り引きされる
格好の手段

まずは街の雰囲気を
確認出来た事から
ニール達に買い出し
許可を出す

隣国に潜入
したからと
言って密入国
する訳じゃ無い
こちらでは
パスポートなんて
不用だが

クナイ
「だからと言って端末の
転移は規制される‥
だからこそ転移の魔法が
役に立つ」
ニール
「なるほど」
コダチ
「はーお腹空いてたのよね」
「あら?サキは?」

隠密行動は
皮肉にも得意分野
だからこその
単身調査だ

エルフ族である
事を隠す事は
出来ないが

ニール
「そう言えばサキの姿が」
クナイ
「周りの状況をいち早く
確認する為の行動だね」
「待ってるだけじゃ
情報は掴めませんよ」
ニール
「あはは」


街を散策する

規模としては
それなりの規模で
時間を潰すには
最適だ

街の遥か遠方に
聳え立つ
奇岩の数々

クナイ
「此処も海の底だったか」
「星を抉る程の‥」
コダチ
「爪痕って何?」


アクロギスの爪痕

かつて魔族と
対峙する
ラグラの人類が
魔族を追い詰め
魔王に勝利する

倒れた魔王の
先に静止する
小さな箱が
勇者人類の
目に止まる

クナイ
「魔王は止める
事が出来なかった」
コダチ
「 」
「‥どうしたの?」
クナイ
「簡単さ。箱は開いた」

勇者一行の
仲間が近付いた
事で事態は
最悪の結果と
なってしまう

箱は開き
内部に収納された
全魔力が
解放された

そこがグランドゼロ

事態を重く見た
全ての魔族は
展開された全魔力の
力場に抗えず
ポータルで
ラグラへと
転移したと言う

コダチ
「 」
「ラグラの人類が
侵略⁈」
クナイ
「歴史の勉強にはなる」
「後のベクターBOX
となる起源だよ」
ニール
「うわ‥知りたく
無かったよ」

そう

知りたくも無い

誰にもある
歴史の闇が
戸惑いを生む


僕は

夜を待つ

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