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Sacred Nail of Exeveria4


ハンガーへと
移動した僕らは
デッキに向かい
階段を登る

僕はクナイ
単座のコクピットに
整備士の
彼女を連れて隣国
クリオッドへと
飛び立つ

敵情報をいち早く
収集する為にも
この任務は
それだけ
重要だ

サキ
「乗って」
クナイ
「どうやって
乗るつもりだい?」
サキ
「良いから」

大人しく従い
シートに座ると
サキは上に
どかりと
のしかかる

クナイ
「っつ⁈」
サキ
「重いとか言ったら
小突くわよ」
クナイ
「 」
サキ
「はい機体チェックして」
クナイ
「はい‥え〜っと」
サキ
「待って、
システムオールチェック」

機体の
ガイダンスが
答える

「ノーマル」
サキ
「回路起動」
クナイ
「え、終わり⁈」
「わぁ⁈」

モニター表示共に
コクピットが
自動的に閉まり
起動した

サキ
「なるほど、上官から
教えられてなかったのね」
クナイ
「マニュアルには
無かった」
ニール
「クナイ、起動早いよ!」
コダチ
「どうなってるの⁈」
サキ
「良いわ、動いて」
クナイ
「あ‥はい」

前方を
塞ぐデッキが
進路を譲る
様に開けて行く


ゆっくり機体を
持ち上げ
浮上した

クナイ
「出るぞ」

強襲により
開いた
ハンガーの穴から
機体を上昇させた

サキ
「全てのシステム
チェックは音声
認識で出来るわ」
「着いて来て」
コダチ
「ああもぉ!」
ニール
「待って!」

後から
ついて来る
二人


ユング隊長‥
アンタは
俺でさえと

疑えと言った

今なら
分かる気がする

追い付いた
二機を確認する

隣国に向け
更に上昇した




サキ
「安全運転ね」
クナイ
「踏み込んだ
方が好きかい?」
サキ
「気遣いありがとう」
「本音を言うと私も
納得出来なかったの」
クナイ
「‥‥」
サキ
「だから基地を
出るまで悪態吐く
しか無かったけどさ‥」
「この任務、何か
裏がある気がする」
クナイ
「情報収集の為に
隣国まで‥か」
コダチ
「どう裏があるって
言うの?」
サキ
「他国に起動兵器や
スパイを任務に
向かわせるなんて
おかしいと思わない?」
ニール
「クナイはどう思う?」
クナイ
「ユング元隊長も
絡んでるとすれば」
ニール
「危険もある‥?」
サキ
「みんなも聞いて
クリオッドの手前で
機体を格納するの」
「それとこれ」
クナイ
「⁈」
ニール
「え、コレ‥⁈」

コクピットに
仕込まれた
盗聴用の
カメラを見せる
サキ

サキ
「縛陣でショート
させたから盗聴は
問題無いわ」
クナイ
「‥君は一体⁈」
サキ
「表向きは整備士」
「藤森家の末裔よ」
クナイ
「藤森結界術師‥
忍びの者か」
コダチ
「忍者?くノ一がどうして」
サキ
「強襲は何故起きたのか」
「抉る閃光で破壊する必要」
クナイ
「エグゼヴェリアの
防衛省の壁を襲った聖釘か」
サキ
「強襲したのは壁では無く
地下施設だった」
ニール
「じゃあ、基地を襲ったのも」
サキ
「ハンガーと見せかけて
地下施設を襲った」
クナイ
「整備士の命を狙ったのは?」
サキ
「誰かがコレを仕込む為」

手持ちの盗聴カメラ‥

クナイ
「なんて事だ‥‼︎」
「くそ‼︎」
サキ
「もう基地には戻らないで
子供の推測だって思うかも
しれないけど信じて」
クナイ
「‥残念だけど、君が
思っている程期待に
応えられそうに無い」
サキ
「 」
クナイ
「僕らは三人共
新米パイロット
なんだから」
サキ
「私は信じてるわ
あなたの操縦」
クナイ
「基地内の一芝居は
水に流すけど、次は
コダチやニールにも
態度には気を使って
くれないかな?」
サキ
「はい、その節は
大変申し訳
ありませんでした
隊長殿!」



良かった

最初は
どうなるかと
心配していた
訳だが


サキは

とても優しい子
だった様だ

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